この記事の目次
- 格安スマホへ乗り換える際は、更新期間・解約金・分割払いの残債、を必ず確認する
- 解約金を払ってでも格安スマホに乗り換えるか、更新月までキャリアを使い続けるか
- 分割払い利用時はサポートの有無に注意
- キャリアから格安スマホに乗り換えるためのステップ
- ステップ1:乗り換える格安スマホを決める
- ステップ2:同じ電話番号をそのまま使いたい場合はMNP転出の手続きをする
- ステップ3:格安スマホにMNP転入する、もしくは新規契約する
- ステップ4:MNP転入はSIMカードが届いたら開通手続きをする
- ステップ5:電話番号をそのまま使わず格安スマホを新規契約する場合はキャリアを解約する
- キャリアから格安スマホへの乗り換えは簡単! 心配ならショップを積極活用しよう
格安スマホはドコモやau、ソフトバンクといったキャリアと比べて毎月の料金を半額以下に抑えられることから、ここ数年人気を集めています。
現在キャリアから格安スマホへの乗り換えを考えている人も多いと思います。ここではキャリアから格安スマホへの乗り換えの際に気をつけること、乗り換えまでの流れをまとめました。
格安スマホへ乗り換える際は、更新期間・解約金・分割払いの残債、を必ず確認する
キャリアから格安スマホへの乗り換えを決意したとき、最初に確認すべきなのが更新月と解約金、そして分割払いの残債の3つです。
解約金を払ってでも格安スマホに乗り換えるか、更新月までキャリアを使い続けるか
まず更新月と解約金についてです。
キャリアの料金プランの多くが2年間の定期契約となっており、契約期間中に契約を解除したり別の料金プランに変更すると解約金が発生します。
2年が経過すると解約金が発生せずに契約の解除や料金プランの変更ができる更新月・更新期間があり、その期間に何の申し出もしない限りは2年間の定期契約が自動更新となる、という仕組みです。
たとえばドコモの場合、『カケホーダイ』や『カケホーダイライト』は『2年定期契約あり』『2年定期契約なし』と2つのプランが用意されています。前者の料金は月2,916円、後者は月4,536円となっています。2年定期契約ありのプランでは、2年間解約せずに使うという約束の代わりに月々の料金が安くなっているのです。
この2年定期契約ありのカケホーダイ、カケホーダイライトを解約金なしで解約もしくは料金プランの変更ができるのは申し込み月の翌月を1カ月目とした場合の25カ月目と26カ月目です。
つまりドコモでカケホーダイ、カケホーダイライトを利用している人が格安スマホに乗り換える場合、ベストなタイミングはこの更新期間です。更新期間以外に解約をして乗り換えようとすると、解約金1万260円を支払う必要があります。
もしあと数カ月で更新期間になるという場合は少し我慢してドコモを使い続け、更新期間になったら解約して格安スマホに乗り換える方がいいでしょう。逆に、更新期間まで1年以上あるという場合は、そのままドコモを使い続けるか、解約金を払ってでも格安スマホに乗り換えて月額料金を下げるべきか、それぞれの金額を比較したうえで判断しましょう。
分割払い利用時はサポートの有無に注意
次に確認すべきはキャリアから分割払いでスマホを買っている場合の残債(分割払いの残りの支払い)です。
ここでもドコモを例にあげますが、ドコモでスマホを買う場合は多くの人が『月々サポート』を利用していると思います。
月々サポートとは買ったスマホの機種ごとに決められた金額を毎月の料金から割り引く、というものです。
ドコモオンラインショップでiPhone X(64GB)を機種変更で買う場合は以下のようになります(2018年3月時点の税抜価格です)。
iPhone X(64GB)に機種変更をする場合は機種代金が12万5,064円となり、24回の分割払いで買うと5,211円/月の支払いです。
しかしiPhone X(64GB)の場合、ドコモからの月々サポートが2,376円/月あります。毎月の基本使用料や通話料などの利用料金からこの2,376円が割り引かれます。そうすると月々の機種代金の支払いは5,211円と2,376円の差額で実質2,835円/月となります。
ただし、途中でドコモを解約すると、基本使用料や通話料などの割引対象の料金がなくなります。そのため、月々サポートはその時点で打ち切られます。割引は終了しますが機種代金の5,211円はそのまま支払い続ける必要があります。
