お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

乾燥肌によるかゆみ、どうケアすればいい? ローション、クリーム、軟膏の特性を知る

まだまだ厳しい寒さが続く2月。空気が乾燥していると、肌の水分が失われるとともに、肌にもとから存在する保湿成分も失われやすくなります。結果、バリア機能が低下し、ほんの少しの刺激にも敏感に反応し、かゆみなど肌トラブルが生じやすくなることに。

この季節になると、ドラッグストアにはさまざまな保湿アイテムやかゆみ止め成分が入ったクリームなどがズラリと並びます。自分に合った保湿ケアをするためには、何をどう選べばいいのでしょうか。順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科の須賀康先生にうかがいました。

水分補給ならローションやクリーム、蒸発防止なら軟膏

ローション、クリーム、軟膏のちがい

「保湿アイテムは大別すると、ローション、クリーム、軟膏の3種類に分けられます。それぞれの特性をふまえて、自分の肌の症状や好みに合うものを選ぶことが大切です」(須賀先生)

ローション

塗り心地がよく、頭皮から顔、手足など広い範囲に使用できる。手軽に使える一方で、水分が蒸発すると乾燥状態に戻ってしまう。乾燥がひどいときには1日に何度も塗り直す必要が出てくることも。

クリーム

ローションに比べると、水分が蒸発しづらい。ローション同様、頭皮から頭、手足など広い範囲に使えるため、市販薬の中でも人気がある。ただし、軟膏に比べると効果が長持ちしないというデメリットも。

軟膏

皮膚の表面を覆い、肌の水分が蒸発するのを防ぐ。入浴後など肌に水分が多いタイミングに塗ると、保湿効果が比較的長持ちする。一方、肌が乾燥していると、いくら塗っても、表面はベタベタなのに、内側はカサカサという状態になりかねないので注意!

「肌が乾燥しているときはあらかじめ、ローションや乳液、クリームなどで皮膚の表面を湿らせ、その上で軟膏を塗ると、効率よく保湿できます。すべて塗る際には、少量ずつ何カ所かに分けて皮膚にのせ、手のひらや指の腹で円を描くように、やさしく全体的に塗りのばすのが理想的です。強くすり込むのは禁物。また、必要以上に大量に使用したり、逆に量が少なすぎるのも肌に負担をかけるため、使用説明書にしたがって塗るよう、心がけましょう」(須賀先生)

かゆみ止め成分が入ったものは、どう選ぶ?

保湿だけではなく、かゆみ止め成分が入っていることをうたっている市販薬もあります。これらはどのようなときに使えばいいのでしょうか。

「症状が軽いものであれば、しっかり保湿し、乾燥肌を改善すれば、かゆみの症状もおさまります。保湿だけで改善しないような強いかゆみの場合は、かゆみを麻痺させるレスタミンやクロタミトンなどの成分が入った外用剤を使用すると、かきむしって肌の状態を悪化させるのを防ぐことができます」(須賀先生)

かゆいからといって、安易に肌をかくのは禁物。肌が荒れ、ちょっとした刺激にも敏感になり、一層かゆくなるという悪循環に陥ってしまうことに。また、傷口から入った細菌で肌が腫れたり、とびひのように水ぶくれやカサブタが拡大してしまうこともあるとか。

「かきむしって傷ができたときは抗菌剤入りの傷薬を塗り、ばんそうこうなどでカバーし、傷が治るまでは何も塗らずにおきましょう。特にクリームやローション、とりわけ尿素が入っているタイプはしみる傾向にあるので、外用を避け、肌を刺激しないようにしてください」(須賀先生)

取材協力:須賀康(すがやすし)

順天堂大学医学部教授(皮膚科学教室)。同大学附属浦安病院に勤務する。テレビやラジオなど幅広く活躍。

(取材協力:須賀康、文:島影真奈美+ガールズ健康ラボ)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年02月05日に公開されたものです

SHARE