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【医師監修】前駆陣痛はいつから始まる? 本陣痛との違いと出産までの過ごし方

【医師監修】前駆陣痛はいつから始まる? 本陣痛との違いと出産までの過ごし方

出産予定日が近づくとおなかの痛みを感じることがたびたびあります。これは出産開始のサインなのか、そのほかの痛みなのかが分からないと不安でいっぱいになってしまいますよね。今回は出産前に感じる「前駆陣痛」と出産時の「(本)陣痛」の違いや、出産日までの過ごし方、注意点などをまとめました。


この記事の監修ドクター
産婦人科医 太田寛先生
アルテミスウィメンズホスピタル産婦人科(東京都東久留米市)勤務。京都大学電気工学科卒業、日本航空羽田整備工場勤務。東京医科歯科大学卒業後、茅ヶ崎徳洲会総合病院、日本赤十字社医療センター、北里大学医学部公衆衛生学助教、瀬戸病院を経て現在に至る。日本産科婦人科学会専門医、日本医師会認定産業医、医学博士、インフェクションコントロールドクターICD)、女性のヘルスケアアドバイザー、航空級無線通信士

前駆陣痛って何?

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「前駆陣痛」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 陣痛と聞けば出産が始まるサインだと捉えている人は多いと思いますが、「陣痛」と「前駆陣痛」は異なるのか、それぞれどのようなものかを確認してみましょう。

まずは知っておきたい! そもそも「陣痛」とは何?

陣痛は子宮収縮そのものを指す言葉で、痛みを伴うこともありますが、自分の意思では止めることができません。多くの人は、陣痛とは「いよいよ赤ちゃんが生まれる!」となったときに起こるもので、妊婦が激しいおなかの痛みに苦しむ様子を想像すると思います。

このように分娩が始まり、赤ちゃんを子宮外へ出すために起こる収縮を「分娩陣痛」や「本陣痛」などと呼んでいます。一方、陣痛にはほかにも種類があり、出産後、子宮が元の大きさに戻ろうとして収縮するのを「後陣痛」と呼んだり、妊娠中たまに見られる子宮の収縮を「妊娠陣痛」と呼んだりすることもあります。

前駆陣痛とは

妊娠後期、出産予定日が近づいてくると「前駆陣痛」と呼ばれる子宮収縮が起きます。「前駆陣痛」は分娩に向けた身体の準備として、不規則に起きる子宮収縮のことで、痛みの強さや継続時間、間隔はまちまちです。

前駆陣痛はなぜ起こる?

妊娠中は、赤ちゃんを子宮内にとどめるため、子宮頸部(子宮の入り口部分)は固く保たれています。一方で出産予定日が近づくと、分娩に向けてだんだん子宮頸部を軟らかくするために前駆陣痛が起きると考えられています。

前駆陣痛の症状はどういう感じなの?

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出産に先立って起こる前駆陣痛ですが、胎動や本陣痛との違いはあるのでしょうか。前駆陣痛の症状はどのようなものか、特徴を見ていきましょう。

前駆陣痛の痛みって?

前駆陣痛の痛みをどう感じるかには個人差がありますが、多くは軽い月経痛のようなおなかの張りとして感じるでしょう。通常はしばらく安静にしていると治まります。

前駆陣痛と胎動の違いは?

胎動は子宮の中で赤ちゃんが身体を動かすこと。赤ちゃんを取り巻く羊水が衝撃を吸収するので、最初は何となく分かる程度の動きだったものが、次第に子宮の壁を蹴ったり、大きく手足を動かしたりする様子が分かるようになります。

一方の前駆陣痛は子宮自体の収縮なので、月経痛のようなキューっとするような痛みを伴うことが多いものです。胎動による赤ちゃんの動きとは違う感覚を受けるでしょう。

前駆陣痛と本陣痛の違いは?

本陣痛は痛みを伴う子宮の収縮と、収縮の休止が規則的に繰り返し起こります。目安としては1時間に6回以上、間隔が10分以内の規則的な陣痛が本陣痛で、出産までにだんだんと間隔は短くなり、痛みも強くなっていきます。

一方の前駆陣痛は不規則に起きるのが特徴で、痛みの程度もまちまちです。陣痛のような痛みが出てきた時点で、この二つを区別することはできません。結果として分娩にならなかった陣痛を前駆陣痛と呼びます。よって、「本陣痛」と助産師や医師が判断して入院した場合でも、しばらくして陣痛が収まってしまえば、結果として「前駆陣痛」とされて一時退院となる事もよくあります。

前駆陣痛とおしるし、どっちが先?順番は

出産前の準備として、卵膜と子宮壁がはがれることで起きる出血を一般的に「おしるし」と呼んでいます。必ずしもすべての妊婦さんに起きる現象ではないため、「おしるし」がなくても心配はいりません。

「おしるし」がなく本陣痛が始まることもあれば、「おしるし」があってから本陣痛開始まで時間がかかることもあります。前駆陣痛も出産の準備段階に起きるものですが、おしるしと前駆陣痛が起きる順番に決まりはありません。

前駆陣痛はいつからいつまで?

