お見合い結婚の離婚率って高い? 結婚に失敗しないためのポイントとは

皆さんは、お見合いで出会った相手と結婚する「お見合い結婚」と、自然な出会いからはじまる「恋愛結婚」では、どちらの離婚率が高いと思いますか? 一般に自然な出会いを理想とする女性が多いそうですが、離婚率次第ではその考えが変わるかもしれませんね。そこで今回は、「お見合い結婚の離婚率」や「お見合い結婚で失敗しないためのポイント」について調べてみました。
■お見合い結婚と恋愛結婚ではどちらの離婚率が高いと思う?
まず女性は、お見合い結婚と恋愛結婚ではどちらの離婚率が高いと思っているのでしょうか? アンケートで聞いてみました。
◇お見合い結婚と恋愛結婚だとどちらの離婚率が高いと思うか
Q.お見合い結婚と恋愛結婚では、どちらの離婚率が高いと思いますか?
お見合い結婚(30.5%)
恋愛結婚(69.5%)
※有効回答数397件
約70%の女性が「恋愛結婚のほうが離婚率が高いと思う」と回答しました。つまり、多くの女性が「お見合い結婚は離婚率が低い」と考えているということですね。では、なぜそう思うのでしょうか? それぞれの回答理由を聞いてみました。
◇お見合い結婚のほうが離婚率が高いと思う理由
☆条件だけで判断して結婚していそうだから
・「条件だけで結婚し、結局性格が合わないとか、好きではないけど結婚したなどありそうだから」(28歳/不動産/秘書・アシスタント職)
・「相手の条件だけを見て結婚してしまい、結婚生活を送る中で理想が崩れていくパターンもありそうだから」(40歳/建設・土木/技術職)
☆結婚が目的になっていそうだから
・「婚活は結婚がゴールのようなイメージがあるから。そこで満足してしまいそう」(39歳/その他/事務系専門職)
・「結婚することが目的で出会っているから、それで結婚すると何かあったときに乗り越えられなさそう」(40歳/食品・飲料/その他)
☆結婚に焦っていそうだから
・「どちらも結婚に焦っていそうだから。少しいいと思えば結婚して、後悔しそう」(22歳/機械・精密機器/秘書・アシスタント職)
・「お見合いは『結婚しなきゃ』という流れがあるので、妥協して結婚してしまいそうだから」(27歳/その他/販売職・サービス系)
「お見合い結婚のほうが離婚率が高いと思う理由」はこのようになりました。特に「条件だけで判断して結婚し、すぐに離婚しそう」だとイメージしている女性が多くいるようです。確かに表面上のデータだけで判断して結婚すれば、トラブルが起こりやすいかもしれませんね。
また、お見合いには「結婚がゴールだと考えている」「結婚を焦っている」という人が多いと考えている女性も見られました。いずれも、「安易に結婚して離婚してしまうのでは?」とイメージしているようですね。
◇恋愛結婚のほうが離婚率が高いと思う理由
☆盲目的に結婚してしまいそうだから
・「恋愛結婚は感情優先でマイナス面も無視して結婚しそう。結婚してお互いのマイナスな面を見たとき受け入れづらいと思う」(38歳/学校・教育関連/その他)
・「恋愛しているときが最高潮だと思うから。恋愛しているときが最高な分、結婚してからの自分の理想からかけ離れれば離れるほど、冷めていくものだと思うから」(26歳/その他/その他)
☆結婚したら冷めてしまいそうだから
・「一瞬のうちに燃え上がって結婚し、結婚したらしたで『こんなものか』と幻滅してしまう。実際に離婚したいとこがこう話していた」(31歳/小売店/販売職・サービス系)
・「熱しやすく冷めやすいという言葉があるように、恋愛結婚は熱しやすく冷めるのも早い。結果的に離婚に結びつきやすい」(30歳/金融・証券/営業職)
☆別れるのが簡単そうだから
・「親族以外も巻き込むお見合い結婚と比べると、恋愛結婚は離婚を決断しやすいと思うから」(35歳/情報・IT/事務系専門職)
・「恋愛結婚はくっつくのが簡単な分、離れるのも簡単だと思うから」(29歳/その他/その他)
恋愛結婚のほうが離婚率が高そうだと思う理由では、「盲目的に結婚してしまいそう」「結婚したら冷めてしまいそう」の2つが特に多く挙がりました。いずれも勢いで結婚した結果、離婚につながるのではと考えているようです。
また「別れることが簡単そう」といった回答も見られました。お見合い結婚の場合は、結婚相談所の仲人が間に入りますから、その分別れるのに抵抗がありそうですよね。
■お見合い結婚の離婚率って?
