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「ご査収」の意味は? 使い方と類語との違い

武田 麻希

「ご査収」の類語・似た表現との違い

「ご査収」と同じようなシーンで使われる類義語がいくつかあります。一緒に覚えておきましょう。細かなニュアンスの違いを覚えておくことで、シーンごとに言葉を正しく使い分けることもできます。

ここからは、「ご査収」の類義語を紹介していきます。

「ご検収」と「ご査収」の違い

「検収」には、下記のような意味があります。

けんしゅう【検収】

品物が、注文どおりか、規格に合っているかを調べて受け取ること。

(『精選版 日本国語大辞典』小学館)

「ご検収」は商品を納品した場合などによく使われる言葉です。

「納品した品物の数量や内容が注文通りか確認してください」という意味で用いられます。「ご検収」は「ご査収」に比べて狭い意味である点に注意して使ってください。

「拝受」と「ご査収」の違い

「拝受」には、下記のような意味があります。

はいじゅ【拝受】

受けることをへりくだっていう語。つつしんで受けること。ありがたく頂戴すること。

(『精選版 日本国語大辞典』小学館)

「ご査収」は尊敬語なので相手の動作を表す表現として使われるのに対し、「拝受」は謙譲語ですので、自分の動作に対して使います。

したがって、相手に対して「拝受ください」と使ってしまうのはNG。失礼にあたりますので、間違えないよう注意してください。

参考記事はこちら▼

「拝受」の意味や使い方を解説します。

「ご確認」と「ご査収」の違い

「確認」の意味は下記の通りです。

かくにん【確認】

1. 確かに認めること。はっきりと認めること。

2.公の機関によって、特定の事実や法律関係の存否を判断、認定すること。

(『精選版 日本国語大辞典』小学館)

「ご確認」には「はっきり確かめる」という意味があり、「ご査収」とほぼ同じ意味として用いられます。

参考記事はこちら▼

「ご確認」という表現の使い方や言い回しを解説します。

「受領」「受け取る」と「ご査収」との違い

「受領」には下記のような意味があります。

じゅりょう【受領】

受けおさめること。金や物を受け取ること。領収。

(『精選版 日本国語大辞典』小学館)

「ご査収」のように「よく調べて」という意味は含まれていませんが、「受け取る」ことでは共通しています。

参考記事はこちら▼

「受け取る」の敬語や使い方を解説します。

「ご高覧」と「ご査収」の違い

「高覧」は「他人が見ること」を敬って言う尊敬語です。接頭辞の「ご」を添えて、「ご高覧」と表現されることが多いでしょう。

「ご高覧ください」と表現する時、目上の人やクライアントなどに対して、「見てください」という意味になります。「見てください」の尊敬語には、「ご覧ください」といった言い回しもありますが、それよりも丁寧な言い方として覚えておきましょう。

「ご査収ください」にも「見てください」というニュアンスは含まれるので、2つは似た意味合いを持つ言葉と言えます。しかし、「ご高覧」はより厳格な表現で、かなり目上の相手に使われるものである、という違いも押さえておいてください。

参考記事はこちら▼

「ご高覧」の使い方を詳しく解説します。

「ご査証」と「ご査収」の違い

「査証」の意味は、「調査して証明すること」とされています。そこから派生し、海外への入国許可証としてなる「ビザ」を指すこともあります。

従って、「ご査証ください」とは「調べて証明してください」という意味。

言葉が似ていて混同しやすいですが、「ご査収ください」とは異なるニュアンスで使われるため、誤用しないよう注意しましょう。

「精査」と「ご査収」の違い

「精査」とは、「詳しい調査」といった意味合いを持つ言葉です。「査」という文字が共通することから、「査収」との違いに悩む人もいるのでしょう。

しかし、「査収」は確認して受け取るという意味。もちろん、確認の中には「調べる」という行為が含まれることもありますが、この2つの言葉は意味によって使い分けた方が綺麗でしょう。

また、受け取り方は人それぞれですが、「ご精査ください」とは「調査してください」という意味になり、少々投げやりな印象を与えることもあります。特に目上の人に使う場合、失礼に当たらないか考えながら表現しましょう。

参考記事はこちら▼

「精査」の意味と使い方を解説します。

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