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むくみに効く漢方薬とは? 症状による漢方薬の選び方

岸本京子

伊藤康江

漢方薬選びの注意点

むくみに効果的な漢方薬はいろいろあるんですね。たくさんあると選ぶのに迷ってしまいますが、自分に合った漢方薬の選び方や服用の注意点について、古屋先生に聞いてみました。

漢方06

漢方薬の選び方

古屋:漢方医学では、その人の「証」にあった薬を飲むことが大切です。「証」というのは、体質のことで、「陰」と「陽」に分けられます。自分で判断する場合は、「冷えがあるかないか」「胃腸が強いか弱いか」が、ひとつの判断基準になります。ただ冷えがあり、胃腸が弱い虚弱体質の人は「麻黄(マオウ)」「大黄(ダイオウ)」が入った漢方薬には気をつけないと、胃腸を痛めたり下痢になる可能性があります。また「附子(ブシ)」は体を温める生薬なので、冷えがない人が飲むと逆効果となることがあります。「桂皮(ケイヒ)」はアレルギーを起こす人もいるので注意が必要です。

このように、自分に合う漢方を自分で判断するのは難しく、「証」が違う薬を飲み続けると、症状が治りにくくなる「壊病(えびょう)」という状態になってしまいます。ドラッグストアで購入できますが、不安な方はなるべく病院で処方してもらうほうが望ましいです。

漢方薬の注意点

古屋:西洋薬に比べると、副作用が少ないのが特徴です。体力が低下しているような、そんなときこそ漢方薬がオススメです。ただ、お薬である以上、副作用がゼロとは言えません。特に「甘草カンゾウ」と「麻黄(マオウ)」には注意が必要です。「甘草」の摂りすぎは低カリウム血症になり、むくみが悪化する恐れがあります。「麻黄」は胃腸障害や動悸、不眠になることもあります。

服用する際は、自己判断はせず医師に相談するようにしましょう。持病やアレルギーがある方も必ず医師に相談しましょう。生理に関してはそれほど気にする必要はありませんが、生理前は便秘気味でも生理中は下痢気味になるなど、体調に変化がある場合は注意しましょう。生理前に飲んでいた漢方薬をいったん中止したほうがいい場合もあります。妊娠中の場合、特に3~11週の妊娠初期は服用しないようにしましょう。ただし、風邪やぜんそく、便秘などで困っている時は、治療の有効性が高いと判断した場合、処方することもあります。

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