12万5,064円を一括払いで購入した場合でも月々サポートとして毎月の料金から2,376円の割引を24カ月間受けられます。この場合も同様に、24カ月が経過する前にドコモを解約してしまうと将来的に受け取れるはずだった2,376円×残月数分の月々サポートの権利を放棄することになります。
一括払いの場合はあきらめれば済む話ですが、分割払いの場合は残債がなくなるまで高額な機種代金の支払いが続くというところに注意が必要です。
キャリアから格安スマホに乗り換えるためのステップ
それでは続いて実際にキャリアから格安スマホに乗り換えるためのステップをみていきましょう。
ステップ1:乗り換える格安スマホを決める
まずは乗り換える格安スマホを決めます。
キャリアで使っていたスマホをそのまま使う場合、そのスマホが乗り換え先で格安スマホとして問題なく使えるのかもあらかじめ調べておきましょう。
格安スマホの事業者の多くが公式サイト上で動作確認端末を公開しています。そこに使いたいスマホが書かれていれば大丈夫です。ない場合はそのスマホで動作確認がとれていない、ということですので、あきらめて確実に使えるスマホに買い換えるか、別の格安スマホを探しましょう。
キャリアで使っていたスマホには原則としてSIMロックという、そのキャリアのSIMカード以外は使えないようにするロックがかけられています。
ドコモのスマホをドコモ回線の格安スマホで使う場合はSIMロックがかかったままでも使えますが、スマホの発売元と格安スマホの回線提供元が違う場合(ソフトバンクのスマホをドコモ回線の格安スマホで使うなど)はSIMロック解除が必要になります。
またauとソフトバンクのスマホを格安スマホで使う場合、格安スマホの回線提供元を問わずSIMロック解除が必要になるケースがほとんどです。
すべてのパターンについて詳細に紹介することはここではしませんが、キャリアで買ったスマホを格安スマホで使う場合は必ず格安スマホの動作確認端末を確認するようにしてください。特にスマホを購入したキャリア、格安スマホの回線提供元のいずれかがauの場合はしっかり確認してください。
格安スマホへの乗り換えと同時にスマホも新調する場合、SIMカードとセットで販売されているスマホを買うのがお得です。楽天モバイルやOCN モバイル ONEなどセールの時期は破格の安さになるところもあるので、事前によく調べておくことをおすすめします。
SIMカードとセット販売以外の方法でスマホを用意する場合も、そのスマホが自分の使いたい格安スマホで使えるかどうかを事前にチェックしてください。
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ステップ2:同じ電話番号をそのまま使いたい場合はMNP転出の手続きをする
キャリアでMNP転出手続きをした場合、格安SIMでは必ずMNP転入手続きで契約をしてください。
たとえば楽天モバイルの場合、webで手続きをすると「MNPのご利用」といった項目が出てきますので、ここで「新規の電話番号を取得する」ではなく「今お使いの電話番号を引き継ぐ(MNP)」を選ぶ、ということです。
格安スマホの多くがwebでMNP転入手続きをすることになりますが、中にはショップを構えているところもあります。webでの手続きが心配な場合はあらかじめ自宅や会社のそばにショップのある格安スマホを調べておき、そちらで手続きをするとよいでしょう。
なおショップで手続きをする場合は通常その場でSIMカードが発行されますので、MNP転入手続きでも新規契約もその日から格安スマホが使えます。
webであっても手続きは特に難しくありません。必要なものはMNP予約番号と本人確認書類のみです。本人確認書類は店頭手続きの場合店員に提示しますが、webでの手続きの場合はカメラで撮影した画像をアップロードします。
本人確認書類として使えるものは格安スマホによって異なりますが、たとえば楽天モバイルの場合は運転免許証、運転経歴証明書、精神障がい者保健福祉手帳、特別永住者証明書、外国人登録証明書、在留カードは単独で本人確認書類として使えます。
健康保険証や日本国のパスポート、住民基本台帳カード、身体障がい者手帳は補助書類として公共料金領収書、住民票、届出避難場所証明書のいずれか1点を一緒に提出する必要があります。
あらかじめ必要なものは調べて揃えておくと手続きがスムーズです。
ステップ3:格安スマホにMNP転入する、もしくは新規契約する
