「貴店」の意味と正しい使い方は? 類語表現との使い分けも解説
「貴店」と「貴社」「御社」「御店」の違い
「貴店」には、「貴社」「御店」「御社」など、似た言葉がたくさんあります。
どれも相手の店や会社を指す言葉ですが、それぞれ使い方が違ってきます。
意味を理解して、適切に使い分けられるようになりましょう。
「貴社」は「相手の会社」の文語
「貴社(きしゃ)」は、「相手の会社」の敬語表現です。
「貴店」と同じく文語であり、ビジネス文書やメールなどでよく使われます。
「貴店」は「相手の店の敬語表現」、「貴社」は「相手の会社の敬語表現」で、どちらも文語であると覚えておきましょう。
前段でも触れましたが、会社組織やチェーン展開されているお店に対しては、「貴店」ではなく「貴社」と使い分けるのが適切です。
なお、相手先の店舗が、会社組織なのか個人経営なのか判断が難しい場合もあるでしょう。
お店の屋号のみで、「株式会社」や「有限会社」などの言葉がない場合、どちらを使えばいいのか迷うことも多々あります。
会社組織であった場合、「貴店」を使ってしまうと失礼にあたるかもしれません。迷ってしまう場合は、「貴社」という言葉を使うと失礼がないでしょう。
「御社」は「相手の会社」の話し言葉
「御社(おんしゃ)」も「相手の会社」に対する敬語表現です。
「貴社」と同じ意味ですが、「御社」は話し言葉として用いられます。
「貴社」は書き言葉、「御社」は話し言葉として覚えておくと良いでしょう。
「御店」は「相手の店や店舗」の話し言葉
「御店(おたな)」は「相手の店や店舗」の敬語表現です。
「貴店」と意味は同じですが、「御店」は話し言葉として使う表現になります。
「御店」という言葉はもともと、奉公人や商人などが使っていた言葉でした。現代ではあまり使用されず、一般的な言葉ではありません。そのため、「御店」という言葉自体を知らない人もいるでしょう。
話し言葉では、次でも紹介する「お店」「こちらの店舗」「○○(店舗名)様」という表現に言い換えるのがおすすめです。