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「クリスマスはカップルでデートすべき」という呪い

#知らないと困る結婚の数字

荒川和久

呪いは解けた。「ウチスマス」で無問題

前述した通り、男たちは相手がいなくてもホテルやレストランを前もって予約し、当然、プレゼントも購入しました。クリスマスとは恋人同士だけのものではなく、恋人未満の男性にとって「告白して付き合う」という決戦の日でもあったわけです。

街中がデートカップルで溢れていたように見えたのは、そうした付き合ってもいないクリスマスだけのカップルが大勢存在していたからなのです。

「クリスマスはデートをしなければ」という呪い

実は、「付き合う前に告白すべき」「告白は男からすべきもの」という文化もこの頃生まれています。

発端は、フジテレビ系列で1987年にスタートしたとんねるずの集団お見合い番組『ねるとん紅鯨団』でした。それ以前は、告白は必須ではなかったし、男から行うものという約束事もありませんでした。

付き合っている相手もいないのに、クリスマスはデートをしなければいけないという呪縛に囚われ、全員が我を忘れていた時代だったともいえるでしょう。

そんなクリスマス狂騒時代の80年代に20代だった若者は、今や50代~60代です。もしかしたら、今のアラサー婚活女子たちのご両親の世代なのではないでしょうか。

30年経って日本は呪いから解放されつつある

それから30年、随分と環境は変わりました。

調査(※)によれば、「クリスマスを1人で過ごすことに寂しさを感じますか?」という質問に「寂しさを感じない」と答える人が男女合計7割に達します。

(※)2017年レオパレス21「ひとり暮らしとクリスマスに関する意識・実態調査」

つまり、彼氏・彼女のいない7割の男女は、クリスマスを1人で過ごそうとなんだろうとまったく寂しくないわけです。クリスマスであっても、普段と変わらず、おウチで1人まったりと夜を過ごすことになんの問題もありません。

それは決して負け惜しみではなく、「クリスマスはデートしなければならない」という呪いから解放されただけなのでしょう。

また、パートナーがいても外出せずに、どちらかの家でまったり過ごすカップルも増えています。

クリスマスだから「誰かと一緒にいなきゃいけない」とか「デートしてお出かけしなきゃいけない」なんてことはありません。恋人がいるいないに関わらず、これからはおウチですませるクリスマス、つまり「ウチスマス」の時代かもしれません。

どうぞ、よいクリスマスをお迎えください。

(荒川和久)

※写真はイメージです

※この記事は2019年12月20日に公開されたものです

荒川和久

独身研究家/コラムニスト。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。

韓国、台湾なども翻訳本が出版されるなど、海外からも注目を集めている。

著書に『結婚しない男たち』(ディスカヴァー携書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『結婚滅亡』(あさ出版)など。
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