猫のポーズとは? 効果とやり方、流れで行う牛のポーズも解説【ヨガの基本】
猫と牛のポーズの効果とやり方をヨガインストラクターの村上華子さんが紹介。腰が痛い、ストレッチされないなど、うまくできない時の対処法についても解説します。椅子に座りながらできる応用ポーズもあるので、さまざまなバリエーションを取り入れましょう。
デスクワークが続くと、背中のコリやだるさを通り越し、体の痛みや食欲不振、内臓の働きの低下、気持ちの落ち込みも、なんていう不調を感じた経験はありませんか?
「猫と牛のポーズ」は深い呼吸を促し、緊張した背骨をほぐすポーズ。座ったまま行える簡易版もあるので、お仕事の合間にも気軽に行えます。
猫と牛のポーズとは?
両手両膝を床についた姿勢で、背骨を丸くした姿勢(前屈)と、背骨を反らせた姿勢(後屈)を繰り返し行うことで、こわばった上半身を緩め、呼吸を深めます。
足の上げ下ろし運動を加えることで、ヒップアップのエクササイズを担うポーズにも。デスクワークでお疲れの日のコリほぐしと、運動不足解消におすすめです。
ポーズの効果
「猫と牛のポーズ」は、背中を丸める「猫のポーズ」と、背中を軽く反らせる「牛のポーズ」を交互に行う一連の動きがポーズになったもの。
こわばった背骨をゆるめ、呼吸をしやすい体の状態を作っていきます。ヨガのクラスではウォーミングアップとしてもよく行われています。
また、背骨は姿勢を支える柱であり、中枢神経・自律神経の通り道。背骨やその周辺の筋肉の動きが悪くなると、姿勢の悪さのみならず、内臓や自律神経の働きにも影響を及ぼします。
このポーズを丁寧に行い、背骨にアプローチすることで、体のコリをほぐし、リラックスも深めてくことが可能に。今回は、座ったままでも同じ効果が得られる動きと、ヒップアップにも効果的なバリエーションも併せてお伝えしていきます。
猫と牛のポーズのやり方
1.両手と両膝を床に置いたら、足の甲を床に着ける。
2.息を吐きながら手のひらで床を押し、背中を丸める。肩甲骨の間が広がっていくイメージで。首の力は抜き、視線をおへその辺りに。
3.吸う息で背中を反らせていき、顔を斜め上に向ける。首がつまる場合は無理に顔を上げず、正面を向いたまま、首を長く伸ばす意識でOK。
4.自身の呼吸のペースに合わせて、2~3の動作を数回繰り返す。
応用編:ヒップアップのエクササイズ
1.上の手順1の姿勢から、右足を後ろに引き、つま先を床に着けてかかとを押し出す。(アキレス腱伸ばしの要領で)
2.かかとを押し出す意識を保ったまま、太ももとお尻をつなぐ筋肉を意識し、ゆっくりと脚を上げる。軽く顎を引き、後頭部から背中、太もも裏のラインが一直線になるように姿勢を保つ。反動をつけないのがポイント。
3.3~5呼吸キープしたら、ゆっくりと足を着地させる。3セットずつ、反対側も同様に行います。
ポイント
手首と肩に負荷をかけないように、肩の真下に手首、腰の下に膝が来るように置き、横から見たとき、両腕と太ももは、床と垂直になるように保こと。
手のひらの中指は正面を指すように、両膝の間はこぶし2つ分程度の間隔を空けるのが良いでしょう。
肩が痛いときの対処法は?
正しいアライメントを取っても、痛みや違和感がある場合は無理をせず、座った状態で行うことで手首や肩に体重の負荷をかけない、簡易版をおすすめします。
椅子に座る場合は、背もたれに寄りかからないよう浅く腰掛けて行います。
1.正座または、楽な方法で座り、手を前で組む。
2.息を吐きながら、腕を前に押し出し、背中を丸めておへそを覗き込む。
3.吸う息で組んだ手を離し、握りこぶしを作りながら肘を後ろに引いて、胸を開く。
4.呼吸に合わせて、2~3を数回繰り返す。
仕事合間の猫と牛のポーズで自己調整を
「猫と牛のポーズ」は、自律神経(交感神経と副交感神経)のうち特に、副交感神系(リラックスのスイッチ)をオンにします。
内臓の働きは主に副交感神経が司っているので、消化を促し、緊張や過度なストレスが原因になっている便秘の改善にもおすすめです。
ぜひとも毎日の習慣の一つに取り入れて、上手な自己調整を行って下さい!
(文:村上華子、撮影:洞澤佐智子)
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※この記事は2020年04月29日に公開されたものです