お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

ロイヤリティ(royalty)の意味は? 「ロイヤルティ」との違いも解説

Sai

「ロイヤリティ」とは何か、正しく理解できていますか? ビジネスシーンでよく聞く言葉ですが、あいまいな使い方をしている人は多いでしょう。今回はビジネス系ライターのSaiさんに、意味や「ロイヤルティ」との違いなどを解説してもらいます。

職場などでよく見聞きする「ロイヤリティ」という言葉。

発音や表記が似ている言葉に「ロイヤルティ」がありますが、それぞれの意味を正しく理解できていますでしょうか?

本記事では、「ロイヤリティ」の意味やビジネスシーンにおける使い方などを紹介。

また、「ロイヤルティ」との違いや使い分けのポイントに関しても、例文つきで詳しく解説します。

ロイヤリティとは?

まずは、「ロイヤリティ」の語源や意味を詳しく確認してみましょう。

「王位」や「気品」を意味する英語「royalty」が語源

「ロイヤリティ」は、「王族」や「王位」、「気品」などを意味する英単語「royalty」が語源となっているカタカナ語です。

皇族や王室などを表す時によく使われる単語ですが、「特許権使用料」や「印税」といった意味も持っており、幅広いシーンで使われています。

カタカナ語では「特許権や著作権などの使用料」を意味する

「王族」や「気品」という意味を持つ「royalty」ですが、カタカナ語「ロイヤリティ」は、ほとんどの場合「特許権や著作権などの使用料」を意味する言葉として使われます。

「王室」や「気品」の意味ではめったに使用されず、「最初に発明や発案をした人に対して支払う対価」を指す場合に「ロイヤリティ」という言葉が用いられます。

「ロイヤリティ」が使われる場面

「著作権」や「商標権」などの使用料を意味する「ロイヤリティ」という言葉。

日常生活ではあまりなじみのない単語ですが、フランチャイズ契約や戦略に関して話し合う場面では欠かせない言葉です。

フランチャイズとは、個人・法人が、本部企業のブランド力やノウハウなどを受け取る代わりに使用料を支払うビジネスモデルであり、「ロイヤリティ」はここで支払われるブランド使用料のことを指します。

また、フランチャイズ契約だけでなく、音楽や写真・画像などの使用料に関して相談する場面などでも「ロイヤリティ」はよく見聞きする言葉です。

著作権が存在しないコンテンツ以外は、著作権使用料を必ず支払う必要があるため、「著作権者にロイヤリティを支払う」などのフレーズが頻繁に使用されています。

【例文付き】「ロイヤリティ」の使い方

ビジネスシーンで「ロイヤリティ」を使う場合は、「ロイヤリティを支払う」のように名詞単体で使うパターンと、「ロイヤリティフリー」のように他の名詞と組み合わせて熟語的に使用するパターンの2種類に分けられます。

正しく使用するためにも、例文で詳しく確認しておきましょう。

「ロイヤリティ」を使った例文

さっそく「ロイヤリティ」を用いた例文を見ていきましょう。

例文

・フランチャイズ契約を結ぶ場合は、毎月必ずロイヤリティを支払わなければならない。

・著作権や商標権などが掛からない仕組みのことをロイヤリティフリーという。

ロイヤリティ収入を伸ばすことは、わが社が今後飛躍するための鍵となるだろう。

・本ビジネスにおいては、1件につき10%のロイヤリティが発生する。

「ロイヤリティ」と「ロイヤルティ」の違いとは?

