「結婚が怖い」と思ってしまう心理の克服法

「結婚したい」のに「結婚するのが怖い」と思っている女性がいますね。
なぜ、このような相反する気持ちを抱いてしまうのでしょうか? また、どうすれば「結婚が怖い」と思う気持ちを解消できるのでしょうか? 結婚に対する複雑な心理の克服法を探ります。
どうして結婚が怖いの?
結婚願望があるにも関わらず「結婚が怖い」と思ってしまう女性に、その理由を聞きました。
結婚したいけど怖いと思う未婚女性の割合
Q.結婚願望はあるものの「結婚が怖い」とも感じることはありますか?
※有効回答数197件
約38%の女性が、結婚願望がある一方で結婚が怖いとも思っています。
結婚が怖いと思う理由
どのような理由で、結婚に対して複雑な気持ちを抱いているのでしょうか? 上の質問に「はい」と回答した女性75人に聞いてみました。
自由な時間がなくなってしまうことが怖い
・「自分の時間とお金が一切なくなりそう」(25歳/情報・IT/技術職)
生活習慣が大きく変わってしまうことが怖い
・「自分だけの生活じゃないので、相手と生活習慣を合わせられるか不安。無理に合わせようとしてストレスにならないか心配です」(36歳/医療・福祉/販売職・サービス系)
相手の親族との付き合いが怖い
・「子どものころから親族間の様子を見ていて、自分が結婚してこんなことになるのは嫌だなと思っていた。母がかわいそうだと思っていたし、そういう母も残念なところがあるので、親族付き合いをとにかくしたくないと思う」(31歳/アパレル・繊維/秘書・アシスタント職)
相手に浮気されるのではと考えると怖い
・「相手に裏切られるかもしれないと考えると不安。もしかしたら自分も別の誰かに心を奪われることがあるかもしれないし、そう思うと結婚しないほうがいいのではと思う」(26歳/不動産/販売職・サービス系)
同じ男性と人生をともにするのが怖い
・「普段の人付き合いでもうまくいかないことがあっては悩んでの繰り返しなのに、決まった人ひとりとずっと付き合っていかなければならないということを想像すると恐怖を感じる」(35歳/医療・福祉/販売職・サービス系)
特に多かったのが「自由な時間がなくなってしまう」「生活習慣が大きく変わる」の2つです。
結婚とは相手と一緒に生活することですから、独身時代と比べて自由がなくなったり、生活習慣の変化が求められたりします。それが怖いという女性が多いようです。
また、親族との付き合いが怖いという女性も多くいます。「相手の実家には一緒に帰りたくない」という女性もいるように、結婚生活では悩みの種になりやすいものですね。
ほかには「相手に浮気されること」や「同じ男性と人生をともにすること」が怖いという回答も見受けられました。
結婚が怖いと思う心理とは
心理カウンセラーの萩原かおり先生に「結婚が怖いと思う心理」を聞いてみました。
(1)自分に自信がない
自分に自信がないという女性は多くおり、特に過去に他人から何らかのことで否定された経験のある女性には、自己肯定感が著しく低い場合があります。
こうした女性は「自分は幸せになれる人間ではない」と、無意識のうちに幸せの上限を設定してしまっています。
そのため、幸せなイメージが強い結婚を自ら退けてしまいます。不思議なことですが、自分に自信がない人は幸福よりも不幸な環境を選びがちで、自ら幸せを退けてしまう傾向があります。
(2)物事をネガティブに捉えている
ネガティブな思考が染みついている人は「学習性無力感」を抱えており、「自分が何をしても状況は変わらない」と感じやすいのが特徴です。
結婚という人生に大きな変化を与える出来事に対しても「どうせ結婚したって何も変わらないし、わざわざ自分の生活を変えてまで結婚する必要はない」と考えてしまいます。
積極的な行動を避けがちな「ネガティブ思考」に陥っている場合は、結婚など自分の生活に大きな影響を与えるものに抵抗を感じてしまうのです。
(3)過去の恋愛にとらわれている
過去に苦い恋愛経験がある場合は恋愛そのものに悪いイメージがあるため、その先にある結婚に対しても悲観的になります。
「どうせ別れるのだから結婚しても意味がない」と、結婚をいずれ終わるものと考えてしまうのです。
現在と過去を切り離し、今起きていること、目の前の出来事に目を向けるマインドにならなければ、結婚に恐怖を感じ続けるでしょう。
結婚が怖いと思う気持ちを克服する方法
