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自分本位の意味とは。自己中になってしまう人の特徴と改善法

小日向るり子

つい、自分を中心に物事を考えてしまうことはありませんか? なぜ、そんな「自分本位」な考え方になってしまうのでしょうか? 心理カウンセラーの小日向るり子さんに、その原因と改善法について伺いました。

「あなたって自分本位だよね」と言われたらどのような気持ちになりますか? 多くの方は、それを褒め言葉とは受け取らないのではないでしょうか。

しかしそう言われても、どう改善したら良いのかよく分からないし、そもそも自分本位な性格は直さなければならないことなのか、と考える方もいると思います。

今回はそんな「自分本位」という性格の傾向について考えてみたいと思います。

自分本位の意味。自分勝手との違いとは

まず「自分本位」の意味ですが、「本位」という言葉は「基本」という意味ですので、自分本位とは「自分を中心にして物事を考える」という様をいいます。

自分本位
読み方:じぶんほんい

自分を中心とした物事の考え方。自己中心的なあり方。自己本位。

(『実用日本語表現辞典』)

「自分本位」の使い方

「自分本位」は、具体的には以下のように使います。

例文1

恋人のことを愛しているのだが、相手は少し自分本位なところがあるので一緒に暮らすことには苦労を感じている。

例文2

C社の社長は仕事ができる人だが、自分本位な性格で社員は苦労することが多いらしい。

例文3

これまでは周りの目を気にして生きてきたけれど、30代になってもう少し自分本位に生きていきたいと思った。

似ている言葉「自分本意」「自分勝手」との違い

「自分本位」と「自分本意」の違い

2つは似ている言葉ですが、「自分本位」が正しい言い方で「自分本意」は誤用。ちなみに「本意」とは本当の意図や気持ちという単語を表す言葉です。

「自分本位」と「自分勝手」の違い

会話の中で使う際は、「自分本位」と同義で「自分勝手」を使っている人も多いと思いますが、「自分勝手」とは「他人のことを考えずに自分の都合だけを考える」ということ

したがって、自分を中心にして物事を考える、という意味では自分本位も自分勝手も同じですが、自分勝手にはさらに「他人のことを考えない」という意味合いが含まれているのです。

自分本位な人の特徴

では、自分本位な人についてもっと詳しく知るために、いくつか特徴を挙げていきます。

(1)頑固

自分本位な人は、自分の価値観や考えをかたくなに変えません。自分の言動が全て正しいと思っているわけでは無いのですが、自分が納得できなければ変えたくないという気持ちが強固なのです。

なので「あなたのためを思って」「社会的に問題だよ」などと言われても、本人の心には響きません。

(2)感情の起伏が激しい

誰でも感情の起伏はありますが、自分本位な人はそれを隠したりせずにありのまま表現します。

いい意味では「隠し立てをしない、正直」ともいえますが、場の空気を読んでフォローに回る人にとっては少々疲れる存在です。

(3)勝ち気

負けず嫌い、負けん気が強い、ということもできます。

「自分が一番」という気持ちがあるために、周りの意見に耳を傾けることやそれに従うことは、相手に負けたという気持ちになるのです。

(4)約束を守らないことが多い

自分を最優先することが習慣化されているため、元々していた約束を破ったり遅刻したりすることが抵抗無くできてしまいます。

(5)他人に興味が無い

そもそも他人に興味が無いために、空気を読んだり他人の顔色をうかがったりするという選択肢が本人の中にありません。

(6)自己アピールが強い

上記のように、そもそも他人に興味が無い人もいますが、人とコミュニケーションを取りたいタイプの場合は、周りに人がいない状態に孤独を感じてしまいます。

このタイプの方は、ネットなどで「私は○○しています」「こんなことを考えています」など他者に理解を求める発信が多くなります。

(7)単独行動が多い

自分本位な言動が多いと、次第に周囲の人がついていけなくなります。その結果、本人が単独行動を望んでいなくても単独行動が多くなってしまいます。

(8)恋愛が苦手

恋愛はお互いの思いやりなしに継続しません。しかし、そもそも「他者への配慮」が苦手なため、一人の人とじっくりと向き合わなければならない恋愛は苦手。

いつも振られてしまう、長続きしない、など深い悩みにつながることも多いです。

参考記事はこちら▼

自分の自己中度がどのくらいなのか診断してみましょう。自覚はないけど自己中だった! なんて「隠れ自己中」な自分が見つかるかも。

自分本位になる原因と心理

前述したように、自分本位な人は本人に自覚が無い場合が多いです。では、なぜそのようなパーソナリティが形成されるのでしょうか。その理由について見ていきましょう。

(1)甘やかされてきた

わがままを言えばいつも思い通りになる環境で育った場合に、自分本位になってしまうことがあります。

養育者が、子どもの幼少期にその子の「ありのまま」を受け入れて愛することはとても大切なのですが、愛するのではなく子どもの言いなりになってしまうと、子どもに「自分の要求は押し通せる」という価値観が根付いてしまい、自分本位な性格になりがちです。

