お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「かしこまりました」の意味と使い方【例文】

唐沢明

「かしこまりました」の類語

続いて、「かしこまりました」と似たような意味を持つ類語について見ていきましょう。

「承知いたしました」との違い

「かしこまりました」の類語には「承知いたしました」があります。

「承知いたしました」も、ビジネスシーンで、目上の人に「了解」と返事をしたい時に使います。

「承知」には2つの意味があります。

1.命令や指示などを引き受けること「承知いたしました」
2.事情などを知ること「その案件については承知しております」

「承知」は「承る」と「知る」から成り立っています。つまり、「承知しました」は「知って引き受けました」という意味になります。

少し文法的な意味も補足しておきますと、「受ける」の謙譲語が「承る」ですので、「承知する」にはもともと謙譲表現を含むと考えることもできます。

「承る」の「承」という字は、他に承諾、承認、承服といった言葉に使われていますね。「承」が使われる言葉は、いずれも、目上の人に敬意を払って使用することが多いです。

「かしこまりました」と「承知いたしました」は両方とも丁寧な表現ですので、どちらを使用しても構いません。

ここで、「承知」を使った例文を挙げておきます。

「承知しました。すぐ電話で確認いたします」
「承知いたしました。それではいただいた案で社内確認をとります」
「承知いたしました。それでは10月3日16時に伺います」

「了解しました」との違い

「了解しました」という言葉もビジネスシーンでは頻繁に使われています。

ただし、「了解しました」は「かしこまりました」とは違い、誰に対しても使用していい言葉ではありません。

目上の人に使うと、場合によっては「失礼だ」と思われてしまう可能性があるので注意しましょう。

なぜなら、目上の人には謙譲語を使うのが基本で、「了解しました」のような丁寧語では敬意を示すには不十分だからです。「分かりました」と言っているのとあまり変わりません。

「了解しました」を目上の人に使用する場合は、「しました」の部分を「謙譲語」に変換します。

「しました」の謙譲語は「いたしました」なので、「了解いたしました」となります。語尾を変えるだけで好印象フレーズになります。

「分かりました」との違い

また、「分かりました」には丁寧を表す助動詞「ます」が含まれていますが、これは「OKです」にニュアンスが近く、カジュアル、フレンドリーな印象があります。

そのため、目上の方に対する適切な言葉遣いとはいえず、少し失礼な話し方をしていることになってしまいます。

上司や取引先の担当者など、目上の方と話したり、メールで連絡を取ったりする際には、「かしこまりました」または「承知いたしました」に言い換えると良いでしょう。

次ページ:大切なのは相手に対する思いやり、配慮、優しさ

SHARE