【医師監修】増加が止まらない!臨月の体重管理、どうする?

【医師監修】増加が止まらない!臨月の体重管理、どうする?

これまで順調に体重コントロールできていたのに、臨月に入ったら体重が増えてしまった! 出産を目前に、困惑する妊婦さんは少なくないようです。妊娠中の体重管理の大切さと、コントロールのポイントを再確認しましょう!


臨月に体重が増えるワケ

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出産までなるべく一定のペースで体重を増やしていくのが理想的ですが、臨月に思う以上に増えてしまうことはよくあることのようです。それはなぜでしょうか? 理由と対策を知っておきましょう。

むくみと体重増加

妊娠中の女性の体はホルモンの作用で出産に備えて血液など水分量が増えるメカニズムがはたらき、水分が体外に排泄されにくくなるため、むくみやすくなります。

また、とくに臨月には大きくなった子宮が下半身の血液循環を妨げ、それが全身の流れを悪くすることも手伝って、むくみが生じやすくなります。

これらのむくみによって、体重が増えることもあります。

臨月は食べ過ぎてしまいがち

臨月には次のような理由から食べる量や摂取カロリーが増え、体重増加を招いてしまうこともあるので、気をつけたいところです。

<「臨月の食べすぎ」にありがちな理由>

・赤ちゃんの位置が下がってきて、胃のつかえが楽になり、食欲が出る
・「今のうちに外食!」が増え、高カロリーの食事が続く
・産休に入って、体を動かす機会は減り、間食が増える

<出産までの体重増加の目安>

以下、臨月の妊婦さんには今さらな情報ですが、出産までの体重管理の目標を再確認しておきましょう。

体重管理の目標値は妊娠前の体格(BMI=ボディマス指数)によって違います[*1]。

・ 妊娠前BMI18.5未満(やせ)の場合 +9~12kg
・ 妊娠前BMI18.5以上25.0未満(ふつう)の場合 +7~12kg
・ 妊娠前BMI25.0以上(肥満)の場合 個別に主治医と相談して決めます(目安は+5kg程度)

臨月の体重増加に「要注意シーズン」

臨月が「年末年始」または「初夏〜初秋」にかかる妊婦さんは、とくに食べすぎから体重が増えすぎないように気をつけましょう。

年末年始は「忘年会」「クリスマス」「お正月」のごちそう、夏は「糖分の多い飲み物」「冷菓(アイスやゼリー)」「糖分の多い果物」をつい食べすぎてしまうことが多いのです。食べる楽しみをあきらめることはありませんが、体重を意識して控えめに!

体重が増えすぎると何がいけないの?

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お産が大変になる?

妊婦さんが肥満していると、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病、帝王切開分娩、死産、巨大児(赤ちゃんの出生体重が4000g以上となること)、赤ちゃんの神経管閉鎖障害(脳や脊髄の生まれつきの障害)などのリスクが高くなります。

とくに母体の体重増加量が多いほど、赤ちゃんの出生体重は重くなり、巨大児が出生する確率が高くなることが、さまざまな研究により明らかになっています。

臨月の体重管理の4つのコツ

(1)2週1kgアップをキープ

妊娠中期~後期の体重増加については、BMIで「やせ」および「ふつう」の人は1週間で0.3~0.5kgのペースで体重を増やしていくのが望ましいとされます[*1]。赤ちゃんと会える待望の日まで、これをキープすることをめざしましょう。

(2)食事は内容を見直して!

日々の食事で得る満足感はストレスケアとしても大切なもの。臨月の体重管理は「食事制限」ではなく、「食事内容の見直し」をしていきましょう。

とくに野菜をたっぷり、糖質や脂質をとりすぎないヘルシーなメニューを選んで食べます。細かく栄養素のチェックをしなくても、「なるべくたくさんの食材を使った献立」を意識して選ぶとよく、野菜多め、ヘルシーなものが選びやすいでしょう。

過不足なく食べるためには、次項の食べ方がポイントになります。

(3)増えすぎない食べ方

体重を増やさない、食べすぎない食べ方は、ダイエット法などとしても知られているバランスの良い方法がベストです。次のいくつかを実践してみましょう。

野菜ファースト

食事の最初に、ミニサラダなど野菜のメニューから食べます。食物繊維を多く含む野菜は自然と噛む回数が増え、唾液も多く分泌して消化力を上げ、血糖値の上昇をゆるやかにし、脳の満腹中枢への刺激を早めてくれます。

会席食べ

会席料理の献立のように、少量ずつ盛った料理を、前菜・メイン・副菜・ごはんと漬物・味噌汁・デザートといった順でゆっくり食べます。家庭では「大皿盛り」をやめ、家族銘々に盛りつけ、妊婦さんが食べる皿はすこし控えめに盛りつけるだけでも過食を防ぐことができるでしょう。

分割食

「1日3回×1人前」を、「1日4または5回×半人前〜0.7人前程度(控えめ)」にすると満足感を下げず、過食を防ぐことができます。また、1食の量を減らすことで食後の血糖値の上昇も抑えられます。

食事の締めにデザートや菓子

甘いものや果物を食べたいのであれば、おやつの時間などではなく、食事の一環で最後に食べましょう。

(4)軽い運動、無理せず続行!

食事と活動のバランスが崩れると太りやすくなります。妊娠中に続けてきたヨガなど運動習慣があれば、臨月も無理のない範囲で続けましょう。

産休に入るなどして活動量が減った人にはウォーキングがおすすめです。家の近くの安全な場所で、しっかり腕を振って歩きましょう。無理することはないですが、イメージとして「ダラダラ」歩きではなく、正しい姿勢を保ち、適度な運動になるマイペースをつかんでください!

まとめ

臨月を心身ともに健やかに過ごして、母子ともに安楽な出産を迎えたいもの。生活に取り入れやすいセルフケアからいくつかを試して、体重を増やしすぎないようにしましょう! ただし、もともとの体格によって、必要なカロリーや適正な体重増加量には個人差があります。主治医と相談しながら無理なく進めていきましょう。

この記事の監修ドクター
松峯美貴先生
医学博士、東峯婦人クリニック副院長、産前産後ケアセンター東峯サライ副所長(ともに東京都江東区)妊娠・出産など女性ならではのライフイベントを素敵にこなしながら、社会の一員として悠々と活躍する女性のお手伝いをします!どんな悩みも気軽に聞ける、身近な外来をめざしています。
http://www.toho-clinic.or.jp/

(文・構成:下平貴子/日本医療企画、監修:松峯美貴先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1] 厚生労働省「妊娠期の至適体重増加チャート」について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a4.pdf
国立成育医療研究センター「妊娠と妊娠糖尿病 Part2」
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/perinatal/bosei/bosei-jsdp_2.html#Q8
小学館刊「ウイメンズ・メディカ」
医学書院刊「臨床婦人科産科 2018年 4月号増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド?いまのトレンドを逃さずチェック! 」
産婦人科診療ガイドライン産科編2017
医学書院刊「ほんとうに確かなことから考える妊娠・出産の話」

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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