英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ)の効果とやり方【ヨガの基本】
英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ、戦士のポーズⅠ)の効果とやり方をインストラクターの村上華子さんが解説。骨盤の向きや足の位置などポーズのコツを紹介します。
英雄のポーズには3つのバリエーションがあり、「英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ)」は、シリーズのひとつ目にあたります。
足を前後に大きく開いて両手を上げることで体側を伸ばし、背中や股関節、足をアクティブにし、全身を活性化させます。
一見簡単そうに見えますが、実は、骨盤の向きと足の配置が重要なポイントに。心地いいポーズの完成形を目指すための、効果的な動作のコツを紹介します。
英雄のポーズⅠとは?
サンスクリット語で「ヴィーラバドラ・アーサナ」と呼ばれる立位系のポーズ。ヴィーラバドラはインドの三大神であるシバ神の化身で、豪傑(ごうけつ)な英雄の名前です。
英語で「ウォーリア(英雄)ポーズ」と呼んだり、別名「戦士のポーズ」と表現したりすることも。
その名の通り、足を大きく踏み出しながら腰を落として、天に向かってしっかりと腕を伸ばす動きは、自分の中の強さを見つけ、やる気を奮い立たせてくれます。
英雄になりきった気持ちで、力強くポーズを行ってみましょう!
ポーズの効果
主なポーズの効果は以下の通りです。
呼吸が深まる
両手を天井に引き上げ、左右の体側を気持ちよく伸ばしたり、軽い後屈(身体を後ろに反らせること)を加えながら胸郭を広げたりすることで、深い呼吸が促されていきます。
心の安定を育む
足を強く踏みしめながら、どっしりと腰を落とす姿勢の練習を積み重ねることで、地に根を下ろすような、自分の内側にある強さ、心の安定感を育んでいきます。
英雄のポーズⅠのやり方とコツ
ここでは、英雄のポーズⅠのやり方についてくわしく解説します。
ポーズの手順
1.マットの前に両足を揃えた状態で立つ。
2.1の姿勢から左足を大きく後ろに引き、つま先を正面よりやや外側(45度が目安)に向ける。
3.骨盤を正面に向けたまま、右の膝がかかとの真上に来るまで曲げて、腰を沈める。同時に、左足で床を踏みしめる。
4.左右の足裏で均等に床を踏みしめながら、両手を頭上に上げる。そのまま3~5呼吸キープ。足を入れ替えて、反対側も同様に行う。
余裕がある人の応用編
4の完成ポーズから天井を見上げるように、顔を少し上に向けると後屈の動きが生まれ、胸の解放感がより一層味わえます。
顔を上げると首の後ろが詰まるような感覚がある場合は、無理をしないこと。
ポーズのコツ
ポーズを安定させるためには、骨盤の向きと足の踏み込み方がポイントになります。
骨盤を正面に向けたら下腹部を軽く締め、腰が反り過ぎないように注意。また、後ろに引いた足の親指の付け根と、かかとの外側で床を強く踏みしめ、下半身を強化しましょう。
英雄のポーズⅠがうまくできない人の対処法
ここでは、ポーズがうまくできないときの対処法を紹介します。
骨盤が正面を向かない場合
左足を後ろに引く際、左の骨盤が一緒に引っ張られて外側を向いてしまう(骨盤の左右が傾いてしまう)場合は、足を後ろに引いたら、その足を一歩外側に置くことで骨盤が正面を向きやすくなります。
↓
骨盤は正面に向くけれど、後ろに引いた足のかかとが床から浮いてしまう場合も、同じように対処しましょう。足を後ろに引いたとき、一歩外側に置き直すことでかかとが床につき、しっかりと床を踏めるようになります。
“今の自分に最適なスタンス”を探そう
後ろ足の配置(左右の足の間隔)によって、微細に体のバランスが変わることから、英雄のポーズⅠは、実はとても奥が深いポーズです。
何度もトライしながら“今の自分に最適なスタンス”を知り、注意深く練習を行っていきましょう。
(文:村上華子さん、撮影:洞澤佐智子)
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※この記事は2019年12月02日に公開されたものです