「ご丁寧にありがとうございます」とは。目上の人に使えるか、例文・言い換えも紹介
「ご丁寧にありがとうございます」は、目上の人など、相手の気遣いに対して感謝を伝えるフレーズです。しかし使い方によっては、皮肉と捉えられてしまうケースも。本記事では詳しい意味や使い方と例文、使用時の注意点を紹介します。類語もまとめました。
「ご丁寧にありがとうございます」は、ビジネスシーンをはじめ多くの場面で使えるフレーズです。
相手への感謝を伝える言葉ですが、目上の人に言ってもいいのか、また正しい使用法が気になるところですよね。
この記事では、「ご丁寧にありがとうございます」の意味や使い方・例文を紹介します。使う時の注意点もいっしょにまとめているので、ぜひ参考にしてください。
「ご丁寧にありがとうございます」の意味と使い方(例文つき)
「ご丁寧にありがとうございます」とは文字通り、自分に対し、相手が丁寧に向き合ってくれた時に、感謝を伝えるフレーズ。例えば、事細かにに案内してもらったり、気遣ってもらったりと、時間を掛けて対応してくれたことへのお礼の言葉として用います。
対面での会話はもちろん、電話でもメールでもよく使います。
「ご丁寧にありがとうございます」の例文
例文は以下の通りです。
「ご丁寧にありがとうございます」だけでも使用できますが、「ご丁寧に」と「ありがとうございます」の間や前後に、具体的に何に対してありがたいと思っているのかを加えると、より感謝の気持ちが伝わりやすいでしょう。
・「先日は打ち合わせで資料をご用意くださり、ご丁寧にありがとうございます」
・「ご丁寧にデータをお送りいただきありがとうございます。とても助かりました」
・「ご丁寧なお祝いのメッセージをいただき、誠にありがとうございます」
「ご丁寧にありがとうございます」は目上の相手に使える?
「ご丁寧にありがとうございます」は、目上の人に対してよく使う表現です。
上司や先輩をはじめ、取引先の担当者などの社外にも使えます。丁寧な敬語表現であり、仕事のやりとりをする上で、相手に誠意を伝えられる便利なフレーズです。
ただし使用時には注意点もあるので、次の章で見ていきましょう。
「ご丁寧にありがとうございます」を使う時の注意点
「ご丁寧にありがとうございます」を使うにあたって、タイミングやマナーには注意が必要です。
特に目上の人に使う際には、失礼に当たらないように次のポイントに注意しましょう。
(1)頻繁には使わない
「ご丁寧にありがとうございます」は、ここぞという場面で使う敬語表現です。ちょっとした相手の行動に、普段から全て「ご丁寧にありがとうございます」と言っていると、誠意が伝わらなくなってしまいます。
特にやりとりが多い相手に対して頻繁に使うと、「何も考えずに定型文だけを書いている」と思われるかもしれません。そうするとかえって悪い印象を与える可能性もあるため、本当に丁寧に対応してくれたことに対して使うよう心掛けましょう。
(2)皮肉と勘違いされないように伝える時は真摯な態度とセットで
「ご丁寧にありがとうございます」は、感謝を伝える言葉にも関わらず、伝え方によっては「そこまでしなくてもいいのに、わざわざ丁寧にしてくれちゃって」といったニュアンスで、皮肉や嫌みのように聞こえる可能性があります。
そのため相手に伝える時には、態度などにも気を遣いましょう。例えば対面の場合はお辞儀をしたり、笑顔を忘れないようにしたりするといいですね。
電話の場合は声のトーンに注意し、メールなら具体的にどこに感謝しているのか、特に添えるようにしましょう。誠意を伝えようとする姿勢が大切です。
(3)「ご丁寧なこと」とは表現しない
「ご丁寧に」ではなく「ご丁寧なことに○○までしていただいてありがとうございます」などの表現には、さらに注意が必要です。
こうすると、「余計なことをしてくれてありがとう」という皮肉・嫌みだと勘違いされる可能性が高くなってしまいます。まるで相手が迷惑を掛けたような言い回しになるため、傷つけたり、怒らせたりする恐れがあります。
そのため「ご丁寧なこと」とは言わずに、シンプルに「ご丁寧に」と伝えるよう心掛けましょう。