「会社の人間関係に疲れた……」楽にするための3つのコツ #さよならプチ不調

“なんとなく不調”を解消したい。医師の小室朋子さんが、心身ともに健康になるためのヒントを届けます。

「会社の人間関係に疲れた……」楽にするための3つのコツ #さよならプチ不調

職場の人間関係を楽にしたい

職場の人間関係に悩んで体調を崩される方が、外来にも多くいらっしゃいます。職務の負担以上に、人間関係の悩みのほうが大きくのしかかって疲労困ぱいし、心やからだを痛めてしまっているケースのほうがむしろ多いかもしれません。

職場は本来、仕事をする場所であり、仕事がうまく回ることが重要です。全員と満足ができる良い人間関係を築こう、とすることに無理があることはわかっているはずです。けれどもうまく距離を取ろうと努力はしていても、やはりうまくいかないのが人間関係なのですよね。

今回は、少しでも人間関係を楽にするためのヒントを書いていこうと思います。

自分の態度を振り返ってみる

職場での自分の態度を思い起こしてみてください。
自分が良くみられたいと思うあまり、笑顔で、何でも良い返事をしていませんか?

仲間に負けないように、自分が手柄を上げようといつも肩に力が入っていませんか?

どこかの派閥に属して仲間にならなければ、とほんとは嫌なのに誰かの悪口を一緒になって言っていませんか? 気が進まない時でも一緒にランチをとっていませんか?

こんな状態がずっと続くと、心に無理が重なり、グッタリと疲れ果ててしまいます。

「人に良く思われたい」をやめてみる

なぜそこまで「人に良く思われたいのか?」を自分で振り返ってみてください。人に良く思われるために、自分がどれだけの無理をして、疲弊しているのかを。疲弊が続くと、本来するべき仕事もうまくいかなくなります。

そして、良く思われるためにしている我慢が積み重なった結果はどうでしょう? 我慢のしすぎは良い方向にはいかないことを、経験で知っている人は多いと思います。我慢の限界が職場でやってきたら、むしろ、周りの人に迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。

人に良く思われることよりも大事なことは何でしょう?

自分自身が、今日できることをしっかりやって完結する、これに尽きるように私は思います。完結しても足りないところは素直に反省し、対策を練って、次につなげればいいだけですね。

「人に良く思われたい」と思うのなら、むしろ今、自分がやるべき目の前のひとつのことに集中するほうが、仕事の成果も上がり、結果として他人の評価につながります。他人に良く思われたいと思うがあまり、職務に集中できないことで、結局仕事も人間関係もなんかイマイチ、な状況が続いてしまっているのではないでしょうか?

なぜそんなに自分だけでやろうとするのか?

抱えきれないほどの仕事を抱え込み、結局完遂できずにうまく回らなくなる。これでは困りますね。なぜそんなに自分だけで抱え込みたくなるのでしょうか。人に頼らず自分で解決せねばならないという責任感の強さから、抱え込んでしまうのでしょう。ただ、責任感でたくさんの仕事を抱えすぎると、仕事も回らず、雰囲気もギスギスしたものになってしまいます。ギスギスした職場は息も詰まりますし、お互いに「自分のことは自分でやるべき」と思っていたら、本当にそれだけで疲れてしまいますね。責任感で自分ひとりで抱え込んで、良い結果が得られるでしょうか? 仕事全体をみればむしろ、自分が得意なことは自分が引き受け、苦手な分野は得意な人に回すほうが、全体がうまく回るはずです。

自分自身で「これは自分がやりたい、頑張りたい」と決めたのなら、懸命にやればいい。でも、自分だけでは少し無理がありそうだったら早めに周囲に手助けを求める、誰かが困っているときは、こちらからも手を差し伸べる、というふうに“お互いさま”の気持ちを持てばよいですね。

自己責任だけで頑張る気持ちは、職場にギスギスした雰囲気を生み出し、結果的に自分の身も心も削っていくことになります。お互いに得手不得手はあるのだという気持ちの余裕が生まれると、職場の雰囲気もとても柔らかくなりますね。

仲間作りもほどほどに

職場で居場所がないのは嫌だと、好きでもない人と無理に一緒にいる時間が多くなると、それだけで心は消耗します。人への気遣いで一日が終わっては、クタクタになってしまいます。

「仲間」や「みんな」という言葉は響きはいいですが、本当に職場で「仲間」や「みんな」がいることが必要なのでしょうか? 仕事がうまく回ることが大事なのであって、自分の居場所作りのために、仕事に行っているわけではありませんね。もしそれでも、気の合う人がほしいと思うのであれば、自分が思っていることをきちんと相手に伝えること、他人と違う意見であってもそれを言う勇気を持つことが大切です。それらをしていない限り、本当に心を許せる仲間ができることはないでしょう。

自分を取り繕い、聞きたくもない愚痴を聞いてあげたりする仲間なんて、むしろ不要なのではありませんか?

それだったら1分でも早く仕事を切り上げ、心許せる大事な人との時間を過ごすほうが、気持ちもリラックスでき、一日の疲れも癒されるのではないでしょうか?

職場の人間関係は本当に難しいと誰もが思うことですが、
「良い人に思われたい」と過剰に思わないこと
「自分ひとりで抱え込みすぎない」
「仲間づくり」はほどほどに
この3点を意識してみると、明日から少しラクになると思います。

(文:小室朋子)

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「さよならプチ不調」記事一覧

第1回:「なんとなくいつも不安」なあなたへ。心の不調を改善する2つのポイント
第2回:寝る前にいつも不安になってしまうあなたへ。日々問いかけるべきたったひとつのこと
第3回:「会社の人間関係に疲れた……」楽にするための3つのコツ ★現在の記事
第4回:自分らしく生きる小さな習慣。今日からはじめたい【衣・食・住】の整え方
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この記事のライター

東京慈恵会医科大学卒業、内科医。終末医療や在宅医療に携わり現在地域病院勤務。薬だけでは病気は治らないと感じたことから、「本当の健康生活を送るには?」「自分が満足する生き方とは?」を模索していくためのブログや本を執筆。プライベートでは3人の子どもを子育て中。