「ロイヤリティ」の使い方が難しいと感じる理由の1つに、「ロイヤルティ」との違いが分かりづらいことが挙げられます。

どちらもなじみの薄いカタカナ語の上に発音が非常に似ているため、意味を混同したり、使い分けが正しくできなかったりする人は多いでしょう。

そこでここからは、「ロイヤルティ」の語源や意味、また「ロイヤリティ」との使い分けのポイントなどを解説します。

「ロイヤルティ(loyalty)」の語源や意味

「ロイヤルティ」は、英語「loyalty」を語源とするカタカナ語で、意味は「忠義」や「忠誠」です。

主に人事やマーケティングなどの分野で、社員の自社への愛社精神や顧客のブランドへの愛着心を示す意味で使われる言葉で、ビジネスシーンにおいて登場する機会は多いです。

使い方や使用される場面をイメージするためにも、例文を確認しておきましょう。

例文

・リピーターが多いということは、それだけロイヤルティが高いということだろう。

顧客ロイヤルティとは、顧客がブランドや商品、またはサービスに対して感じている愛着や信頼を指す言葉である。

・「会社に対する忠誠心」を意味する従業員ロイヤルティが高まることで、組織全体が活性化すると考えられている。

ロイヤルティの高い社員は、自主的に顧客満足度や生産性を高める努力をするものだ。

顧客ロイヤルティの高いユーザーに特別感を与える演出をしてより愛着心を持ってもらう手法を、ロイヤルティマーケティングという。

「ロイヤリティ」と「ロイヤルティ」には表記揺れがある

ロイヤリティには「特許権や著作権などの使用料」という意味があり、ロイヤルティは「忠義・忠誠」を意味する言葉です。

明確に意味が異なっている「ロイヤリティ」と「ロイヤルティ」ですが、2つの言葉には表記揺れが存在します。

発音やつづりが非常に似ているため混同して使われることが多く、「ロイヤリティ」の意味で「ロイヤルティ」が使用されていたり、逆に「ロイヤルティ」とすべき場面で「ロイヤリティ」が使われていたりするケースは決して珍しくありません。

両者の違いに気づかず使っている人もいるため、2つの言葉を正しく使い分けるには、文脈や状況から判断してその都度適切な方の言葉を選ぶ必要があります。

誤用を避けるためにも、それぞれの意味や使用される場面などをしっかりと理解しておきましょう。

「ロイヤリティ」と意味を混同しやすい単語

「ロイヤリティ」と混同しやすい単語の代表は、つづりや発音が似ている「ロイヤルティ」ですが、意味自体を混同しやすいという点では他の単語も挙げられます。

ここからは、「ロイヤリティ」とのニュアンスの違いが分かりづらい2つの言葉を紹介しますので、意味や用法を押さえて正しく使い分けられるようにしましょう。

(1)「印税」の意味と「ロイヤリティ」との違い

英単語「royalty」の中に「印税」という意味があることもあり、「ロイヤリティ」との違いが分かりづらい言葉である「印税」。

しかし、「ロイヤリティ」が権利を使用する側が権利を持っている側に対して支払うものである一方、「印税」は書籍や音楽などを管理する企業が作者に報酬の一部として支払うものとなっています。

それぞれの言葉がどのようなシーンで利用されるのかをイメージすれば違いを理解しやすくなるため、一度言葉のニュアンスを把握してしまえば混同してしまうことはなくなるでしょう。

(2)「ライセンス」の意味と「ロイヤリティ」との違い

「ライセンス料」や「ライセンスフィー」などという使い方をすることが多い「ライセンス」という言葉。

特許を使用する際のやりとりや契約に関する場面で使われる言葉のため、「ロイヤリティ」と混同してしまう人は多いでしょう。

しかし、「ライセンス」は特許の使用を「許諾すること」自体を指す言葉であり、特許を含むさまざまな権利を包括した「使用料」を指す言葉である「ロイヤリティ」とはニュアンスが異なります。

ビジネスシーンでは、「ライセンス」に対して金銭を意味する「ロイヤリティ」を伴うとする場合も多いので、2つの言葉の違いを正確に理解しておくようにしましょう。

意味や他の語句との違いを理解して正確に使おう

ビジネスシーンでよく見聞きするものの、あいまいにしか理解していない人が多い「ロイヤリティ」という言葉。

具体的な意味を知らなかったり、発音やつづりが似ている「ロイヤルティ」と混同していたりする人は少なくないでしょう。

しかし、「ロイヤリティ」の意味やビジネスシーンにおける使い方などを一度把握してしまえば、正しく使いこなすことはそこまで難しくありません。

「ロイヤリティ」の意味や混同しやすい単語との使い分けのポイントなども併せて確認しておき、自信を持って「ロイヤリティ」を使えるようになりましょう。

(Sai)

関連する記事をあわせてチェック!

「ニッチ」の意味は? 「マイナー」との違いや使い方を解説

※画像はイメージです

※この記事は2021年06月25日に公開されたものです

Sai

旅行会社で5年間コンサルタントとして働いた後、フィリピンやオーストラリアでの滞在を経てフリーライターに。国内外で働いて得た知識や、婚活・国際恋愛・国際結婚などの経験を元に、恋愛や結婚関連、ビジネス系コラムなどに関する記事を多数執筆中。

この著者の記事一覧 

SHARE