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梅雨時期の不調の原因は? パソコン・スマホ、生理周期との関係も!

石原 亜香利

外山 仁

梅雨は、ただでさえじめじめして気が滅入るもの。そんな中、いつもよりだるさや肩こり、不眠など、原因不明の不調にとらわれ、ますます悩ましい毎日を送っていませんか? 実は、その不調、パソコンやスマホの使い過ぎやホルモンバランスの崩れが原因のことも。そこで、TH東洋総合治療センターの外山仁先生に、梅雨の不調の原因と対処法を伺いました。

梅雨時期の体調不良の原因とは?

梅雨時期には、むくみ、だるさ、肩こり、冷え、食欲不振、不眠、生理不順など女性の体にさまざまな不調が起きるといわれています。その原因はどこにあるのでしょうか。

「梅雨時期は気圧の変化が激しく、特に低気圧によって交感神経が優位になります。また、日替わりで天候が変わることや、湿度が高くなることによってだるさが増すことで、自律神経にも負担がかかります。

交感神経が優位になったり、自律神経が崩れたりすると、身体のバランスが乱れて、情報を感じ取る五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)に影響します。すると、五感の通常の働きが得られなくなり、さまざまな不調へとつながっていくのです。

五感には自律神経を調整している役割もあります。たとえば、皮膚には触覚として、気圧や気温、湿度など、まわりの環境を感じ取る能力が備わっています」と外山先生。

外山先生によれば、五感が正常に働かなくなることによって生じる症状には、たとえば、次のようなものがあるといいます。

視覚……眼精疲労・ドライアイ・肩こり・頭の疲れなど
聴覚……難聴・肩こり・首の痛み・めまい・たちくらみなど
嗅覚……嗅覚障害・頭痛・耳鳴り・疲労・倦怠感・首肩痛など
味覚……味覚鈍麻・舌の痛み・慢性的な疲労感・首肩痛など
触覚(皮膚覚)……かゆみ・しびれ・乾燥肌など

梅雨時期の体調不良は生理周期に現れやすい

外山先生によれば、梅雨時期の不調は、特に、生理周期において負担が顕著に現れやすいといいます。それは、女性ホルモンが自律神経に深くかかわっているからだそうです。

「梅雨時期は、気圧の変化により自律神経が乱れることでホルモンバランスが崩れやすい体内環境となり、月経前症候群・生理不順・生理痛などが起きやすくなります。梅雨時期は特に日照時間も少ないため、気分が憂鬱になったり、身体そのものが気圧に対して負けてしまうとだるくなったりします

このように、疲労や身体の内面や外面にストレスがかかると、ホルモンバランスが乱れていくため、梅雨時期の女性には、むくみ、だるさ、肩こり、冷え、食欲不振、不眠、頭痛、身体の痛み、ふらつき、めまいなどが起きやすいのです」

パソコン、スマホが梅雨不調を助長させていた!?

そしてパソコンやスマホを長時間使うと、梅雨時期の不調が起きやすくなるといいます。

「パソコンやスマートフォンなどを長時間使用している方は、姿勢が悪くなりがちなので、注意が必要です。たいてい、前傾姿勢が強くなり、窮屈な姿勢になります。姿勢が悪くなると身体の歪みが生じます。姿勢の乱れは身体の機能に悪影響をもたらします。

たとえば、前傾姿勢が強くなることで、呼吸が浅くなり、身体全体へ十分に酸素が行き渡らなくなります。また、前傾姿勢でみぞおち(胸)も閉まりやすくなります。呼吸が浅くなると、血流にも影響するため、体への負担がかかりやすくなるのです」

また、パソコンやスマートフォンを長時間使用することは、姿勢だけでなく、五感への負担もかかるといいます。

「五感のなかでも、特に、視覚への影響は顕著です。視覚(目)への負担が大きくなると、五感を司る脳への影響が強くなります。脳が情報過多になることで、脳への血流が増え、結果として、十分に全身への血流量が行き渡らなくなります。そのために、冷えやのぼせる症状、頭痛などが起きやすくなります

全身へ血液が循環しなくなると、女性の場合は骨盤内にある卵巣や子宮などへ影響します。そのため、梅雨時期は生理不順なども起きやすくなるのです。足を組んで長時間作業することも、骨盤を自らひねって血流を悪くすることになるので注意しましょう」

梅雨不調はどうすれば改善できる?

そこで、梅雨時期に起きる不調を改善するために、外山先生に日常生活で行える具体的な方法を教えていただきました。

「基本的な改善法は、日常生活において、規則正しい生活、十分な睡眠、十分な栄養、適度な運動に留意することが大切です。特に、自律神経を整えるためには生活習慣を整えることが重要になってきます。

また、自律神経の乱れなどが原因で起きた五感の不調を改善する方法をご紹介します。もし、ふらつきやめまい、頭重感などが生じている場合には、平衡感覚への負担も考えられるため、平衡感覚を取り戻す運動がオススメです。それは、赤ちゃんの『ハイハイ運動』です。赤ちゃんのように床をハイハイするのを、毎日、30歩を目安に行うといいでしょう」

まとめ

梅雨時期の不調に悩まされている人は、五感を正常にするハイハイ運動を自宅で試してみてはいかがでしょうか。また、生活習慣を整える、パソコンやスマートフォンの長時間の利用を控えてみることも、対策として実施してみましょう。

(取材協力:外山仁、文:石原亜香利)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.09)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年06月13日に公開されたものです

石原 亜香利

美容・健康・食品系カタログや雑誌、Webメディアで活動中のフリーランスライター&コピーライター。女性向けに限らず、医療ニュースやビジネスノウハウ、マーケティングなど様々なジャンルの記事を手がける。三度の食事よりも書くことが好き。読み手が知りたい情報を的確に、ピンポイントで分かりやすく丁寧に伝えるのをモットーとする。

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外山 仁

整体・鍼灸治療をメインとしたTH東洋総合治療センター 代表。施術経験17年のうち、約15万人の施術経験をもつ。7年前、原因不明の皮膚疾患に悩まされ、数多くのクリニックを転々とするも改善なく、自身の健康と原因改善を追求し、病気を克服。その時の経験を生かした、脳と体幹をコントロールする独自の整体法と理論を体系化した「五感整体法」を発表。現在、臨床現場に立ちながら、後進の育成指導、業界の発展のために外部セミナー等の技術指導を行っている。

URL:http://www.thseitai.com/

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