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「ご愁傷様です」の意味と正しい使い方

松岡友子(コミュニケーションマナーアドバイザー)

「ご愁傷様です」を使用する際の注意点

「ご愁傷様です」を使う時の注意点を見ていきましょう。

(1)死亡原因は聞かない

ご遺族をいたわる気持ちが大切ですので、故人が亡くなった経緯をお聞きするのは控えましょう。

(2)忌み言葉は避ける

「重ねがさね」「返すがえす」などの重ね言葉は忌み言葉ですので使用を避けます。中でも「再び」「くれぐれも」「次々」「なおまた」などはつい使ってしまいがちなので注意が必要です。

(3)遺族へのいたわりの気持ちを忘れない

お悔やみを伝える時、悲しみに暮れるご遺族に対して「どうぞお力落としのないように」「お疲れが出ませんように」などのいたわりの言葉も一緒に伝えると良いでしょう。

ですが、もしも「このたびは、何と申し上げればよいのか……」としか言葉が続かないという場合には、無理に使い慣れない言葉を考えるより、何も言わなくても良いのではないでしょうか。一番大切なのは、ご遺族に寄り添う気持ちを表情で伝えることです。

(4)その他の注意点

また、よく葬儀の際に「大往生でしたね」「天寿を全うされました」と声をかける方がいますが、これらはご遺族が故人に用いる言葉ですので、うっかり口にしてはいけません。

ちなみに、「亡くなる」という言葉は敬語ではなく「死ぬ」という強い言葉を婉曲に表現したものです。ですので「母が亡くなりました」と言うことができますし、「先生がお亡くなりになりました」という言い方も二重敬語ではありません。「死ぬ」の敬語としては「逝去」がこれに当たります。

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