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痛いニキビの治し方。大きく悪化する原因と正しい対処法

横井彩(皮膚科学会認定専門医・医学博士)

横井彩(皮膚科学会認定専門医・医学博士)

ニキビができやすい場所とその原因

ニキビは詰まった毛穴に皮脂が溜まることで生じますが、特に発生しやすい場所(体の部位)は決まっています。

ニキビは脂腺が集まる部位に発生しやすい

人体には脂漏部位(しろうぶい)といって、脂腺が密集している場所があります。ニキビはこの脂漏部位にできやすいとされています。主な脂漏部位は次の通りです。

・頭部の髪の毛が生えているところ
・Tゾーン(おでこからこめかみ、眉間や鼻筋・鼻翼)
・Uゾーン(頬やあご、口のまわり)
・前胸部(デコルテからみぞおちあたり)
・背部(背中)特に肩甲骨間部
・へそのまわり
・外陰部(膣の外側=デリケートゾーン)

顔は最もニキビが自覚されやすい部位ですが、思春期にはおでこによく出る傾向がある一方で、歳を取るにつれてUゾーンから首などにかけて、より下の方へとに発生しやすい場所が移っていくといわれています [*1]。

鍵を握るのはホルモンバランス

ニキビは皮脂の過剰な分泌がきっかけとなって発生しますが、皮脂の過剰分泌には性ホルモンも関係していると考えられています。なかでも男性ホルモンのはたらきが強くなることによって、皮脂の分泌が増えます。

ニキビが思春期によくできるのは、この時期に男女とも男性ホルモンのはたらきが強まるからだといわれています。大人になってからも、ストレスや睡眠不足によるホルモンバランスの乱れや性周期に伴う女性ホルモンの変化などが皮脂の分泌に影響すると考えられています。

物理的な刺激がニキビの発生や悪化につながることも

なにげない物理的な刺激が、ニキビを悪化させる要因になっているかもしれません。

例えば、おでこやうなじ、頬やあごといった場所には要注意。これらの部位には髪の毛の先端や衣服が皮膚をチクチク刺激したり、頬杖をついたり無意識のうちについ手でいじってしまったりと、日ごろから多くの刺激が加えられており、こうした刺激がニキビを悪化させる要因でもあるのです。

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