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2021年12月22日 14:05 更新

【医師監修】シムス位は妊娠中におすすめ? 正しいやり方と4つのメリット

お腹が大きくなっていく過程では、体を休めるときや寝るときに楽な姿勢が普段とは違ってくることがあります。そこで楽な寝姿勢として世界中で知られるという「シムス位」について調べてみました。

シムス位とは

妊婦さんの楽な寝姿勢としてよくあげられるのがシムス位(シムスの姿勢、シムスの体位)です。

どのような姿勢で寝るのが楽かは人によって違います、寝返りが打ちづらい妊娠中に楽な寝姿勢のひとつとして覚えておくといいかもしれません。

ぜひ、さまざまなパターンで試してみて、自分の楽な姿勢をいくつか見つけておきましょう。

シムス位のとり方|どっちが下? 左手はどうする?

シムス位 シムスの姿勢
クッションや抱き枕などを使うとより快適になる。抱き枕は出産後に赤ちゃんの授乳にも使えるタイプを購入すれば一石二鳥!
(イラスト=杉井亜希)

体の左側を下にして横を向く姿勢(左側臥位/ひだりそくがい)で横向きに寝る

少しうつ伏せ気味になり、下の左足を楽な位置へ伸ばす

③ 上の右足は付け根から曲げて、クッションなどを使って左足より前に出す
※抱き枕を利用するときは枕に抱きつくように寝て、右足を抱き枕の上にのせるなどして浮かすのもOK(図の左側)

右手は前に出して曲げ、楽な位置に

左手は体の後ろで伸ばすなど楽な位置に

シムス位が妊婦におすすめできる4つの理由

シムス位は次のような理由から支持されることが多いようです。

1. 安心感があってリラックスできる

抱き枕を使った妊婦のシムス(sims)位の取り方
Lazy dummy

シムス位をとってみると、まるでお腹を守っているようなポーズになりますから、ママにとってはお腹が無防備な仰向けなどと比べると安心感があるといわれます。

さらに、なるべく体が沈みすぎない硬さのマットレスを選ぶと、自然な安定感が増します。

2. 仰臥位低血圧症候群の予防になる

仰向けで眠る妊婦のイメージ画像
Lazy dummy

お腹が大きくなってきてから仰向け(仰臥位)に寝ると脊柱の右側を通っている下大静脈を圧迫し、静脈の血流が悪くなって、低血圧を引き起こすことがあり、これを「仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)」といいます。左側臥位で寝るシムス位はこの予防になります。

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妊婦の仰向け寝について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊婦は仰向けに寝ちゃダメ?妊娠中におすすめの寝方

3. お腹の重さを感じにくい

横向きに寝る妊婦のイメージ画像
Lazy dummy

敷布団にお腹をあずけるようにしてとるシムス位はお腹の重さを感じにくく、足もリラックスしやすい体位です。

妊娠後期には、お腹が大きくなったことや子宮の収縮・胎動による違和感などから眠りが浅くなるなど睡眠障害を起こす人もいます。快眠のためにも楽な寝姿勢を工夫しましょう。

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妊娠中の寝にくさについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎妊娠中に眠れない原因は?今日からできる対策

4. 背面に熱がこもらず快適

お腹の重みが増す妊娠後期以外にもシムス位がおすすめなのが寝苦しさの増す夏期です。妊娠している女性の体温は高いので、暑くて寝苦しい日もあるでしょう。体の背面が涼しいシムス位は比較的快適です。

まとめ

楽だと感じる寝姿勢は人によってまちまちです。気持ちよく目覚めたら仰向けだったという場合もあるかもしれませんが、熟睡できたなら問題はなく、妊娠後期の寝返りが打ちづらい時期であっても、睡眠中、体は楽な姿勢を探して動くのは自然なことです。
シムス位は楽な寝姿勢のひとつとして試し、自分がより快適なようにアレンジなどもして、どうぞぐっすり、健やかにお休みください。

(文・構成:下平貴子、監修:松峯美貴先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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