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内向型に向いている仕事10個は? 辛いと悩んだ時の仕事の選び方

笹氣健治(心理カウンセラー)

内向型に合う仕事の選び方

もしあなたが内向型に当てはまる場合、働く際には、どのような基準で仕事を選べばいいのか、特に注意すべきポイントを3つ挙げたいと思います。

(1)急な対応が要求されない仕事

内向型は、やるべきことを計画的にコツコツ終わらせていく業務において能力を発揮します。逆に言えば、急に納期が早まったり、やるべき作業や手順が頻繁に変更されたりして、迅速な判断や臨機応変な対応が求められるような業務は苦手です。

就職や転職で新しい仕事を探す際には、スケジュールや業務内容が急に変更されることが多いかどうかをしっかり確認した方がいいかもしれません。

(2)共同作業よりも単独作業

内向型は、周囲の人とコミュニケーションを取りながら進める共同作業よりも、自分のペースで取り組める単独作業の方が向いています。

他人と一緒に仕事をすると、いろいろ気を使ってストレスがたまり、生産性が低下しがちになるのです。

共同作業か単独作業かは、職種によって決まることが多いので、仕事選びの際に意識しておくと後で苦労することが少ないでしょう。

(3)話すよりも聞く仕事

部下への指導、外部との交渉など、自分の考えを積極的に発信しながら相手と関わることに気苦労を感じやすいので、そういった仕事は避けた方がいいかもしれません。

それよりも、指示を受ける立場だったり、誰かの補佐役だったり、他人に引っ張ってもらう仕事は気が楽で、実力を出しやすくなります。“話す”よりも“聞く”スタンスが多い仕事が向いているでしょう。

内向型の人に向いている仕事10個

自分が内向型か外向型かで悩むより、自分の得意分野をどうやって活かしていけばいいかを考えるほうが建設的な生き方だといえます。

そのためには自分の特徴を理解し、それを活かせるように周囲との関係を作っていくことがポイントになります。内向型の人が働く際に、どのような仕事が向いているのか、どんな点を意識して仕事をしていけばいいのか、考えてみたいと思います。

(1)営業職

営業は外向型が向いていると思われるかもしれませんが、それは訪問販売やテレアポなど、ひとりでも多くの顧客にアプローチするアウトバウンド営業の場合です。

営業の本来の役割は、自社商品の良さを伝え、顧客のニーズに合った商品やサービスを提案すること。

商品を周知するための戦略を考えたり、相手に合わせた提案をして契約につなげるインバウンド営業には、親切で丁寧な対応ができ、きめ細かく相手の気持ちに沿った提案ができる内向型の人がうってつけなのです。

ただし、社員同士の競争やノルマが課せられていてプレッシャーがかかる職場は向いていません。マイペースで落ち着いて対応できる環境において能力を発揮できます。

(2)事務職

緊急性や締め切りといったプレッシャーがそれほど多くなく、たくさんの人と頻繁に顔を合わせる機会も少なく、他人との共同作業より個人作業が多い事務職も内向型には向いています。

具体的には、総務、労務、経理といった間接部門の仕事、営業サポートのバックヤード業務などです。これらに従事するときには、集中力、慎重さ、計画性、粘り強さといった内向型の特徴が活きてきます。

(3)企画職

創造性が求められる企画の仕事も内向型の得意分野のひとつです。

観察力が高く、外界の微妙なことを察知する力に優れている。また、さまざまな情報を深く洞察し、革新的なアイディアを思いつく能力に長けているからです。

ただし、そういった特徴を発揮するためには、周囲の理解が不可欠です。おとなしくて控えめなために自己主張することが得意ではないので、辛抱強く意見を聞いて尊重してくれる人が周りにいると活躍の場は広がります。

(4)制作職

Webページの作成、書籍や記事の編集といった制作系の仕事にも内向型は能力を活かせるでしょう。

几帳面でいて粘り強い、集中力もある、アイディア豊富で思慮深い、こういった資質はクオリティの高い制作物を生み出すのに役立ちます。

内向型の人がこの仕事でより成功するために必要なのが、自分に自信を持つこと。周りの意見を謙虚に聞きつつも、自分のセンスをしっかり主張することで、より良いものが作れます。

(5)研究職

大学やメーカーの研究職のように、対象物を根気よく調査探求する仕事も内向型には向いています。

あるいは、何かひとつの専門分野に詳しいアナリストの仕事も得意とするところです。

優れた観察力と直観力によって注意深く導き出された分析結果は、周囲とはひと味違った示唆に富んだものとして注目されるでしょう。

(6)製造職

自動車、パソコン、家電、化粧品、食品など、身の回りにあふれているさまざまなモノ造りに携わる仕事には、決められた手順をミスなくきっちり行う正確性が求められます。注意力を維持しながら丁寧さを保ち続けられる内向型に向いている仕事でしょう。

一定の技術が求められる場合があるものの、真面目でコツコツやることに長けた内向型であれば、問題なく対応できるはずです。

(7)調理職

飲食店、病院、ホテル、学校などでの調理の仕事は、顔を合わせる人が限定されます。そのため、内向型の中でも特にコミュニケーションに苦手意識を持つ人にとっては、働きやすいと言えるかもしれません。

衛生面に気を配らなければいけない点においても、持ち前の生真面目さと細部へ配慮するきめ細やかさが役に立ちます。

(8)介護職

高齢者の身の回りの世話を行う介護職は、毎日のルーティーンを継続的に遂行する忍耐力が必要であり、内向型の特徴が生きる仕事です。

また、高齢者とコミュニケーションを取る際には、相手の話を根気よく聞く態度が求められますが、内向型にとっては苦にならずに対応できるでしょう。

(9)クリエイティブ職

グラフィックデザイナー、イラストレーター、フォトグラファーなどのクリエイティブな仕事も、内向型に適しています。

完成するまで黙々と取り組み続ける精神力は、優れた作品を創り上げるために欠かせない資質です。繊細さや敏感さも独自性を出す上で、大きな武器となります。

(10)文筆業

作家、記者、ジャーナリスト、ライターなどの文筆業も、内向型の特徴が生きる仕事です。

物事を注意深く観察する力。その背景を思慮深く洞察する力。最適な言葉を紡ぎ出そうとするこだわり。そういった性質は内向型の持ち味だと言えます。

読み手の心に届く文章が書ける要素をたくさん兼ね備えているので、それをうまく発揮できれば、きっと素晴らしい物書きになれるでしょう。

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