「期待しない恋愛」のほうが幸せになれる理由

無意識のうちに私たちは他人に期待しながら生きています。たとえば「恋人ができたら、きっと幸せになれるはず」と思うことも期待のひとつ。
でも期待しても、思う通りにいかなくてガッカリしたことはありませんか?
期待をしすぎていると、人間関係にストレスを感じることが多くなります。そこで他人に期待しないとはどういうことなのか、期待しない生き方のメリット・デメリットを解説します。恋愛においても、恋人に期待をしなければうまくいくのかどうかを考えてみます。
他人に期待しないとはどういうこと?
人は過去に傷ついた経験から、あらゆることをコントロールし自分の思う通りに動かそうとします。「これだけがんばったのだから、いい結果が出るはず」「私がこう思うんだから、あの人も同じように考えるはず」というのも期待です。期待する心理の裏側には、「思った通りの結果が出なければ、自分はもう終わりだ」「あの人が私の期待通りに考えてくれないと、私は嫌な目に合う」という強い恐れがあります。
期待は他人への要求を生み、自分の思う通りに動いてくれることが当たり前だという発想につながります。しかし、相手には相手の選択の自由がありますし、自分の欲求を満たしてくれるために相手が存在しているわけでもないのです。期待が強すぎると相手との間にあつれきが生じ関係がうまくいかなくなりますし、期待が外れることによって自分自身も強いストレスを感じるようになります。
「他人に期待しないほうがいい」とよくいわれていますが、実際にはどういう状態をいうのでしょうか。
たとえば、仕事が終わらなくて困っている人がいたから手伝ってあげたとします。私たちは自分がやりたくてやっているときは、見返りを求めていません。我慢もしていないので、感謝が足りない! といってイライラすることもありません。
他人に期待しないとは、自分がやりたいことにベストを尽くして結果については気にしない、ということです。「ありがとうございます!」と盛大に感謝されたらもちろんうれしいですが、思ったようなリアクションが返ってこなくても、「余裕がないんだな」「そういうときもあるよね」と思って受け入れることができます。
我慢したりあきらめたりしないといけないの? と思うかもしれませんが、そういうわけではありません。自分が困っていて助けてほしいときに、他人に期待しないからといって、ひとりで抱え込む必要はありません。遠慮なく助けを求めてみましょう。
もちろん助けを求めたからといって相手が助けてくれるかはわかりませんが、ダメなら受け入れ、もし助けてくれたら感謝することができるはずです。何事も当たり前だと思っていないからこそ、ちょっとしたことでも感謝できるようになりますし、思う通りにいかなくてもダメージが少なくなります。
期待しない生き方のメリット・デメリットとは
他人に期待しない生き方をすると、どんないいことがあるのでしょうか。メリットとデメリットも合わせて見ていきます。
メリット
人間関係のストレスが減る
相手に過剰な期待をしない分、「うまくいけばラッキー」と感謝できますし、「ダメだったら、そんなときもあるよね」と受け入れられます。期待がないと裏切られたと思うこともありません。相手が自分の思うように動いてくれなくてもイライラすることが減り、気持ちが穏やかになって他人にやさしくなれます。
失敗を恐れなくなる
どんな状況でも自分は大丈夫だと信頼ができている状態になるので、失敗しても「そういうときもある」と思えるようになります。失敗のダメージがあまりないので、めげずに続けていくことができます。気になったことは試してみようという軽い気持ちでどんどん行動していけるようになります。
自分のやりたいことにエネルギーを注げるようになる
人間関係の悩みが減るので、その分のエネルギーをほかのことに使えるようになります。自分のやりたいことに費やせるようになるので、自分の人生を生きているという充実感が出てくるでしょう。
デメリット
人のせいにすることができなくなる
期待しない生き方は、自立し、自分の人生の責任を自分で取るということです。そのため、何かうまくいかないことがあったときに、安易に親のせいにしたり恋人のせいにしたりできなくなります。楽はできないですしシビアですが、自分の裁量が増えるので自由を獲得することができるでしょう。
寂しいと感じる人もいる
人間関係で衝突しなくなり、ストレスは減りますが、その分物寂しさを感じる人もいると思います。期待していると言い争ったりもしますが、そういったぶつかり合いがなくなると、相手と距離ができたように感じてしまうこともあるでしょう。
ドライな印象を持たれることも
あっさりした態度や言動から、まわりから淡白な人だな、ドライな人だなと思われる可能性もあります。期待しないということは、自立して生きるということ。実際はドライというわけではなく、自分を尊重するように、相手の人生も尊重しているだけなのです。
恋人に期待しなければ恋愛はうまくいく?
期待は、与えられることを待っている状態です。距離の近い関係である恋人には、依存心が出やすくなります。たとえば「私の気持ちを察してほしい」と彼に期待するとします。彼が察してくれるうちは満足できますが、そのうち当たり前の感覚になり、ちょっとしたことでは満たされなくなっていきます。
もし彼が気持ちを察することができなければ、「それくらいわかってよ!」とイライラしてケンカになる場合もあるでしょう。期待しないというスタンスを取ると、彼にわかるように自分の気持ちを伝えていこう、と考え方が切り替わるはずです。お互いにいいたいことは伝え合う関係になれるように努力しよう、とするでしょう。
恋人に不満を持つとき、たとえば彼が頼りないから、もっと頼りがいのある男性に変わってほしいと思ったとします。でも他人は変えられません。人は自分が変わりたいと思ったときにのみ変わることができます。彼に変わってほしいと思っていると、うまくいかずにストレスだけが溜まっていきますし、彼の立場から見ても、「ありのままの自分を好きじゃないんだな」と感じるはずです。
ですので、恋愛においても過度な期待はしないほうがうまくいきます。自分の好きな男性像に変わってほしいという期待を手放して、今の彼のいいところを見ようと意欲を持ちましょう。すると、頼りないと思っていたけど、彼なりに考えてしてくれていたことがあったことに気づくものです。彼を信頼し、そして与えられることを待つのではなく、自分にできることは何かないか考えていくことです。
期待を手放して、自分ができることをやっていこう
他人に期待すると、するほうもされるほうもストレスを感じ、いい関係性を作っていくことが難しくなります。他人を変えることはできないですし、思い通りに動かすこともできないのだと受け入れると、ストレスがぐっと減り気持ちに余裕が生まれます。恋人に対しても、何かしてもらうことを待つのではなく、自分ができることを考えて実行していくことで、より満たされるようになります。自分も相手も尊重して幸せな恋愛をしていきましょう。
(高見綾)
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