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なぜ? 部屋が汚いとイライラする心理

桑野量(心理カウンセラー)

桑野量(心理カウンセラー)

部屋が汚いとイライラしてしまうものです。でもなぜイライラするのでしょう? また、部屋が汚い人に共通する心理とは? 心理カウンセラーの桑野量さんに解説してもらいました。

仕事でクタクタになって家に帰っても、そこに待っているのは片付けられていない汚い部屋。

いつかきれいにしようと思っているけど、プライベートや仕事を優先させて気になりつつも部屋の掃除は後回し。

自分のいい加減さにも、汚い部屋にもイライラしてしまう。これってどうすればいいのでしょう。

「それって私のこと?」って思われた方も多いかもしれません。

今日は、部屋が汚くなってしまう原因は? そこから抜け出すにはどうしたらいいの? という疑問に答えていきたいと思います。

考えられる原因は? 部屋が汚い人の心理とは

まずは部屋が汚くなってしまう原因や片付けられない心理を見ていきましょう。

(1)心に余裕が無い

仕事が忙しく時間的に余裕が無いことで部屋の掃除ができないケースは分かりやすいと思います。

これと同じように心に余裕が無い時も、私たちは部屋を片付けることができません。部屋を片付けることは、時間もエネルギーも使いますからね。

部屋をきれいにするための気持ちの余裕が残されてないのです。

(2)物を溜め込む癖がある

物を溜め込むことで、安心感を覚えているかもしれません。

心の中にある寂しさや不満を埋めようと、自分のテリトリーである部屋を荷物でいっぱいにしてしまうことがあります。

片付けたいのにそれができないのは、片付けてしまうと余計に寂しさを感じてしまうからかもしれません。

(3)ストレスを溜め込んでいる

衝動買いでストレスを発散してしまう人が陥りやすいパターンとして、「買う」ことが目的になってしまって、「使う」ことに意識が向けられないことがあります。

使っていないので捨てようと思っても、「もったいない」気持ちが出てきてしまいます。そして、捨てられないまま新しい物を買ってしまうので、部屋が汚くなっていきます。

(4)恋愛への苦手意識

部屋が汚いこと自体がお城の防壁のような作用をしていることがあります。

恋愛への苦手意識や自信の無さが汚部屋というバリアを築きあげて異性をブロックしているのです。

異性から隠れたい、自分の気持ちを隠したいといった気持ちから、部屋を汚くなくしてしまうのです。

(5)こだわりが強い

何かに集中している時に寝食を忘れて没頭することがありますよね。私たちは意識を一点にフォーカスするとその他のことが見えなくなってしまうことがあります。

こだわりが強い人ほど、仕事や趣味などに一点集中してしまいますから、部屋が汚くなっていくのも気付けなくなってしまいます。

参考記事はこちら▼

部屋が汚いとイライラするのはなぜ?

部屋が汚くなってしまう心理を見てきましたが、どんな心理であれ汚い部屋にはイライラしてしまうのではないでしょうか。

なぜ、私たちは汚い部屋にイライラしてしまうのでしょう。

その原因は大きく分けて2つあります。

(1)視覚情報過多で心が落ち着かないから

部屋が汚いということは、それだけ目に見えるものも多くて情報量が多いことでもあります。

あなたが気持ちを落ち着かせたいのに、テレビもラジオも、パソコンも映像や音が流れている状態ではリラックスできませんよね。

騒音を聞き続けると耳からの刺激を常に受け続けることになり、心が不安定になってしまいます。部屋が汚いことは、それと同じです。視覚からの情報によって常に刺激されて心が不安定になってしまという訳です。

(2)自己嫌悪が刺激されるから

部屋が汚いという現実に向き合った時に、自分の中にある自己嫌悪が刺激されてしまうのです。

仕事や恋愛でうまくいかない時ほど、目の前の部屋が汚いという状況を使って、「汚い部屋=駄目な人間」と自分を責めてしまいます。

部屋が片付けられないことは過食の心理にも似ています。

食べない方がいいと思っていても、その一時のストレス解消のために食べてしまう。そして、食べてしまったことに自己嫌悪してしまう。

これと同じことが部屋を片付けられないことでも起こります。

前項で述べた通り私たちは一時のストレス発散や安心感のために部屋を汚くしてしまうのですが、その後にたいてい後悔してしまうのです。

過食した次の日に体重計の数字を見て自己嫌悪に陥ってしまうように、汚い部屋を見て自己嫌悪に陥ってしまいイライラするというわけです。

部屋が汚くてストレスを感じる時の対処法

ストレスが溜まってイライラするから衝動買いをする、すると買った物であふれた汚い部屋になる。そして汚い部屋にイライラし、ストレスから衝動買いをする……。そんな悪循環に陥ってしまう人もいます。

ではその悪循環から抜け出すためにも、どうすればいいか対処法を見ていきましょう!

