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2021年09月29日 16:45 更新

【医師監修】おしるしとは|色や量、陣痛がくるタイミングや対処法

出産が近づいてくると、妊婦さんの体にはいくつかのサインが出現します。「おしるし」もその一つ。おしるしが来てからあわてることのないように、おしるしから出産までの流れを理解し、準備を整えておきましょう。

おしるしの特徴|どんな量や色なの? 

トイレットペーパーについたおしるしを見ている妊婦
Lazy dummy
(イラスト:nao @n5555on

おしるしとは「血が混じった分泌物」

おしるしとは、分娩が近づいていることを知らせる兆候の一つです。

妊娠中はホルモンの影響で子宮頸管の付近は粘り気のある液体で満たされています。分娩が近づくと、子宮頸管が広がるにつれて卵膜は子宮壁から剥がれて出血し、粘液とともに押し出されます。この血の混じった腟分泌物を「おしるし」(産徴)と呼んでいます。

ただし、おしるしがないまま分娩が始まったり、逆におしるしがあってもなかなか分娩が始まらないケースもあります。

ピンク〜褐色と個人差があり、大量ではない

おしるしの色はピンク、赤、褐色などさまざま。量はトイレットペーパーににじむ程度から、血液が混じったおりもののような状態が多いようです。色、量ともに個人差がありますが、大量に出血することはありません。

おしるしのタイミング|陣痛、出産まではどのくらい?

Lazy dummy

1〜2日以内に陣痛が始まることが多い

通常おしるしがあると、1~2日以内に陣痛が始まることが多いようです 。ただし、おしるしから陣痛までの期間は個人差があり、おしるしがあってから数日以上何も起きなかった(陣痛が起きなかった)ということもあります。

なお、分娩の開始とは、規則的な陣痛(陣痛周期10分以内あるいは1時間6回以上)が出てきたときからです。

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おしるしがなまま出産する人も

前述したようにおしるしがないまま分娩が始まる人もいます。特に出産経験がある経産婦は、はっきりしたおしるしがないという人が多いという話もよく耳にしますが、経産婦でもはっきりとしたおしるしがある人もいれば、初産婦でもおしるしがない人もいます。

おしるしの対処法|どうすればいい?病院へは?

Lazy dummy

まずはリラックス

出血に気づくと「すぐに病院に行かなくては」などとあわててしまいがちですが、ほとんどの場合はおしるしから規則的な陣痛が来るまでは時間があります。妊娠37週を過ぎていて異常な出血(後述)でなければ「これはおしるしで順調な経過をたどっている」と認識し、リラックスして過ごしましょう。

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いつも通り動く

おしるしがあってもすぐに分娩になるわけではないので、いつも通り動いてかまいません。ただし数時間以内に陣痛が始まることもあるので、遠方への外出は避けてください。破水したり、規則的な陣痛が始まったら、分娩予定の産院へ連絡して指示を仰ぎましょう。

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いつでも⼊院できる準備を

おしるしの直後に分娩になるケースは少ないとはいえ、分娩が近づいていることに変わりはありません。入院用の持ち物の最終チェックをする、サポートしてくれる家族にも連絡して自家用車やタクシーをすぐに手配できるようにしておく、陣痛タクシーを予約するなど、いつ入院になってもいいように準備しておきましょう。

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おしるしの⾒分け方|異常な出⾎はどう違う? 

おしるしの出血があり出産が近づいている女性
Lazy dummy

おしるしではなく異常出血を起こす病気であることも

妊娠後期には胎盤早期剥離、前置胎盤、前置血管などでも性器出血が起こることがあります。「量が多い」「おなかに激しい痛みがある」「おなかが板のように硬く張っている」などの症状が一つでもある場合は、おしるしではなく異常な出血の可能性が高いので、すぐに医療機関を受診する必要があります。
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胎盤早期剥離
赤ちゃんがお腹の中にいる間に、胎盤が子宮から剥がれることを「常位胎盤早期剥離」といいます。重症の早期剥離は出血が多量になることが多く、子宮内にたまった血液でおなかが大きくなる、子宮が硬く触れる、下腹部痛といった症状も現れます。より重症化した場合は、子宮が板のようにカチカチに硬くなって激しい痛みを訴え、多量の出血でショック状態になることもあります。

前置胎盤
胎盤が正常よりも腟に近い側に付着し、そのために胎盤が子宮の出口の一部、あるいは全部を覆っている状態を「前置胎盤」といい、全分娩の1%弱を占めています[*1]。
ほとんどが無症状で、妊婦健診の超音波検査で発見されますが、痛みがないのに突然出血することもあります。出血は少量が数回というパターンが多い一方、いきなり大出血から始まることもあります。性器出血があった場合には、腹痛がなくてもすぐに産科を受診するようにしてください。
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前置血管
子宮口に面した箇所で卵膜に付着した臍帯(へその緒)の血管が破れて出血します。出血は少量ですが赤ちゃん側の血液なので、赤ちゃんの心臓の音が弱くなるなど状態が急激に悪化します。

破⽔の場合も

赤ちゃんを包んでいる膜が破れ、腟から羊水が流れ出てくることを「破水」といいます。分娩の途中で起きることが多いのですが、陣痛が始まる前に起こることもあります。おしるしと勘違いしてしまいがちですが、温かなさらさらした水のようなものが大量に出てきたときは破水の可能性が高いので、すぐに分娩予定の産院に連絡してください。

まとめ

おしるしは分娩が近づいているサインの一つですが、誰にでも見られるものではなく、色や量にも個人差があります。神経質になる必要はありませんが、おしるしとは異なる異常な出血には注意してください。
おしるしがあってもすぐに分娩が始まるわけではありません。入院の準備を再確認した上で、もうすぐ赤ちゃんに会えることを楽しみに、ゆったりとリラックスして過ごしましょう。

(文:熊谷わこ/監修:齊藤英和先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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