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前駆陣痛の感じ方には個人差があり、いつからいつまでに起きるのかは一概に言えません。ここでは前駆陣痛の痛みや本陣痛の移行までの様子を見ていきましょう。

1回に痛む時間の長さと痛みの間隔

前駆陣痛は不規則に起きるのが最大の特徴です。そのため前駆陣痛が起きる時間の長さや、次の収縮が起きるまでの間隔はまちまちで、決まりはありません。

前駆陣痛から本陣痛までの期間はどのくらい? いつ入院する?

前駆陣痛が起きてから、分娩の開始となる本陣痛が起きるまでの期間も人それぞれです。本陣痛が始まり、「1時間に6回」などあらかじめ指定されている回数の痛みが起きるようになったら連絡するよう、産院から指示を受けます。

ただし破水や出血があった場合、赤ちゃんの胎動がなくなった場合、絶え間なく続く激しい痛みが起きたときは、すぐに産院へ連絡しましょう。

痛みの間隔と本陣痛への移行のサイン

前駆陣痛から本陣痛へ移行したかどうかをハッキリ判断できる方法はありません。結果的に産まれた場合に、それを本陣痛であったと判断します。本陣痛の目安の一つは、1時間に6回以上の規則的な収縮が起きるようになることです。前駆陣痛なのか本陣痛なのかを見分ける一つの参考として、陣痛の痛みを感じた時間をメモしておくと良いでしょう。一般的には子宮口が4~6cm開いた段階では、陣痛の周期は3分で、1回の陣痛が70秒ほど続くと考えられています[*1]。

前駆陣痛から出産までの過ごし方

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前駆陣痛を感じるようになったらどのように過ごせば良いのか、ポイントや注意点をまとめました。

前駆陣痛が来たときの対処法

前駆陣痛は繰り返し起こる本陣痛とは違い、しばらくすると治まるものです。身体を休め、痛みが過ぎ去るのを待ちましょう。痛みを感じる程度は人それぞれなので、ほとんど感じない人もいます。前駆陣痛が起きるか、起きないかは気にしすぎない方が良いでしょう。

慌てないためにいつでも入院できる準備を

前駆陣痛のあと分娩開始になるまでの時間や日数には個人差がありますが、いずれ本陣痛に移行するときが来ます。急な出血や破水が起きる可能性もありますので、いつでも入院できるよう準備をしておきましょう。

前駆陣痛でこんな症状がでたら注意を

前駆陣痛はしばらくすると自然に治まるものですが、治まる時間がない痛みが続いている場合は、夜中であってもかかりつけの産院へすぐに連絡しましょう。本陣痛であっても、痛みの治まる時間はかならずあります(陣痛間欠と言います)。

また出産間近になっても赤ちゃんの胎動を感じなくなることはありません。赤ちゃんが動かない、胎動が消えたように感じるときは、何らかの問題が起きている可能性もありますので、すぐかかりつけの産院へ連絡するようにしましょう。

また陣痛が始まる前に破水したときは、多くの場合、その後24時間以内に陣痛が始まります。かかりつけの産院へ破水したことを連絡し、入院準備をして産院へ向かいましょう。なお、感染のリスクがあるので破水したら湯船につかるのはやめましょう。シャワーを浴びても構いませんが、時間をかけ過ぎて陣痛が来てしまうと、家でお産になることもあるので、手短に済ませましょう。

まとめ

前駆陣痛は出産予定日が近づくと分娩開始に先行して起こる子宮収縮です。出産の準備のために起きるものですが、収縮の時間や間隔は不規則。感じる痛みの程度も人それぞれです。一方、分娩開始の合図となる子宮収縮は本陣痛と呼ばれ、前駆陣痛との違いは周期的に痛みを伴う子宮収縮が繰り返し、だんだん強くなっていくこと。

前駆陣痛なのか、本陣痛なのかをハッキリと判断することはできません。また、前駆陣痛から本陣痛に移行するまで、どれぐらいの時間・日数がかかるかどうかは個人差があります。いつでも入院できる準備と心構えをしておきましょう。

なお、強い痛みが切れ目なく続いたり、赤ちゃんの胎動が感じられなかったりする場合は何らかの問題が起きている可能性があります。かかりつけの産院へすぐに連絡するようにしましょう。

(文:剣崎友里恵/監修:太田寛先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]医療情報科学研究所/編・2014年・『病気がみえるvol.10 産科 第3版』・メディックメディア・P226
[*2]日本産科婦人科学会『産科婦人科用語集・用語解説集 改訂第4版』2018年 P175
[*3]国立成育医療研究センター「出産に際して知っておきたいこと」→「出産当日。そのとき何が起こるの?」(2019-6-4)
https://www.ncchd.go.jp/hospital/pregnancy/bunben/img/guide_04.pdf
[*4]母子衛生研究会 赤ちゃん&子育てインフォ「前駆陣痛」(2019-6-4)
http://www.mcfh.or.jp/jouhou/yougo/zenkujintu.html

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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