最近では結婚するカップルの3組に1組が離婚するといわれていますが、お見合い結婚の場合の離婚率はどれぐらいなのでしょうか? 『大西明美結婚相談所』の代表・大西明美先生に聞いてみました。
お見合い結婚の離婚率について、正式な数字は明らかになっていません。ただし、業界では一般的に10%程度だといわれています。正式な数字が出ないことには理由があります。
まずは「お見合い結婚であるということを隠している人」が少なからずいること。そして「結婚相談所に離婚の報告をする義務が会員にはないこと」が挙げられます。実際に婚活の現場にいる者の感覚としても、10%は超えていないだろうなと感じています。
■お見合い結婚のメリット・デメリット
婚活の現場にいる人間の感覚として、お見合い結婚の離婚率は10%とのこと。一般にいわれている「3組に1組の離婚割合」よりも低いといえますね。
では、離婚率の低さだけでなく、お見合い結婚にはどんなメリットがあるのでしょうか? メリットとデメリットの両方を大西先生に聞いてみました。
◇お見合い結婚のメリット
☆家族の状況がわかる
お見合いの場合は家族構成がわかります。家族の年齢や、介護状況がわかることも少なくないでしょう。結婚は個人同士でするものとはいえ、「家と家の結びつき」でもあります
。相手の家族状況が自分の人生に影響しかねません。相手の家族状況を知っておくことは、結婚をする上で大切なことなのです。
☆学歴、年収などその人の経歴がわかる
結婚する上で無視できないのは相手の経歴です。これは「経歴で人間性を判断する」という意味ではありません。経歴で知ることができるのは相手のだいたいの教養です。教養は、会話の内容に大きな影響をもたらします。つまり、話が合う・合わないの大きな目安になるのです。
たとえば母校が同じだと話が盛り上がり、交際につながりやすいもの。また、年収でも教養がある程度わかります。これもただ年収目当てで聞くのではなく、それだけの年収を稼ぐだけの知恵を持っていると推定できるからです。こうした相手の教養を知ることが出会いに安心感をもたらします。
☆婚約までの締め切りがある
一般的に、恋愛のスタートから結婚に至るまでの時間は平均4年半だといわれています。オリンピック以上に時間がかかるものなのです。これだけ長い時間が必要なのは、恋愛に締め切りがないから。ズルズルと付き合いだけが続きやすいのです。
一方、お見合いは交際期間にタイムリミットがあり、一般的にお見合いの日から3~6カ月です。お見合いでは前述の「家族の状況」や「学歴、年収などその人の経歴」など、結婚で重要な情報がすぐに得られますから、本人同士がOKなら安心して結婚できます。このスピードもお見合いの強みでしょう。
◇お見合い結婚のデメリット
☆出会いにときめきがない
お見合いは、相手を検索してポチッと選び、相手と待ち合わせ場所を義務的に決めて出会うもの。そこには「ときめき」がありません。人は「偶然の出会い」をかけがえのないもののように感じます。
一方、お見合いは結婚したい人同士が日時を決めて出会うのでどこか人工的です。人工的な出会いで恋愛感情はかき立てられにくいでしょう。これはお見合い結婚のデメリットだといえます。
☆ぎこちない交際になる可能性が恋愛に比べて高い
婚活でやって来る人は大きく2パターンに分けることができます。ひとつは出会いの機会がないから、新たに機会をつくりたいと思ってやって来る人。もうひとつは恋愛下手で交際経験が浅い人です。
前者は恋愛慣れしているので自然と交際に発展しやすいのですが、後者はデートもコミュニケーションもぎこちなくなりやすいでしょう。それぞれ半々くらいの割合でいるため、お見合いはぎこちない出会い、交際になる可能性が低くないのです。
