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ダウンドッグのポーズとは? 効果とコツ&できない時の対処法【ヨガの基本】

村上華子(ヨガインストラクター)

ヨガの定番ダウンドッグのポーズをうまく取るコツとは? かかとがつかない、手が滑る、などの対処法に触れながら、インストラクターの村上華子さんが正しいやり方を解説します。

ヨガのレッスン中では、必ずといってよいほど行われる基礎の動きですが、体を伸ばす方向性を見失うと、上半身に力みが出て苦しい姿勢に……。動きのコツをつかんで気持ちよく伸びると、呼吸も深まり、心までリフレッシュできるようになります。

今回はダウンドッグの効果、やり方について、基本を紹介していきます。

ダウンドッグのポーズ完成形

ダウンドッグのポーズとは?

サンスクリット語で「アド・ムカ・シュヴァーナ・アーサナ(下を向いた犬のポーズ)」と呼び、手足を床につけ、腰を引き上げながら、背中を伸ばす姿勢が伸びをしている犬のように見えることから名づけられました。

ダウンドッグのポーズは、連続してポーズを行う際に、つなぎの動作として行われたり、前回ご紹介した「チャイルドポーズ」と同様に、休憩の姿勢として取り入れられたりします。

つまり、ヨガのレッスンで避けては通れないポーズ!

この機会にコツを押さえて、苦手意識を克服していきましょう。正しく行えると、得るものも大きいですよ!

ポーズの効果

主なポーズの効果は以下の通り。

(1)全身の血液循環が促進

肩まわりや背中、腰、脚の裏(太もも、膝の裏、ふくらはぎなど)といった、疲れやコリが溜まりやすい体の背面をストレッチすることで、全身の血液循環を促します。

これにより、体をいきいきと活性化させる働きがあります。

(2)心身の緊張をほぐす

大きな筋肉をしっかりと動かし、ほぐすことで心身の緊張がゆるみます。

さらに、緊張がゆるむことで、気持ちのよい呼吸が行えるようにも。意識的に行う深い呼吸は、副交感神経を優位にし、心と体をリラックスさせます。

ダウンドッグのやり方とコツ

ここでは、ダウンドッグのやり方についてくわしく解説します。

ポーズの手順

ダウンドッグのやり方

1. 両手両足を床につけた四つん這いの姿勢を取る。このとき、両膝の間隔は腰幅、手の位置は肩幅に。

2. 手の位置を“手のひら一枚分”前方に移動させたら、足のつま先を立てる。

3.息を吸いながら軽く胸を反らせ、息を吐きながら、ゆっくりとお尻を持ち上げる。

4.手で床を押しながら、足のつけ根(そけい部)を、斜め上後方に押し出していく。

5.両脇と背中に伸びを感じながら、膝の裏を伸ばし、かかとをおとす。3~5呼吸キープ。

ポーズのコツ

体重は両手の親指と人差し指のつけ根にかけましょう。

万歳するように脇を伸ばすのもポイントです。伸ばした二の腕の位置は、耳の横あたりにくるように調整するのがベスト。

さらに、肩甲骨を腰の方向に引き、肩と耳の距離を離すよう、肩まわりにスペースを。アゴは引きすぎず、首を柔らかく伸ばすように保つと美しいポーズが完成します。

ダウンドッグがうまくできない人の対処法

全身を三角形にするという、見た目にはシンプルなダウンドッグ。

ですが、実際にやってみると、背中が丸くなり気持ちいい伸びを感じられない場合や、肩に体重が乗って辛い! という場合も……。

ダウンドッグがうまくできない例

背中が丸まったNG例

ここではさまざまなケース別に、うまくポーズが取れないときの対処法を解説します。

ダウンドッグが辛いと思う原因は?

痛みを感じ、かかとが床に下りない原因は、お尻、太ももの裏側(ハムストリング)、膝の裏、ふくらはぎ、といった「下半身の硬さ」が原因かもしれません。

または、股関節(そけい部)が引き込めない、屈曲できない(折り曲げられない)ことで、上半身に体重がのり、肩や首が窮屈になってしまう場合も辛さを感じます。

「早くこのポーズ、終わらないかな……」と願うような苦しい姿勢では、逆に体が緊張してしまい、深い呼吸は行えません。つまり、ポーズの効果が損なわれてしまうのです。

かかとがつかないときの対処法

ダウンドッグでかかとがつかない時の対処法

無理はせず、(上の写真のように)あえて、かかとは上げたままにしておきましょう。

このとき吐く息に合わせ、手のひらで床を押しながら、膝をおへそに近づけていきます。

膝を曲げる動作を取り入れると股関節の屈曲が自然にうながされ、お尻を斜め上後方に引き上げやすくなります。

手が滑るときの対処法は?

体を引き上げるためには、手のひらで床を押すという、はじめのステップが肝心。ですが、なかなか手に力が入らず、滑ってしまうことはありませんか?

ダウンドッグのNG例

中指が外側に向くのはNG

そのために、(上の写真のように)中指が外側を向く角度で手のひらを置き、手首に無理な力を加えながら、姿勢を保つ人も見かけます。この手首の角度はケガする原因になるので注意が必要。

中指を正面に向けるように手のひらを置き、親指と人差し指の根元でマットを押していくと、効果的に腕が使えるようになります。

また、手の使い方は問題ないのに、手が滑るのは、ヨガマットの汚れや劣化が原因ということも考えらます。こちらも確認してみるといいでしょう。

ダウンドッグで心も体もリフレッシュしよう!

ダウンドッグは、どんよりした心も体もリフレッシュしてくれるすぐれたポーズ。

辛いと感じたまま、ポーズの効果を正しく得られないのはもったいない状態です。今回紹介したポイントを参考に、ぜひ何度もトライしながら気持ちのいいポーズに変えてみてください。

レッスンにたくさん登場するダウンドッグを習得できれば、もっと楽しいヨガライフが待っているはずですよ!

(文:村上華子、撮影:洞澤佐智子)

ヨガのポーズ一覧

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子どものポーズ
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ダウンドッグ
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三日月のポーズ
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鳩のポーズ
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三角のポーズ
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コブラのポーズ
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チャトランガ
チャトランガ・ダンダアーサナ

※この記事は2019年07月12日に公開されたものです

村上華子(ヨガインストラクター) (ヨガインストラクター)

ヨガインストラクター、薬膳フードデザイナー。綿本彰氏のもとでヨガを学ぶ。2008年、ヨガ仲間と銀座に「HASYOGA」を立ち上げる。現在は、伝統的なヨガのクラスに加えて、身近な食材で作る、薬膳講座なども開催している。

インスタグラム:https://www.instagram.com/tokimusubian/

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