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「もしかしてSNS疲れしてる?」と思った時の処方箋

トイアンナ

SNSに長時間触れていると、なぜか疲れてしまうことはありませんか? 好きで見たり、投稿したりしているはずなのに、なぜそう感じてしまうのでしょう。コラムニストのトイアンナさんに、SNS疲れの原因と回避方法を聞いてみました。

こんにちは、SNS廃人のトイアンナです。スマートフォンの履歴を見ると、私はSNSに1日2時間半使っているようです。

少なくともこの15年間はSNS漬けでしたから、ざっくり13,687時間をSNSへ割いたことになります。もっと人生マシなことに使えたんじゃないか、と思えてきますね?

とはいえ、こんなにSNSを続けてこられたのはひとえに「SNS疲れしない方法」を知っているからかもしれません。

SNSを使っていて「ちょっと今日は荒れたな~」という日もありましたが、燃え尽きるほどは疲れませんでした。そこで“SNS疲れ”を感じているあなたへ、少しでも疲れないヒントをお伝えできれば幸いです。

どんな時にSNS疲れをしてしまうのか?

SNS疲れをする方から話を聞くと、筆頭に上がるのが以下の3つ。

(1)友人の投稿を全部見て「いいね!」しなきゃいけない気がするから

SNSでつながっている相手が、現実の友人ばかりだと起きやすい疲れです。

誰かが投稿する度に「いいね!」したり、「コメントしたりしなきゃ!」と、重荷を背負いこんでグッタリ。自分でも、何に疲れているのか分からずさらに疲弊します。

(2)SNSで批判された経験から、投稿内容の吟味に疲弊するから

ある程度フォロワーができれば、悪口を言われることもあるでしょう。ちょっとでも変なことを言ったら、またたたかれるんじゃないかとSNS疲れを引き起こします。

特にマニアックな趣味のグループなど、村社会っぽいコミュニティに属しているとありがちな悩みです。

(3)SNSで誰からもリアクションがもらえないと、自分がつまらない気がして凹むから

渾身の投稿ほど、リアクションがもらえないもの。「こんなに考えたのに……」という投稿がウケないと、結構がっかりしますよね。

私も「何でこれが?」と思った投稿がバズって、渾身の投稿はスベるばかりです。SNSって、難しい。

SNSを見て疲れてしまう原因は「相手への期待のしすぎ」

SNSを見て疲れてしまう人に共通するのは、SNS上で「コミュニケーションを取る相手が、自分と同じ熱意持って話しているに違いない」と思ってしまう点です。

ほとんどの人は、SNSでそこまで相手の気持ちを考えて発言していません。ただ、目に入ったものに反応しているだけです。

私たちがテレビの芸能ニュースに好き勝手言うように、SNSで表示された私たちの発言も、テレビのスクリーンと同じくらい遠い距離にあるものといえるでしょう。あなたへのコメントや「いいね!」は、1対1のやり取りほど真剣でもなければ、思いやりがあるわけでもありません。

それを「自分を隅から隅まで見た上で、私について嫌な発言をしたんだ」とか、「この“いいね!”が私だけ付いてないのって、何か意味があるんじゃ?」「私に悪い面があるから、何か言ってるんだ」などと思うからSNSで疲れてしまうわけです。

SNSを見て疲れた時に振り返りたい2つの視点

もし、「SNSやっていくの疲れたな」と思ったら、まずは2つの視点を取り戻してみましょう。

SNS疲れのさなか、現実の友人関係はどうなっていますか?

SNSで追っている全ての投稿、それはリアルな友人のものですか?

だとしたら、その友人たちとの関係はいかがでしょうか。あなたが「いいね!」しないことで、友人との関係にヒビが入りますか? 実はそんなことないのでは? なら、そのSNSは少し休んでもいいんじゃないでしょうか。

もし、「いいね!」を押しているのが友人ですらない相手なら。相手は多分、あなたのことをあまり深く考えていません。きっと「何かこの人、たくさん“いいね!”してくれてるな。……あ、今日のランチはかつ丼にしよっか?」くらい軽く思っています。かつ丼にかき消されるくらいの「いいね!」って、頑張る必要あります?

自分のことを深く知らない人の批判って、本質的なのかな?

私、人の批判は真摯に受け止めるべきだと思うんですよ。ただし、その批判が正当なら。

反対に、もし批判が「自分の発言もまともに読まず/聞かずに批判されている」とか「ブス、ババアなど、ただの外見に関するバッシング」だったら、どうでしょうか。

「その批判って、本質的なのかな?」って思いません?

でも、自分へ向けられた批判ではつい真面目に受け止めがちになるんです。相手は、テレビに向かって話しかけているようなものなのに。

ですから、批判された時は考えてみてください。

・外見や性別などを理由に、適当なことを言われてない?

・仮に相手のコメントが正しかったとして、自分の結論に影響はあるか? 相手は揚げ足を取りたくて、どうでもいい枝葉の部分を突っつきに来ているのでは?

・相手は「あなたを助けたくて」コメントしているんじゃなくて、もしかしてあなたが苦しんだり、悲しんだりする顔を見てスカッとしたいだけじゃないか?

もし、これらに1つでも当てはまるなら、その批判は無視しても構いません。というか、自分を守るために積極的に無視した方がいいくらいです。

あなたの人生で、あなたより大事な命はありません。自己中かもしれないけど、SNSのせいで心が疲れてしまうよりは自己中な方がずっとましです。あなたは、まずあなたのために生きてください。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

※この記事は2020年05月27日に公開されたものです

トイアンナ (コラムニスト)

慶應義塾大卒。P&Gジャパン、LVMHグループで合わせて約4年間マーケティングを担当。その後は独立し、主にキャリアや恋愛に関するライターや、マーケターとして活動。著書に『就職活動が面白いほどうまくいく 確実内定』や『モテたいわけではないのだが ガツガツしない男子のための恋愛入門』などがある。

●ブログ「トイアンナのぐだぐだ」
http://toianna.hatenablog.com/

●Twitter
https://twitter.com/10anj10

●公式サイト
https://renaijuku.co.jp/

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