(1)自分を責めない

自分を責めるのではなく、「部屋が汚くなってしまうのもしょうがないよね。それくらい頑張ってきたんだろうね」と自分への労いの言葉を掛けてあげましょう。

自分を責めていいことは一つもありませんからね。

(2)小さなスペースを掃除してみる

全てを一気に片付けようとするとエネルギーをたくさん使います。まずは洗面台、テーブルなど、場所を決めて小さなスペースからでも片付けてみてください。

汚い部屋が一部分でも改善された感覚が、あなたの気持ちも楽にしてくれます。

(3)思い切って人に頼ってみる

部屋の片付けはなにも自分一人の力でやるべきことではありません。自分ではできないのなら、家族でも、友達でも頼ってみましょう。ハウスクリーニングの業者だってあります。

あなたが部屋を片付けられないくらいに疲れてしまうのは、何もかも自分一人で抱えてしまうからかもしれません。そのパターンを手放すチャンスです。

(4)しっかりと休む

あなたに必要なものは部屋を片付けることよりも先に、自分のエネルギーをチャージするための休息とリフレッシュかもしれません。

汚い部屋では心が休めないのなら、思い切って旅行するのも一つの手です。そこでしっかりと休養して、部屋を片付けられるくらいのエネルギーをチャージしましょう。

(5)自分に合ったストレス発散方法を見つける!

物を溜め込むことや衝動買いでストレスを発散しているのなら、他の方法でも発散できないか検討してみましょう。

部屋が汚くなる原因を取り除けば、自然と部屋はきれいになっていきます。何をしたらいいか分からないときは、仲のいい友達や好きな芸能人などの気分転換の方法から真似てみるのもいいかもしれませんね。

病気の可能性も実はある。心配なら相談しよう

部屋が汚いことを「怠け者だからだ」と批判する人もいるでしょう。自分自身でもそう自己嫌悪してしまう人もいると思います。

しかし、上記に挙げたような心理から悪循環に陥ってしまっただけ。

部屋の片付けは、それだけでも時間とエネルギーを使うものですからね。

自分を責めてイライラするよりも、出来ることから少しずつやってみたらいいですよ。頑張り屋さんほど、自分にゆっくりと時間を掛けてあげることを忘れてしまいますからね。

もし、どうしても、部屋を片付けることができない、何をしたらいいかも分からない、気力も湧いてこない。そんな場合は気持ちや考え方だけでは解決できない他の原因もあるかもしれません。

心配になったら専門機関に相談されてみてもいいかもしれません。

自分一人で抱える必要はありませんからね。

(桑野量)

※画像はイメージです

※この記事は2020年06月13日に公開されたものです

桑野量(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

カウンセリングサービス所属、心理カウンセラー

電話、面談(東京・福岡)によるカウンセリング及び心理学ワークショップ講師をしている。「楽にシンプルに自分らしく生きる」をテーマに、現在抱えている問題や不安に対し、その人の魅力や才能が輝き出せるような提案やサポートを行う。恋愛やビジネスなどの問題に対して心理学的なアプローチだけではなく、リラックスした空間を作り出し、笑いあえる温かく優しいカウンセリングが好評である。

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桑野量(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

カウンセリングサービス所属、心理カウンセラー

電話、面談(東京・福岡)によるカウンセリング及び心理学ワークショップ講師をしている。「楽にシンプルに自分らしく生きる」をテーマに、現在抱えている問題や不安に対し、その人の魅力や才能が輝き出せるような提案やサポートを行う。恋愛やビジネスなどの問題に対して心理学的なアプローチだけではなく、リラックスした空間を作り出し、笑いあえる温かく優しいカウンセリングが好評である。

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