【医師監修】妊娠36週、赤ちゃんの様子・ママの体の変化は?

【医師監修】妊娠36週、赤ちゃんの様子・ママの体の変化は?

妊娠28週からは「妊娠後期」と呼ばれています。今回は妊娠36週にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化ほか、必要なこと・注意点をお伝えします。


妊娠36週ってどんな時期︖

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正期産の時期直前です

いよいよ妊娠10ヶ月を迎え、翌週の妊娠37週からは正期産の時期に入ります。妊娠37週以降〜41週未満までの間のお産を正期産といいますが、36週はその直前。⾚ちゃんはすべての器官が完成し、お腹の外で生活する準備を整えています。

妊娠36週に体内で起きる変化

妊娠期間が進むにつれ、胎内では⽬まぐるしい変化が起こります。それだけでなく、ママの⼼⾝にも変化が⽣じます。ここでは妊娠36週に起こる体の変化を詳しく⾒ていきましょう。

⾚ちゃんの変化

妊娠36週までには体のすべての器官が完成し、体形も⽪下脂肪を蓄えて、ふっくらとします。いよいよ生まれる準備が整ってきました。

このころの赤ちゃんの体重の平均値は2,500gを超えていますが[*1]、これはあくまで平均であり、多少個人差があります。生まれたときの体重が2,500gに満たない赤ちゃんは「低出生体重児」に分類され、成人したとき高血圧や糖尿病といった生活習慣病を発症するリスクの高いことが明らかになってきています。

また、妊娠34週以降37週未満での早産ではそれ以前に起こった場合にくらべ赤ちゃんの状態は比較的良く、生存率も正期産とほとんど変わらないと言われてはいるものの、新生児期に哺乳がうまくできなかったり、低血糖、黄疸、呼吸障害といった合併症を起こすリスクはやはり正期産に比べて高いということもわかってきています。

赤ちゃんがお腹の中でしっかりと成長してから、できるだけ正期産の時期に生まれてこられるよう、ママは体調の変化に引き続き注意しておきましょう。

ママの変化

正産期のタイミングを⽬前に控える妊娠36週からは、妊婦健診が毎週⾏われるようになります。
このころには赤ちゃんの頭が骨盤の中に下がり始め、それに伴い⼦宮が下がることで胃の圧迫が軽減され、⾷欲が戻る人も多いでしょう。しかし胃の圧迫が軽減する一方で、今度は膀胱への圧迫が加わり、頻尿・尿漏れに悩まされることも。ナプキンや尿漏れパッドなどで対処しながら、残りの妊娠期を乗り切りましょう。

妊娠36週に必要なこと

出産に備えて「入院時の持ち物」をもう一度確認しましょう

いつお産が始まってもいいように、入院の準備や持ち物についていま一度確認しておきましょう。以下に必要と思われるものをまとめました。

入院手続きに必要なもの

□入院預かり金
□印鑑
□保険証
□診察券

医療機関に提出するもの

□母子健康手帳
□先天性代謝異常検査申込用紙(※医療機関によって異なります)

ママのための持ち物

□タオル類
□洗面用具
□歯みがきセット
□スキンケア用品
□授乳用ブラジャー
産褥ショーツ
□替えのパジャマ(授乳のしやすいもの)
□カーディガン、ショールなど羽織れるもの
□入院用履物(スリッパなど)
□その他着替え(退院時の服を含む)
□産褥パッド
□筆記用具
□スマートフォンなどの充電器
□コップ
□ストロー
□箸、スプーンなど

赤ちゃん用品

□おむつ
□退院時の洋服

このほか、医療機関から持ち物の指定がある場合もあります。入院案内をよく読んで、備えておくとよいでしょう。

母乳について予習しておきましょう

母乳は出産により胎盤が体外に排出されるのをきっかけに作られ始めます。

妊娠すると急増する女性ホルモンの影響で乳房や乳管は発達しますが、母乳(乳汁)の分泌は抑えられたままです。しかし出産を迎え、胎盤が排出されると乳汁の分泌を抑えていたエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの量が急激に低下し、これらによる抑制が解除されて母乳が作られ始めるのです。こうした変化が体に起こるのは初産婦で産後2~3日後、経産婦で1~2日後といわれています[*3]。

母乳の分泌は、産後まもない時期である授乳開始直後から赤ちゃんに何度も乳首を吸わせることで促進されていきます。産後すぐに一日何度も授乳するのは、お産で疲れ切ったママにとって大きな負担ですし、産後の体の状態によってはどうしても行うのが難しい人もいるでしょう。どこまで母乳育児を頑張るかについては、自身の状態をよく考えてママ本人が決めるのがよいでしょう。周囲の意見に合わせるよりも、まずはママ自身の体調を優先するようにしてくださいね。

妊娠36週の注意点

妊娠36週にはどんなことに気をつけておくべきか、最後にその注意点を確認していきましょう。

「夫婦の営み」は控えましょう

妊娠中の夫婦の営み=セックスについて、米国産科婦人科学会(ACOG)は「産科医などの医療従事者から止められていない限り、妊娠期間を通じてセックスをしてもよい」との見解を示しています。基本的にはあまり控える必要はないと考えてよいでしょう。

ただし妊娠末期の6週間は感染症のリスクを考慮して、控えたほうがよいでしょう[*4]。性器ヘルペスや尖圭コンジローマ、淋菌感染症といった多くの性感染症は出産時、産道を通る赤ちゃんに感染し、悪影響を与えるおそれがあります。妊娠9ヶ月の後半(妊娠34~35週)以降は出産まで、パートナーとはセックス以外の⼿段でコミュニケーションを取るようにしましょう。

まとめ

妊娠36週は妊婦健診が週1回になるなど、出産に向けた準備をあらためて整える時期。いつ出産が始まってもいいように準備しておきましょう。中にはこの時期にお産が始まる人もいます。万が⼀破⽔をするなどしてもパニックにならず、落ち着いて産院に連絡をしましょう。

この記事の監修ドクター
産婦人科専門医 齊藤英和先生
梅ヶ丘産婦人科勤務、国立成育医療研究センター臨床研究員、神戸元町夢クリニック顧問、浅田レディースクリニック顧問、近畿大学先端技術総合研究所客員教授、1 more baby 応援団理事、ウイメンズヘルスリテラシー協会理事。山形大学医学部卒業後、同大学、国立成育医療研究センターを経て現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖専門医、医学博士

(文:山本尚恵/監修:齊藤英和先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]⽇本産科婦⼈科学会「胎児計測と胎児発育曲線について」
http://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_hatsuiku_kyokusen.pdf
[*2]メディックメディア「病気がみえる vol.10 産科 第4版」P.11
[*3]メディックメディア「病気がみえる vol.10 産科 第4版」P.369
[*4]文光堂「目でみる妊娠と出産」P.121

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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