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職場にいる「人任せな人」への対処法

笹氣健治(心理カウンセラー)

人任せな人への対処法

他人をイライラさせる「人任せな人」に対しては、どのように接するのがいいのでしょうか?

本人自身が大きなストレスを抱えているので、慎重に対応しないと、怒りの矛先があなたに向いてくる危険性があります。

特に、「私はやりません」とキッパリ断ったり、「自分でやったらいかがですか?」と突き返したりするのは、うまくいかないばかりか、ぶち切れて怒鳴られるなんてことが起こるかもしれないので注意が必要です。

では、一体どうすればいいのか。次の3つの対処法を試してみてください。

(1)無理のない範囲で引き受ける

仕事を丸投げされたら逆らわずにまずは引き受ける姿勢でいましょう。

これをしているうちは、あなたは相手にとって役立つ人になるわけですから、身に危険が及ぶことはまずありません。

ただ、この時注意したいのが、無理なスケジュールで引き受けないことです。あくまでも、本来の業務をしながら勤務時間内に終えられるように引き受けましょう。

例えば、「来週の金曜日までなら終わらせることができますが、それで良いでしょうか?」と確認した上で、引き受ける。もし、もっと早くやってほしいと言われたら、「本来すべきことが後回しになるので、上長と調整いただいてもよろしいでしょうか?」といったん保留にする。

任されることに対して抵抗しない代わりに、社内調整は任せてしまいましょう。また、残業してまであなたが対応すべきことなのか、上長に判断を委ねましょう。

(2)相手の懐に飛び込む

思い切って相手の懐に飛び込んで仲良くなり、断ることができる関係になってしまいましょう。

人任せな人は、抱えているストレスをうまく処理できていないせいで、周りに理解者を作れずに孤立している可能性が高いです。逆にいえば理解者がいないからこそストレスを一人で抱え込んでいるともいえます。

そこで、あなたがこの人の良き理解者になるのです。

このようにして相手の懐に飛び込むことで、今後あなたが困った時の援助者になってくれる可能性もありますし、相手の自己肯定感が高くなって仕事に対する姿勢も変わってくるかもしれません。

つまり、あなたにとっても相手にとっても良い結果につながることが期待できるというわけです。

(3)完全に関係を絶つ

「この人のことは人間的に尊敬できない。一緒に仕事をしたくない」など、そこまで嫌悪感を抱いていたとしたら、完全に関係を絶つという方法を取る他ないかもしれません。

配置転換を希望して違う部署に異動する、あるいは退職して別の職場に移る。

なぜ自分が去らなければならないのかという理不尽さがあるとは思いますが、つらい状況から逃れられると考え、前向きにトライしてみてはいかがでしょうか?

無理なく対処していこう

人任せな人も、本人なりに悩みを抱えています。何とか解決しようとするものの、うまくいかなくて他人を不快な気持ちにさせているのです。

自分の問題は自分で解決してもらうしかありませんが、あなた自身がつらい状況が続くならその場から離れることをおすすめします。

(笹氣健治)

※画像はイメージです

※この記事は2020年06月30日に公開されたものです

笹氣健治(心理カウンセラー) (心理カウンセラー)

メンタルトレーナー・心理カウンセラー
1967年生まれ。国際基督教大学を卒業後、NTT(東京支社)に入社。その後、地元の仙台に戻り、スポーツクラブ「グラン・スポール」の経営に携わる。企業を経営する上で人間心理を理解する必要性を痛感して心理カウンセリングを学び、現在は、ストレスやコミュニケーション問題の解消をテーマにした講演やカウンセリング、目標達成のためのメンタルトレーニングを行っている。『「やる気」のある自分に出会える本』(スリーエーネットワーク)、『仕事の悩みを引きずらない技術』(PHP研究所)など、著書19冊。

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