結婚が怖い人は、どのようにすればその気持ちを克服できるのでしょうか? 女性へのアンケートで挙がった5つの「結婚が怖いと思う理由」について、どうすれば気持ちをポジティブな方向に向けられるのか萩原先生に聞いてみました。
「自由な時間がなくなってしまうことが怖い」場合
「結婚したら自由な時間がなくなる」というのは誤った考えです。
こうした考えを持つ人の多くは「夫婦は一心同体」と考えがちですが、そんなことはありません。夫婦であっても独立した人と人のペアであり、ちがう人間です。こういうと冷たく感じるかもしれませんが、実際には「夫婦は一心同体」と考えている人のほうが夫婦間のトラブルを引き起こしやすく、離婚しやすい傾向があります。
お互いに自立して自分の時間を持ち、相手を尊重し合えてはじめて理想的な夫婦になれるのです。そうした考えを持てば結婚をポジティブに考えられるでしょう。
「生活習慣が大きく変わってしまうことが怖い」場合
「結婚したら生活習慣が変わってしまう」という考えも先入観にとらわれています。
最近は共働き夫婦も増えており、結婚前と何ら変わらない生活を続けているケースも珍しくありません。育児があれば独身時代のようにはいかないかもしれませんが、そもそも変化は悪いことではありません。
心理学では「人間は変わり続けてこそ成長を実感でき、幸福度が高まる」ともいわれています。変化を恐れず楽しむ気持ちを持ちましょう。
「相手の親族との付き合いが怖い」場合
親族との付き合いはむげにできないものですから、しがらみを感じる人も多いでしょう。
ただ、実際には親族とコミュニケーションを取る機会は意外と少なく、近年はますます希薄化しつつあります。もし面倒なやりとりが発生したとしても、夫婦で相談してどうしたらいいか対策を練ることができれば、ストレスは軽減されます。
また、子どもが生まれた後は意外と助けられることも多いので、一概に親族を面倒な存在と言い切ることもできません。親族との付き合いの「いい面」にも目を向けることで考えも変わってくるでしょう。
「相手に浮気されるのではと考えると怖い」場合
「もし浮気されたら」と考えると誰しも苦しい気持ちになりますが、起こる前から想像して不安になることは単なる妄想でしかなく、ネガティブな考え方です。
結婚のリスクにだけ目を向けており、恩恵には一切目を向けられていません。
そもそも結婚は素晴らしいものです。つらいことも一緒に乗り越えられますし、喜びは共有できます。結婚を「浮気されるもの」ではなく「愛される幸せを実感できるもの」と考えたら、不安よりも楽しみな気持ちが勝るでしょう。ポジティブに考える癖をつけましょう。
「同じ男性と一生をともにするのが怖い」場合
恋愛を繰り返してきた人からすると、ひとりの男性と生涯をともにすることに抵抗を感じるでしょう。ハードルが高いように思えるかもしれません。
しかし、同じ男性と生涯をともにすることは実際は幸せになりやすい行為です。
というのも、幸せになるための条件として人との「関係性」が挙げられるからです。心理学では「人と本質的につながることが幸せに関与する」といわれています。結婚のように他者と深くつながれる行為はそんなになく、それだけ幸せを実感しやすいといえます。「同じ人と長く過ごすことは幸せなことだ」と考えて、結婚と向き合ってみてくださいね。
まずは、ポジティブな面にも目を向けてみよう!
アンケートの結果、「結婚したいものの結婚が怖いとも思っている」という女性は約4割と、少数ではありませんでした。割合からいっても、誰もが同じような心境に陥る可能性があるといえるでしょう。特に「自分に自信がない」「物事をネガティブに捉えている」「過去の恋愛にとらわれている」という女性は、結婚が怖いと思いがちなようです。
とはいえ、結婚に対してネガティブな感情ばかり抱いては怖いと思って当然です。萩原先生のアドバイスにあるように、結婚のポジティブな面に目を向けてみることも大切でしょう。幸せな将来を想像すれば、次第に結婚への恐怖は薄れていくかもしれませんよ。
(文・萩原かおり、中田ボンベ/dcp)
※画像はイメージです。
※マイナビライフサポート調べ
調査日時:2019年2月12日~2月19日
調査人数:216人(20~43歳の未婚女性)
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