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女性が結婚相手に求める年収とは? 最低ラインと現実の実態

荒川和久

結婚において年収はそこまで重要か

最後に、結婚するにあたって年収をどこまで重視したらいいのか、考えてみましょう。

結婚相手に求めるべきこととはなんなのでしょう。

年収300万円~400万円の男性と結婚しても生活していける

理想年収を追及していると婚活でマッチングできない=結婚できないと前述しました。

とはいえ、出産や育児で自分が仕事を辞めた際、年収300万の男性との生活でやっていけるのか不安だという声もあるでしょう。

では、実際既婚者はどうなんでしょうか。

平均初婚年齢周辺の30代既婚男性の年収は、全国レベルでは300万円台がボリューム層です(2017年就業構造基本調査子のない夫婦の夫の年収より)。

つまり、400万円以上なくても、大多数の男性が結婚しているし、共働きも含め、そうやってやりくりしているのが、今の日本の夫婦の大多数です。

結婚とはお互いの価値を見つけ出すもの

ぜひ婚活している女性のみなさんに知ってもらいたい『炭焼長者』という昔話があります。

このお話には、たくさんの派生物語が存在しますが、今回取り上げるのは、鹿児島県に伝わるお話です。

簡単なあらすじをわかりやすく現代語調でご紹介します。

『炭焼長者』

裕福な家の親同士が決めた結婚で、娘は嫁に行きました。夫は当然金持ちです。

夫婦はしばらく何事もなく暮らしていましたが、ある日妻の作った御膳を、夫が「こんな物食えるか!」という暴言とともに足蹴にしました。現代でいえば、DV夫だったということでしょうか。

この一件で、妻は「食べ物を粗末にするあんたなんかとやっていられない! 離婚よ」と夫に言い放ち、膳と碗と飛び散ったご飯を拾って家から出ていきます。

とはいえ、実家に戻るわけにもいかず、山を放浪することに。何日も歩き、暗がりの中ようやく一軒の家の灯りを見つけました。それが、細々と炭焼で生計を立てていた貧乏人の五郎の家でした。

突然来訪した女に五郎は驚きますが、家に入れお茶を出してあげます。女は、親切にしてくれた五郎に自らプロポーズをします。五郎は身分がちがうといって最初は断りますが、女の熱意に負けて結局2人は夫婦になりました。

女は無一文で飛び出していますから、五郎と夫婦になっても貧乏のままです。しかし、あるとき、小屋のまわりに砂金がたくさん落ちていることに気づきます。

五郎に伝えても関心を示しません。五郎にとっては、砂金はただのありふれた小石程度の認識でしかなかったからです。ところが、女によってその価値を知ることができました。

五郎と女はその後、裕福になって幸せに暮らしましたとさ。

めでたしめでたし。

これは、女と結婚することによって、炭焼五郎は自分の中に潜在していた能力を発見することができ、それによって仕事で大成したという解釈もできます。

結婚とは、このように2人して2人の砂金を見つけ出す作業なのかもしれません。

男性の年収の現実を直視し、収入以外でその男性を判断する婚活も考えるのが、結婚への近道かもしれませんよ。

(荒川和久)

(※)マイナビウーマン調べ
調査日時:2019年5月22日~5月24日
調査人数:403人(22~34歳の働く未婚女性)

※写真はイメージです

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※この記事は2019年06月14日に公開されたものです

荒川和久 (独身研究家・コラムニスト)

独身研究家/コラムニスト。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。

韓国、台湾なども翻訳本が出版されるなど、海外からも注目を集めている。

著書に『結婚しない男たち』(ディスカヴァー携書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『結婚滅亡』(あさ出版)など。

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