「感慨深い」の意味は? 使い方と言い換え表現
「感慨深い」の正しい使い方
心情を表す言葉として使われる「感慨深い」ですが、どのような場面で用いられるのでしょうか。「感慨深い」の使い方を例文と一緒に見ていきましょう。
「感慨深い」の基本的な使い方と例文
「感慨深い」は心の深い部分でしみじみと感じる気持ちを表しますので、「感動」や「感激」といった表現とはニュアンスが異なります。
ですので、喜びや激励というよりは、卒業式や結婚式などのあいさつ・スピーチであったり、会社で大きな任務を成し遂げたりした時に使われます。
これまで経緯や過程を振り返った時に、しみじみと深く心に感じる様子を表現してみましょう。
例文
実際はどういった場面で使われるのでしょうか。例文をいくつか紹介します。
・厳しい環境の中でつらいことも多くありましたが、今日こうして皆さまの前でプロジェクトの完成をご報告できることに感慨深いものを感じます。
・成長した生徒達の姿を見ると、一緒に過ごしてきた日々が思い返されて感慨深いものがあります。
「感慨深い」と「考え深い」の違い
「感慨深い」と似ている読み方の言葉として「考え深い」があります。
読み方も似ていることから混同されてしまうことが多いですが、意味は異なるので正しく使い分けましょう。
「考え深い」は「考え」が「深い」という意味であり、思慮深く考えをめぐらせていることを表します。
例文
したがって、以下のような表現で用いられます。
・叔父は考え深い人だ。
・彼女は考え深い様子でその資料を見ていた。
「感慨深い」は感情を表現する時に使いますが、「考え深い」は感情ではなく「思慮」そのものが深いことを表している、と覚えればニュアンスを理解しやすいでしょう。
「感慨深い」の誤った使い方
「感慨深い」を使う際に注意したいのが、「感慨深い」は「今」起きていることに対しては使えないということです。
例えば「贈り物をいただき、感慨深くなった」というのは、「今」起きていることに対しての気持ちを表わしているので、誤った使い方になります。「感慨深い」は基本的に過去に対して使う言葉であることをしっかり理解しましょう。