甘酒の効果とおいしい飲み方~炊飯器で作る甘酒レシピ~
甘酒の種類と栄養素
甘酒を飲んでさまざまな効果を感じている人がいましたが、そもそも甘酒はどうやって作られていて、どんな栄養が含まれているのでしょうか。園部さんに解説していただきました。
甘酒の種類
園部:甘酒は日本の伝統的な発酵食品の一種で、甘い飲み物です。米麹で作る「米麹甘酒」と酒粕で作る「酒粕甘酒」の2種類に分けられます。(※2)
米麹甘酒
米麹甘酒は、米麹の酵素によってでんぷんを糖化して作られているので、甘さがあり、そのまま飲むことができます。米麹や米の種類によって、玄米麹、白米麹、雑穀麹などがあります。
酒粕甘酒
酒粕甘酒は、酒の原料(米など)に含まれるでんぷんがアルコールになったあと、そのアルコールを搾ったときの残りかすを水に溶かした飲み物です。酒粕自体には糖分がほぼ含まれていないので、砂糖などで甘味をつけます。また、アルコールは加熱することで飛ばすことができます。
どちらも甘酒という名がつくものの、アルコール含有量はわずかで、市販の商品はソフトドリンク(アルコール度数1%未満)に分類されます。甘味の少なかった江戸時代に珍重されたとも言われています。
甘酒の栄養
園部:米麹甘酒の成分は、ブドウ糖が20%以上を占めており、オリゴ糖、アミノ酸、ビタミンなどが含まれます。これは、米麹の酵素の力によって、でんぷんがブドウ糖やオリゴ糖に、たんぱく質がアミノ酸に分解され、新たなビタミンが作り出されるからです。甘酒の麹菌には100種類以上の酵素が含まれていて、さらに必須アミノ酸も9種類含まれています。
また、酒粕甘酒の場合は、酒粕のたんぱく質、アミノ酸、食物繊維、ビタミンB群、ミネラルなどが含まれているほか、酵母菌由来のβ‐グルカン、葉酸なども含まれています。ミネラルにおいては米麹甘酒、ビタミンや食物繊維、たんぱく質においては酒粕甘酒のほうが優れていると言えるでしょう。