キャリアから格安スマホへ、同じ電話番号をそのまま引き継いで使いたい場合はMNP転出という手続きが必要になります。
MNPとはモバイル・ナンバー・ポータビリティのことで、この制度を使えばキャリア間の乗り換えやキャリアから格安スマホへの乗り換えでも電話番号を変えずに済みます。
ドコモのMNP転出手続きは電話、ネット、ドコモショップのいずれかでできます。手数料は2,160円かかります。
auのMNP転出手続きは電話、auショップのいずれかで、ネットを使うことができるのはガラケーでEZwebを使う場合のみです。手数料は3,240円です。
ソフトバンクのMNP転出手続きは電話、ソフトバンクショップのいずれかで、ネットも使うことができるのはガラケーでMy SoftBankを使う場合のみです。手数料は一部の例外を除き原則3,240円です。
MNP転出手続きをするとMNP予約番号が発行されます。このMNP予約番号の有効期間は全キャリア共通で、予約日を1日目として15日間です。その間に乗り換え先で手続きをして格安スマホに変更する必要があります。
ステップ4:MNP転入はSIMカードが届いたら開通手続きをする
webでMNP転入手続きや新規契約手続きをした場合、数日後にSIMカードが送られてきます。新規契約の場合はそのままスマホにSIMカードを入れれば使えるようになります。
MNP転入の場合はSIMカードが到着したら別途開通手続きが必要になります。たとえばIIJmioの場合、SIMカードに同梱されている「IIJmioオンデマンド開通センター」に電話をして開通手続きを行います。
開通手続きを完了すると約10分後にキャリアの電話回線が使えなくなり、その直後に新しいSIMカード(この例の場合はIIJmio)が開通します。
この時点でキャリアとの契約は自動的に解約されますので、キャリアからMNP転出をする場合は解約手続きの必要はありません。
ただしこれは即日開通ができる格安スマホの場合で、中にはwebでMNP転入手続きをした直後にキャリアの回線が使えなくなり、格安スマホのSIMカードが届くまでスマホが使えなくなる場合もあります。この期間を不通期間といいますが、不通期間があると困る人は必ず即日開通ができる格安スマホを選ぶようにしましょう。
最近は即日開通できる格安スマホの方がむしろ多くなっているのであまり心配する必要はないと思います。
ステップ5:電話番号をそのまま使わず格安スマホを新規契約する場合はキャリアを解約する
キャリアで使っていた電話番号を格安スマホで引き継いで使わない場合、つまり格安スマホを新規契約する場合はキャリアを解約することになります。
解約はいつしても問題ありませんが、格安スマホの新規契約が済んでSIMカードが使えるようになった後にした方が無難でしょう。
解約はドコモ、au、ソフトバンクのいずれも契約者本人がショップへ出向いて行う必要があります。解約手続きに必要なものはドコモがドコモUIMカード(SIMカード)、auは印鑑と本人確認書類、利用中のauのスマホ本体、ソフトバンクは本人確認書類、利用中のソフトバンクのスマホ本体、USIMカード(SIMカード)となっています。
なお解約自体に必要な手数料は各社ともありませんが、解約日までの料金は翌月に請求されることになります。
キャリアから格安スマホへの乗り換えは簡単! 心配ならショップを積極活用しよう
キャリアから格安スマホへの乗り換えるときの注意点、乗り換えの流れを紹介しました。
キャリアから格安スマホへの乗り換えは、MNPを使う場合も新規契約の場合も手続きで難しいことはありません。あえて難しい点をあげるとすると、スマホの動作確認です。自分が使いたいスマホが乗り換えたい格安スマホ側で確実に使えるのかどうかは注意深く調べるようにしてください。
ドコモを使っていた人がドコモで買ったスマホをドコモ回線の格安スマホで使う、という場合は特に心配はいりませんが、これ以外の場合は十分注意をしてください。確認を怠るといざSIMカードが届いてスマホに入れてみても使うことができない、ということになりかねません。
この点さえクリアすれば格安スマホへの乗り換えは簡単ですので、ぜひ怖がらずに挑戦してくださいね! どうしても不安な場合はショップのある格安スマホを選べば安心です。わからないことはショップの店員さんに相談して教えてもらいましょう。
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