☆初対面でジャッジする・されるストレスがある
お見合いでは、初対面で「この人との交際はありか、なしか」をジャッジしなければいけません。多い人なら1カ月で10人以上をジャッジし、その反対に相手からもジャッジされます。
普通の出会いならこんなことはあり得ません。ジャッジすることに罪悪感を持ったり、断られることに精神的ダメージを受ける人も多くいます。これは婚活をしなければ味わうことのない大きなストレスといえます。
■お見合い結婚で失敗しないためのポイント
では、お見合い結婚で失敗しないためにはどうすればいいのでしょうか? 失敗しないためのポイントを、大西先生に聞いてみました。
◇失敗しないための3つのポイント
☆お見合いの申し込みをやめないこと
婚活開始後、1カ月以内は相手からの申し込みが多く、それに応じていれば出会いの機会が得られます。しかし1カ月をすぎると申し込みが減り、自分から申し込まないと出会えなくなってきます。これを嫌だと投げ出してしまうと、出会いの機会がゼロになります。
必ず新しい人がいないか、会いたい人がいないかをチェックし、お見合いの申し込みをやめないようにしましょう。
☆条件をしっかり持つ
「妥協しないと……」という考えは、婚活をする上で常に頭の中にあるものですね。
特にお見合いがうまくいかないことが続くと、「自分の選び方がまちがっているのでは」と思い、条件をどんどん緩くしてしまう人がいます。もちろん緩くすれば、該当する人が増え、出会いの機会も増えます。
しかしそれが原因で「出会いたくもない」ような人とばかりお見合いをすることになれば、次第に婚活が苦痛になってしまいます。婚活を続けるためには、出会ってもいい人だけを条件の中に入れておくことも重要です。
☆「自分は結婚ができない」と思い込まないこと
婚活がうまくいかないと「自分は結婚ができないのだ」と精神的に自分を追い込むようになりがちです。しかしこれは「結婚ができない」のではなく、「今結婚したい人と出会えていない」のです。
結婚できないと決めつけるのは、未来も否定することにつながります。未来を否定することはナンセンスです。未来は誰にもわかりませんからね。
また、「結婚ができない」という人は、その言葉に「結婚しない人は駄目なやつ」という意味も含めてしまっている可能性があります。人生は結婚がすべてではありませんし、結婚で人間性がジャッジできるものでもありません。
そもそも「結婚=善」「独身=悪」という二元論が正しいものではないですからね。こうした考え方をすることによって、メンタルが「結婚の奴隷」になってしまい、自らで結婚を遠ざけてしまうのです。
■メリット・デメリットを考慮して判断しよう
お見合い結婚の離婚率は業界では10%といわれており、婚活の場で活躍している専門家の体感でも、この数字はまちがっていないと感じるとのこと。3組に1組が離婚するという一般の説を「離婚率30%」とするならば、お見合い結婚の離婚率はそれよりも低いといえますね。
こうした離婚率の低さのほかに、初めて会う段階で相手の家族状況や収入・経歴を知ることができ、婚約までの締め切りが設けられていることもお見合いのメリットです。
ただし、こうしたメリットだけでなく、出会いにときめきがないなどのデメリットもあります。メリット・デメリットの両方を考慮して、お見合いをするかどうかを判断してみるといいですね。
(文:大西明美、中田ボンベ/dcp)
※マイナビライフサポート調べ
調査日時:2018年8月28日~8月29日
調査人数:397人(20~44歳の未婚女性)
※画像はイメージです
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