【心理学】傍観者効果とは? 身近な例や陥らないための対策
なぜ傍観者効果が起こるのか?
それでは、なぜ傍観者効果が起こるのでしょうか?
ここではその理由を考えていきます。
(1)自分以外の誰かがやってくれると思うから
周りに人がいることによって、「自分がやらなくても誰かがやってくれるだろう」という心理が働きます。
そして、周りと同じ行動をすることで責任が分散され、自分だけ非難されるリスクが低くなると考えます。「みんなと一緒」であることで安心感を得ようとするのです。
何か問題があったとしても、「自分だけではない」という保身の心理から、傍観者は生まれます。
(2)恥をかきたくないから
「自分が行動してもネガティブな評価をされてしまうのではないか」という不安から、傍観者になってしまうことがあります。
身近な例では、お年寄りに席を譲りたいけれど、「そんなに歳を取ってない、失礼だ」と思われたらどうしよう、断れたらどうしようと不安になって結局何もしなかった、ということもありますよね。
「恥をかくくらいなら最初からやらない」と思ってしまうのです。
(3)誰も行動していないので緊急性はないと思うから
「周りが何も行動していないのなら緊急事態ではないだろう」と誤った判断をしてしまうことが、傍観者効果につながることも。
例えば、酔った人が路上に寝ているとします。危ないから声を掛けた方がいいのではないかと思っても、通行人がみんな素通りしていたとしたら、「自分の判断が間違ってるのかな?」と思い、見て見ぬふりをしてしまうのです。
(4)とっさのことに思考停止してしまうから
人の命に関わるような緊急事態に遭遇することは、そう多くはありません。そのため、突然のことにびっくりして、どうしたらいいか分からず思考停止してしまうこともあるでしょう。
人命救助の知識があったり、日頃から訓練をしていたりするような人ではない限り、とっさの時に動けなくなることも多いはずです。