(2)ネグレクト(育児放棄)されたことがある

「人の気持ちを考えることも大切」といった情緒的な心は教育によって育まれます。また、子どもは自分が愛される体験によって、人を大切に思う気持ちが生まれるのです。

しかしネグレクトされていた場合、こうした教育や体験が少ないため自分本位になりがちです。

(3)他者の言動に振り回された経験がある

他者に振り回されてひどく傷つけられたり、大きな損失体験をしたりすると、その体験がバネとなって逆方向に大きく振れる場合があります。

「もうあんな思いはしたくない!」という気持ちが、自分本位であることを自分に課すようになります。このケースは無意識ではなく、意識的に自分本位な行動を取るケースです。

(4)否定されることが怖い

否定されることを恐れるあまり、必要以上に自分を主張するという心理が背景にある場合もあります。

そのため自分本位になるだけでなく、自慢話が多くなったり、話を盛る癖がついてしまったりすることもあります。

(5)構ってほしい

これは、自分本位になる根本的要因ではなく、自分本位な言動によって孤立したり孤独を感じたりする状態になった場合に加速してしまう心理です。

自分本位な言動は目立ちます。だからこそ、目立つことをして他人に振り向いてもらいたいのです。

自分本位であることのデメリット

ここまで、自分本位な人の特徴や心理を見てきました。では、自分本位であると、どのようなデメリットがあるのでしょうか?

(1)孤立しがち

自分本位な人と接していると、周囲の人間は振り回されることが多いため、次第に避けるようになります。

元々一人で行動することが好きなタイプなら問題ありませんが、人とコミュニケーションを取ることが好きな人にとってはつらく寂しい状況になってしまいます。

(2)仕事の評価が下がる

業務を円滑に遂行するためには、上司・同僚・顧客などさまざまな人とコミュニケーションを取る必要があります。

その時に自分の意見ばかり押し通そうとしたり、単独行動ばかりしてしまったりすると業務の遂行に支障が出てしまい、結果自分の評価が下がってしまいます。

(3)恋愛がうまくいかない

恋愛や結婚を長続きさせるために大切なことは「相手を思いやる気持ち」です。

異なる環境で育ってきた二人ですから、自己主張ばかりして相手に譲る気持ちが無ければ恋愛は長く続きません。

(4)怒りの感情で自分も疲れる

他人から反対や意見をされても自分の価値観を信じて突き進むためには抵抗力が必要です。

抵抗を続けるにあたり怒りのエネルギーが推進力となるため、 自分本位な人は、怒りの感情を強く持ちやすいのです。しかし常に怒りを抱えていると、自分も疲れてしまいます。

(5)助けてほしい時に助けてもらえない

自分を絶対視する価値観は、無意識に他人を拒否する言動になりがちです。自分を拒否されると、人はそのことをずっと覚えているもの。

どうしても助けてほしいことがあった時に、ヘルプを出しても助けてもらえない可能性があります。

自分本位な性格を直す4つの改善法

ここからは、自分本位な性格を直すための方法をお伝えします。できそうなところから試してみてください。

(1)いったん受け入れてみる

まずは自分の感情を自分で受け入れるということが大事です。

自分の感情を押し通したい気持ちに気付いた時、すぐに言葉にしないでいったん自分の中で受け入れることを意識します。そしてゆっくり6秒数えてください。そうすると感情を抑えることができます。

(2)相手が自分だったら、と考える習慣を付ける

(1)で自分の感情を受け入れることができるようになったら、相手の気持ちになって考えてみる、という他者への共感力を付けていきましょう。

この思考は日常的に意識することが大切です。思考の流れとして身に付けるとコミュニケーション能力もぐっと上がりますよ。

(3)日記をつける

人間には、ネガティブな体験や感情を忘れてしまいたいという自己防衛の心理があります。つまり「自分本位だよ」などと短所を指摘されると聞かなかったことにしてしまいがちなのです。

それが、日記をつけることで一日を振り返るようになるため、そうした苦い感情と向き合うことができます。つらい作業ですが、それにより学習し、改善することができます。

(4)きちんと謝る

自分本位な言動に気付いたら、後からでも構わないのできちんと謝罪しましょう。

自分が不快な思いをさせてしまったことを謝罪することは負けではありません。きちんと謝ることで修復できる人間関係はかなりあります。

他人の感情に思いを馳せることを忘れずに

自分本位とは、言葉の通り「自分を基準にして生きること」です。このスタンス自体は非常に大切なことです。しかし、だからといって「他人のことを考えずに」自分を押し通していいはずはありません。

あなたにも譲れないプライドがあるように、他の人にもプライドがあるのです。

他人の感情にもきちんと思いを馳せることができるようになってこそ、自分本位な言動を周囲から認めてもらえるのだということを忘れないようにしてください。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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