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FP波柴さんが指南。貯められる人になるカギは「変化に対応できる力」

収入が増えそうにないのに、支払うお金は増える一方。年金をもらえるのか不安になる人が多いなか、Cras-i design(クラシデザイン)代表でファイナンシャル・プランナーの波柴純子さんは、いまもっとも必要なのは“変化に対応できる能力”と指摘。どんな時代でも生き抜く力について、お話を聞きました。

「お金」について、家族で話をする習慣をつけよう

日本の夫婦は、「お金に関する話から“逃げ”がち」なうえ、「“こうあらねばならない”と思い込みがち」だという波柴さん。

今年4月、安倍政権の経済財政諮問会議にて、団塊ジュニア世代を「人生再設計第一世代」と呼び、再教育や能力開発などの支援策を採るべきだという提案がなされたことが大きな話題になりました。自身も団塊ジュニア世代にあたる波柴さんは、親である団塊世代は、「お金や人生について、細かくプランニングをする必要がなかった」ことを指摘します。

団塊世代がバリバリ働いていた頃、日本は高度成長期。好景気のもと、労働力不足を回避するため、特に大企業において長期雇用(終身雇用)が一般化しました。さらにその後、バブル期も経験した団塊世代は、特に家族間でお金のことを話し合わなくても、「なんとかなる」のが“当たり前”。お金は郵便局や銀行に預けておくだけでどんどん増えていくし、老後は潤沢な年金をもらえるハズ……だったのです。

でも、その子どもたちである「団塊ジュニア世代」が社会人になった頃、すでに時代は一変。女性の社会進出とともに晩婚化がすすむほか、長い不況で、子どもを産むことを躊躇する夫婦は多く、産んでも一人など、少子化も止まりません。老後のために貯蓄をしていかないと、「老後破産」をする人が続出する懸念も声高に叫ばれています。

団塊世代がお金の話をしてこなかったから、その姿を見て育った団塊ジュニア世代もお金の話をする習慣がない人が多いでも本来は今の時代、お金の話を抜きにして安心は得られないのです」(波柴さん、以下「」内同)

子どもにも、お金の話はしていくべき

波柴さんは、家庭のなかでの、お金にまつわる「タブー」についても触れます。

「子どもにお金の話をしない親も多いですが、金銭感覚、金融リテラシーは重要です。子どもにも、“金融教育”をしたほうがいい。進路を考えるような年齢になったら、進路と同時にお金の話もするべきです。

単に公立・私立で考えるのではなく、何を学びたいのか、そのためにどんな環境が必要か、それにかかるトータルのコストは学校以外に塾も必要なのか、などを子どもと話し合いながら “金額感”も認識させるといった具合です」

「とにかくお金があれば安心」の“落とし穴”

人が不安になるのは、この先どうなるかわからないから。ただ、確実なのは「子どもは変化の中で生きていくし、自分も必ず年齢を重ねていく」ことです。

将来を見据え、子どもにも自分にも“投資”するという考えをもったほうがいい。目先のお金をとにかく貯めることが必要な場合もありますが、5年先、10年先に何があってもお金を貯める(稼ぐ)力を身につけていくことが大切です。

子育て中は、子どものことばかりに目が行きがちですが、同時に子どもが大きくなったときの自分の人生についても想像しておきたいところです」

必要な貯蓄額をはっきりさせておく

そして波柴さんは、思い込みや周囲の目を気にする “心理的なストレス”から解放されることも、生き抜く力の一つだとアドバイス。

「だんだん世の中も変わってきていますが、自分のなかで、例えば“家事は女性がするのが当たり前”っていう刷り込みがあったりすると、自分の首をしめていく。また、子どもが通う小学校では、クラスの大半が中学受験をするからといって自分の子どもも中学受験をさせたほうがいいんじゃないかなど、“みんながしているから”という理由で何かの選択はしないでいいんです。

貯蓄も同じ。“みんながしているから、この金融商品がいい”なんていうことはありません。家庭の数だけ、貯蓄のスタイルも違います。学資保険がいいのか、郵便局や銀行の定期預貯金でいいのか、外貨がいいのかなど、自分に合う貯蓄のスタイルを見つけたいですね。

“みんなが…”という価値基準だと、いつまでたっても“正解”がなく、不安も解消されません。お金を貯めようと思ったら、将来的な視点から、自分が何に、どういうことにお金を使いたいのかを考えてみることです」

どんな時代でも生き抜く力を身につけるには、自分が何を大切にしたいか、自分はどういう生き方をしたいか、といったことを見つめることから始まるのかもしれない。

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