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鼻息が荒い人ってなんなの? 医師に聞く「鼻息」のギモン

渡邊千寿子

石部千晶/六識

たまに、まわりに聞こえるほど「鼻息が荒い人」っていますよね。他人事だと思ってしまいがちですが、実は誰でも鼻息が荒くなってしまうことがあるのだとか。そこで、鼻息が荒くなる原因や解決策について、耳鼻咽喉科医の渡邊千寿子先生にお話をうかがいました。

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鼻息が荒くなる原因と対策Q&A

Q1.鼻息が荒くなる原因はなんですか?

原因としては、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、風邪などが考えられます。いずれも、鼻が詰まってしまって、鼻呼吸がスムーズにできていない状態です。上記のような症状が出ると、自然と鼻呼吸よりも口呼吸が増え、さらに鼻が詰まっていきます。その結果、鼻呼吸をしたときに鼻から音が出たり、呼吸が荒くなったりしてしまいます。

また、鼻が詰まっていなくても、口呼吸がクセになってしまっている人は、鼻息が荒くなってしまう人が多いですね。ほかにも、太っていたり、首が短いという人も、鼻息が強くなってしまう場合があります。こういう人は、首が圧迫されて鼻呼吸が苦しくなってしまうことが原因になっています。

Q2.「いい鼻息」と「悪い鼻息」はありますか?

走ったあとに鼻息が荒くなるのは、息があがって酸素を入れ込もうとしているだけなので、自然なことです。また、興奮していたり、気合が入っているときなど、深い呼吸ができている場合の鼻息の荒さも問題ありません。

ただ、常に鼻息が荒いという人は注意が必要です。実は、鼻息が荒い人は、自覚していないというケースが少なくありません。心配な人は、まずは自分が口呼吸になっていないかをチェックしたり、友達に確認してみるなどしてみてください。

Q3.鼻息の荒さを改善する方法はありますか?

鼻息の荒さを治したいのなら、まずは、常に鼻呼吸をするように心がけましょう。鼻呼吸を楽にできるようにするためには、口を自然と閉じていられるように口まわりの筋肉を鍛えることが大切です。

たとえば、歯科でも推奨されている「あいうべ体操」という方法があります。やり方は簡単で、「あー」と口を大きくひらく→「いー」と口を大きく横に広げる→「うー」と口を強く前に突き出す→「ベー」と舌を下に伸ばす。この動きを繰り返すだけでOKです。これを1日30セットやると、鼻呼吸がスムーズにできるようになっていくはずです。この体操は風邪予防にもなるといわれているので、この季節は特に積極的に行ってみるといいでしょう。ほかには、点鼻薬で鼻の腫れた粘膜を収縮させてしまうという解決方法があります。それでも鼻呼吸が難しいようなら、耳鼻科に相談をしてみてくださいね。

まとめ

鼻が詰まっているのを放っておくと、のちのち鼻息が荒くなってしまう可能性があることがわかりました。鼻詰まりは放置せず、きちんと対処するのがよさそうです。また、口呼吸は鼻息の荒さを引き起こす可能性大! 口呼吸がクセになっている人は、「あいうべ体操」を今日から実践していきましょう。

(取材協力:渡邊千寿子、文:石部千晶/六識)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2017年01月19日に公開されたものです

渡邊千寿子

女医+(じょいぷらす)所属。池袋にあるステラ耳鼻咽喉科の院長・医学博士。患者ひとりひとりと向き合ったきめ細やかな診察で評判が高い。趣味は東京ドームでの野球観戦。

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石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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