結婚のメリットがわからない人へ。「自由がない」という思い込みは損だらけ

そろそろ結婚を考えたいと思っていても、「結婚すると自由がなくなる」などネガティブな声を耳にすると腰が引けてしまうものですよね。では、結婚すると自由がなくなるというのは本当でしょうか? また、そもそも結婚して自由がなくなるのは不幸なことなのでしょうか? 「結婚」と「自由」の関係を中心に、結婚のメリットを探ります。
結婚したくない女性が増えている?
そもそも「結婚したくない女性」は増えているのでしょうか? 「おひとりさま」の女性の割合や、その理由をひもときます。
女性の50歳時未婚率の上昇
国立社会保障・人口問題研究所の『人口統計資料集(2017)』に、「50歳時の未婚割合」(50歳時未婚率)の統計が出ています。
その調査によると、2015年時点で50歳時に未婚という女性の割合は14.06%。「約7人にひとり」の割合です。2005年は7.25%でしたから、10年で2倍近く増えています。
「結婚していない女性」は年々増えているといえます。
結婚しない理由の第2位は「自由や気楽さを失いたくないから」
内閣府では未婚女性の「結婚していない理由」の調査結果を、『平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)』に掲載しています。
それによると、1位は「適当な相手にめぐり合わないから」、2位は「自由や気楽さを失いたくないから」という理由でした。
つまり、「結婚をしない選択をした女性」の多くが、結婚よりも自由や気楽さを取っていると考えられますね。
※2『平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)』より「16.現在結婚していない理由(Q33)」
結婚したら自由がなくなるって本当? 4つのリスト
上述の調査で、「自由や気楽さを失いたくない」から結婚していないという女性が増えていることがわかりました。それでは、結婚すると実際に自由がなくなり、窮屈な生活を強いられるものなのでしょうか?
『一般社団法人 異性間コミュニケーション協会』の代表理事であり、婚活スペシャリストの佐藤律子先生に、「時間」「お金」「キャリア」「趣味・価値観」の4つの項目に関して解説していただきました。
「時間」の自由
時間についての自由・不自由を考える前に、「何をもって自由とするか?」を考えるといいでしょう。
私のまわりの既婚女性たちは、「結婚してからのほうが自由になった」と言います。というのは、「夫」という人生の味方・心のよりどころができることで心配事が減り、新しいことにチャレンジできるようになったからだそうです。
このように、結婚することで心が軽くなり、時間の制限を感じなくなることもあるのです。
「お金」の自由
昨今は「結婚したほうがお金が増える」ものです。夫婦共働きが当たり前の時代ですし、フルタイム勤務をしながら育児休暇を取ることだってできます。
夫の年収400万円+妻の年収300万円で合計700万円世帯になることもむずかしくない時代です。
「結婚することでお金を自由に使えなくなる」と考えるよりも、結婚することで世帯収入がどれだけ増えるのかに注目すれば、お金の自由度は増すと感じられるでしょう。
「キャリア」の自由
「結婚でキャリアがマイナスになる」というのは時代遅れの考え方だといえます。たとえば、私の知人には、結婚して3人の子どもを産んで育休を取りつつ、仕事に生かせる資格を取得して、どんどんキャリアアップをした女性もいます。
女性は勉強好きで真面目な傾向にあります。「今の環境をプラスにしよう」という考え方を持つといいでしょう。
「趣味・価値観」の自由
同じ趣味のパートナーであれば、楽しみが2倍になっていいですよね! 仮にインドア派とアウトドア派など趣味がちがっていても、お互いの領域を邪魔せず趣味を楽しめば、窮屈な思いはしないでしょう。
また、自分と相手の価値観がちがっていても、無理に受け入れる必要はありません。
「そういう考えもあるね」と理解するだけでいいのです。
結婚で得られる5つのメリット
結婚したとしても、考え方次第で自由が失われないどころか、プラスになることもたくさんあります。
とはいえ、もっと「明確なメリットが知りたい」という女性もいるでしょう。そこで、結婚のメリットを佐藤先生に挙げてもらいました。
(1)経済的に安定する
一般的に結婚することで経済的に安定するといわれています。
特に共働きであれば、夫婦の収入で家庭を運営することになるので、独身のときよりも安定します。
(2)好きな人と一緒にいられる
愛する気持ちを持った人と一緒にいられて、その相手が社会的にも自分の一番の味方であることは、独身では味わえないことです。
(3)安定した子育てができる
依然として、女性ひとりで子どもを産み、育てることが厳しい環境です。夫婦という「カタチ」があるからこそ、安心して子どもを産んで育てることができます。
(4)ひとりでは体験できないことができる
結婚してパートナーを得ることで、うれしいことは倍になりますし、悲しいことは半分になります。
喜怒哀楽だけでなく、いろんな経験を分かち合い、楽しむことができます。ひとりでは分かち合うことができませんよね。
(5)家族が増える
結婚すると、配偶者、配偶者の親きょうだい、子どもなど一気に家族が増えます。
これを前向きにメリットと考えることができれば、かなり大きい利益だといえるでしょう。
「結婚で幸せになれますか?」という不安を解消する方法
最後に、「結婚して幸せになれるかわからない」と不安になったときのために、佐藤先生から次のアドバイスをいただきました。
結婚について自由を失うのではと考えている人の多くは、「結婚は自分のため」という考え方をしている人がほとんどです。
お金のため、子どもがほしいから、結婚しないと親がうるさいからなど……。これらの回答には「相手」がいません。
相手のことを考慮して考えていないから、結婚したいと思えないのです。結婚はひとりではできませんからね。
そこで、「結婚したい=相手を幸せにしたい」など、相手のことを考えた結婚観を持ちましょう。そのときにこれまでの考えがガラッと変わることがあります。
相手が幸せであることが自分の幸せだということに気がつくと、自然と自分がどんな結婚をしたいのか、どんな人生を歩みたいのかも明確になりますよ。
結婚で自由がなくなるかは考え方次第
結婚しても独身のときのように自由に生活する女性もいますが、たしかに独身時代と同様に振る舞うのは難しくなります。そうした意味では、結婚は自由を失うものでしょう。
とはいえ、結婚して何もかも不自由になるのではないでしょう。佐藤先生のアドバイスにあるように、何を自由と考えるか次第で、独身時代と変わらない、またはそれ以上の自由を得ることができるでしょう。
また、結婚することで得られる幸せも多くありますから、「自由がなくなる!」と頭ごなしに否定せず、結婚のメリットを考慮しながら、じっくりと結婚観を固めていくといいですね。
そうすれば、自分が幸せだと感じる結婚をイメージでき、「いい出会い」を引き寄せることができるかもしれませんよ。
(文・佐藤律子、中田ボンベ/dcp)
※画像はイメージです。
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