内省とは? 反省との違い&内省的な人になる方法を解説
内省の具体的なやり方【個人で行う場合】
ここからは、内省の具体的な方法を見ていきましょう。
(1)日々の感情が動いた出来事を書く
内省を個人で行う場合は、書くこと(言語化)が大切になります。紙に書いても、PCなどに打ち込んでも構いません。日々の中で、感情が動いた出来事を中心に書いていきましょう。
慣れないうちは、頭の中に思い浮かんだことを全て言語化していくようにします。自分しか見ないので、「こんなこと書いても良いのかな?」という心配は無用です。
(2)深堀りする
「なぜそう感じたのか?」「同じ気持ちになったことは過去にあったか?」など、感情が動いた出来事について深堀りするための問い掛けをしていきます。
なぜうれしかったのか、なぜモヤモヤしたのかを追求していくことで、自分の考え方の癖や価値観に気づけるはずです。
(3)気づきを今後に生かす
気づきが得られ、スッキリして終わることもあります。ですが、その気づきを今後に生かす視点を持ってみるとさらなる改善へとつながります。
「それで、どうしようか?」と、行動レベルにまで落とし込みたいものです。
内省の具体的なやり方【集団で行う場合】
個人で内省していると、どうしても視野が狭くなり考え方が偏ってしまいがち。内省は、集団で行うことでさまざまな視点を得ることができ、自分だけでは思いつかないアイデアをひらめくこともあるはずです。
では、集団で内省を行うにはどうしたら良いのでしょうか?
(1)目的やテーマを設定して話す
集団で内省を行う場合は、書くよりも話す方が効果的です。その際は、まず目的やテーマを設定するところから始めましょう。
テーマに沿ってメンバーそれぞれの経験を持ち寄り、1人ずつ思ったことや気づいたことなどを自由に話していきます。
その際、メンバーが話している時は最後まできちんと聞くこと、否定的なコメントはしないことがポイントです。内省は、自らを観察して気づきを深めていくことが大切だからです。
また、自分の意見が出てこなかったとしても、他のメンバーの話を聞くと「そういう見方もあるのか」と参考になりますし、刺激されて「そういえば、自分もこんなこと考えていたな」と思い出すこともあるでしょう。
(2)質の良い問い掛けをする
メンバーの話を聞いたら、深堀りをしていくために質問をしましょう。「なぜこの人はこういう考え、行動をしたのだろう?」とメンバーの話に興味を持つと、質問が思いつきやすくなります。
深堀りするために質の良い問い掛けをすることで、さらなる気づきが生まれるようになります。
(3)内省をした感想をシェアする
一通り内省を行ったら、やってみた感想や気づき、今後に生かせることなどをシェアする時間を設けましょう。
感情をもう一度言語化することで自分の中に定着しますし、メンバーの新たな気づきにもなります。ビジネスシーンでは、上司や先輩からアドバイスをもらっても良いですね。
改善点をまとめておくことができると、今後の役に立ちます。集団での内省は、1回ではなく、何回も積み重ねていくことでお互いの理解が深まり、改善の方向性が見えてきます。根気強く取り組むことが大切です。