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耳鼻咽喉科医に聞く! 「鼻くそ」のメカニズムと正しい掃除方法

渡邊千寿子

石部千晶/六識

鼻くそはどうしてたまるの? 実は知らない「正しい掃除方法」を耳鼻咽喉科医の渡邊千寿子先生に教えてもらいました。

どんな人の鼻にもひっそりと存在している「鼻くそ」。普段、鼻くその話をすることや、他人の鼻くそ処理現場を見ることなんてそうないですよね。果たして、自分の鼻くそ掃除方法は合っているのでしょうか……? そんな、人にはちょっと聞きづらい疑問を解決すべく、耳鼻咽喉科医の渡邊千寿子先生にお話をうかがってきました。

「鼻くそ」のメカニズムと正しい掃除方法Q&A

Q1.そもそも、鼻くそがたまってしまう理由とは?

鼻くその大元は、大気中のごみやほこり、ハウスダストや微生物。これらの汚れが体内へ侵入しないように守ってくれるのが、鼻毛や粘液です。体内への侵入を阻止された汚れは、粘液と混ざり合って鼻水に変化します。その鼻水が乾燥したものこそが、鼻くその正体なんです。ちなみに、鼻毛の多さと鼻くその多さは比例しませんので、鼻毛を剃ったから鼻くそが多くなる・少なくなるといったことはありません。

Q2.「鼻くそがたまりやすい人」、「たまりにくい人」のちがいは?

空気が汚いところに長時間いると、鼻くそがたまりやすい傾向があります。大気中のゴミやほこりを吸わないようにマスクをするだけでも、予防効果が期待できるでしょう。

また、乾燥すると鼻の粘膜の働きが弱まるので、乾燥した場所に長時間いることも、鼻くそがたまりやすくなる原因のひとつ。鼻くその量は日によって変動があると思いますが、それは湿度や環境、体調などが関係しています。

Q3.正しい鼻くその掃除方法を教えてください。

まず、指で鼻をほじるというのは論外です。指にも細菌がついていますし、鼻くそも汚いものなので、指にとっても鼻にもとっても不衛生です。さらに、爪で鼻が傷ついてしまう恐れもあります。また、ティッシュでグリグリして取るのもオススメできません。冬の乾燥している時期は、特に鼻が傷つきやすく、余分な水分まで取ってしまう場合があります。

一番いいのは、お風呂あがりの粘膜がうるおっているときに、スッと鼻をかんで汚れを出してしまう方法です。水分があると粘膜が働きやすくなるので、お風呂あがりだと鼻をかみやすいと思います。無理やり出すのではなく、「取れるぶんだけ取る」といったイメージで行いましょう。

あとは、奥まで押し込まなければ、綿棒を使用して鼻を掃除するのもいいと思います。ティッシュほど力を入れなくてもすむのでオススメです。とにかく、やさしく取ることを意識してください。

まとめ

キレイなものではないと思っていたけれど、鼻くそは想像以上に不衛生……! 空気や湿度、体調によっても量が変わってくるようなので、マスクをする、水分を多く摂って体内をうるおわせるなど、対策をするのがよさそうです。鼻くそは、お風呂あがりに鼻をかむor綿棒でそっと取り除いて、清潔な鼻を保ちましょう!

(取材協力:渡邊千寿子、文:石部千晶/六識)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2017年01月26日に公開されたものです

渡邊千寿子

女医+(じょいぷらす)所属。池袋にあるステラ耳鼻咽喉科の院長・医学博士。患者ひとりひとりと向き合ったきめ細やかな診察で評判が高い。趣味は東京ドームでの野球観戦。

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石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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