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「お手間とらせて」の意味とは? 正しい使い方と言い換え表現を解説

にほんご倶楽部

「お手間とらせて」は、上司や取引先など目上の人に対して使える言葉です。この記事では、「お手間とらせて」の意味と正しい使い方、言い換え表現を例文と共に解説します。

相手に迷惑をかけてしまった時の謝罪として使われる「お手間をとらせて」という表現。ビジネスシーンだけでなく、日常的にも見聞きすることは多いと思います。

しかし、いざ自分が「お手間をとらせて」を使おうと思った時に、「目上の人に対して使って良いのか」「他の表現はないのか」などと不安になることはありませんか。

この記事では「お手間をとらせて」の意味や使い方、言い換え表現などを紹介しているので、相手に迷惑をかけてしまい、謝罪の文章を書く時などの参考にしてください。

「お手間とらせて」の意味

「お手間をとらせて」は、上司や取引先など目上の方に対して、自分のために時間や労力を使わせてしまった時に使用する表現です。

まずは「手間」の意味を確認していきましょう。

て‐ま【手間】
1 そのことをするのに費やされる時間や労力。「—を省く」「—がかかる」
2 「手間賃」の略。「—を払う」
3 手間賃を取ってする仕事。手間仕事。また、その仕事をする人。「—を雇う」

出典:(『デジタル大辞泉』小学館)

「手間(てま)」とは、仕事を完成するのに要する労力や時間のことを意味し「手間を省く」や「お金も手間もかかる」などの使い方をします。その他には職人の仕事やその仕事をする人という意味もあり、この場合には「手間を雇う」などと使用します。

「お手間をとらせて」の場合の「手間」は、そのことをするのに費やされる労力や時間という意味です。

「お手間とらせて」の使い方と例文

上司や取引先など目上の人に対して、自分のために時間や労力を使わせてしまった時に「お手間をとらせて」を使います。

相手が自分のために時間や労力を使うわけですから、謝罪や感謝を述べる時に使う表現になります。その他にはお願いをする時の表現としても使えるので、例文を参考にビジネスシーンなどで活用してみてください。

謝罪や感謝を述べる場合

「お手間をとらせて」と「申し訳ございませんでした」は謝罪をする時に使用することの多い組み合わせ。自分の責任で相手にも作業をしてもらったことに対して謝罪と感謝の意を込めた表現になります。

また、文頭に「お忙しいところ」とつけることで相手の事情などにも配慮していることを伝えることができるので、より丁寧な表現になります。

例文

・「今回の経緯についての説明は以上になります。お忙しいところお手間をとらせてしまい申し訳ございませんでした」

・「A社の案件におきましては、お手間をとらせてしまい誠に申し訳ございませんでした」

参考記事はこちら▼

「申し訳ございませんでした」の意味と正しい使い方を解説。併せて、お詫びを述べる時に使える言い換え表現を紹介します。

お願いをする場合

相手に対してお願いをする時は「お手間をとらせますが」と「よろしくお願いいたします」の組み合わせで使います。その間に、相手にしてほしいことを入れれば、いろいろと使えるのでぜひ覚えておきましょう。

例文

・「お手間をとらせてしまいますが、メールの再送をお願いできますでしょうか」

・「お手間をとらせますが、アンケートにご記入のうえご返信ください。何卒よろしくお願いいたします」

参考記事はこちら▼

「よろしくお願いします」の正しい使い方や言い換え表現、目上の人への伝え方を解説します。

「お手間とらせて」を使う時の注意点

「お手間をとらせて」は、上司や取引先など目上の方に対して、自分のために時間や労力を使わせてしまった時に使用する表現です。

便利な言葉ですが、組み合わせる言葉や使う相手によっては注意が必要なので覚えておきましょう。

(1)使う相手には注意する

「お手間をとらせて」は便利な言葉ですが、前後の言葉には注意が必要です。例えば「お手間をとらせてすみません」と言ってしまうと捉え方によっては軽い印象を与えてしまい、印象が悪くなることもあります。

「お手間をとらせて申し訳ありません」など、使う相手によって前後の言葉も正しく使いましょう。

参考記事はこちら▼

「すいません」と「すみません」の違い、ビジネスシーンでの言い換え表現について、国語講師の吉田裕子さんに解説してもらいました。

(2)多用には注意する

相手に何かをしてほしい場合や、してもらった場合に「お手間とらせて」は使いやすい言葉ではありますが、同じ相手に多用すると、「本当に反省してる?」と悪い印象を与えてしまう可能性もあります。

同じ言葉を何度も多用するのは避けましょう。

▶次のページでは、「お手間とらせて」の言い換え表現を紹介します。

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