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生理不順を治すには? 漢方薬って有効?

O子「下半身は冷えるんですが、手はぽかぽかしていることが多いです」
丸山先生「ちょっと手が乾燥しているようですが、乾燥は気になりますか?」

O子「はい。ハンドクリームは1年中欠かせないです。あとリップクリームも…」
丸山先生「ふむふむ……」

O子さんの体質や体の悩みをまとめると…

・生理周期は60日程度
・基礎体温は2相性だが、高温期が短い
・冷え症で特に下半身が冷える、冬は靴下を履かないと眠れない
・手のひらがほてる
・上半身はのぼせることがある
・1年中ハンドクリームを使い、冬にはあかぎれになることも
・唇も乾燥し、リップクリームが欠かせない
・胃腸はあまり強くない
・よく喉が渇く
・平熱は35.9度

O子さんの初診問診票はこんな感じです。あなたの傾向とは似ている? 似ていない?

 

丸山先生「O子さんには、温経湯(うんけいとう)を処方します。1日に3回、1包ずつ服用してください」

O子「温経湯ってどんな漢方薬なんですか?」

丸山先生「体を温める漢方薬です。O子さんの場合、下半身は冷えるのに上半身はのぼせるとのことですが、基本的には冷え症なんです。手のひらや上半身は熱があってほてっているわけではなく、水が足りないので余分な熱を下げられていないと考えられます。水が足りない体質の人に特徴的な、手荒れや唇の乾燥、よく喉が渇くといった症状が見られることからこう診断しました」

丸山先生の初心者講座1

女性の“ほてり”というと、更年期における“ほてり”がよく言われますが、更年期のほてりは「気逆」が原因のことが多く、下半身の熱が逆行して上半身に上がってきてしまうことで起こるもの。O子さんのほてりは「虚熱」といって、体の中の熱を冷ます水が足りないことが原因で起こります。

O子「そうなんですね~。水が足りないんだ。確かに、友だちはよく“むくみ”で悩んでいるけれど、私はむくんだことがあまりないです」

丸山先生「日本人は水毒といって体に水を余分にためてしまうタイプが比較的多いです。ですが、O子さんのように乾燥型の人も少なくありません。温経湯は冷えに用いられますし、体内を潤してくれるという特徴があります。体の中に足りない水を調節してくれるのです」
丸山先生の初心者講座2 温経湯はこのほか、血虚(けっきょ)、お血(おけつ)の症状がある場合に用います。
O子「生理周期も治りますか?」

丸山先生「温経湯は排卵障害のある場合によく用いられ、不妊症にも使われることのある漢方薬です。月経の障害に用いる漢方薬は何種類かありますが、O子さんの体質に合う漢方薬は温経湯だと思います」
O子「わかりました。明日から飲んでみます」

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