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コラム 結婚

山ちゃんと蒼井優がお似合いな理由。「偏愛」から見る2人の共通点

ヨシムラヒロム

2019年6月5日、南海キャンディーズ・山里亮太と女優・蒼井優の結婚が発表された。交際報道も噂も一切なかった結婚に世間は驚き、また意外なカップリングを祝福した。

しかし、山里の過去の発言を振り返ってみると結婚への萌芽が見て取れる。たとえば、2018年12月13日放送の『アウト×デラックス』では、山里の口から「蒼井優ちゃんは私がやっている“ある番組”が好きで、その番組の話をするための食事会があったんです」と語られていた。

ここで気になる“ある番組”、知人のディレクター曰く『テラスハウス』だという。男女6人の共同生活を映す人気番組で山里はコメンテーターを務めている。同様の役割を持つタレントのYOUやトリンドル玲奈、徳井義実(チュートリアル)が温かい視線を送るなか、山里だけは住人の態度に厳しく言及。毒素がかなり強い人間批評を披露。一見、ナチュラルに見える蒼井が山里のコアな芸談にハマったというから意外だ。

ただ、彼女をよく知る人にとって山里との結婚は自然だったのかもしれない。そう考えるようになったのは、「偏愛趣味」を語る蒼井のインタビューを目にしたから。タイトルは「好きになったらとことん」、そこで紹介される過去の偏愛歴の中に含まれていたのが、谷崎潤一郎の小説『卍(まんじ)』。同性愛と不倫を描いたセンセーショナルな作品を、蒼井はゲラゲラ笑いながら読むという、変わっている……。

さらには「昭和初期に生きていたら谷崎潤一郎と付き合いたい!」とも。独特の言葉選び、そして深い人間観察からなる耽美な文学世界を築いた谷崎に惚れた蒼井。独特のワードセンスと人間観察に長ける山里を好むことは必然だとも考えられる。

ほかのインタビューでも蒼井は「“自分の人生”に集中してる人が好き」とも述べていた。これは結婚会見で話された「山里の仕事への態度が尊敬できる」といったことにつながる。

山里にとって“自分の人生”とは、お笑いに全身全霊で奉仕すること。自伝『天才はあきらめた』には、漫才を披露するたびにウケ、ツッコミの秒数を記録し、それを自身で分析したノートが100冊以上あると書かれている。比喩ではなく“血を吐くような努力”をし、売れっ子芸人になった山里。これほど“自分の人生”に集中してる人はいない。

巷では山里と蒼井のビジュアルの格差について言及されることも多い。しかし、それは蒼井にとってはどうでもいい問題だろう。映画監督・山田洋次との対談では「あるとき、若さの魔法が解けたんです。以前、何も考えずにできたことができなくなりました。もっと考えなきゃいけないと思った、そこからが女優としての勝負なんですよね」と語っている。演技者として、ビジュアルよりも心の豊潤さに活路を見出す蒼井。外見よりも中身を見ている。

山田との対談では「自分の芝居を監督が満足してくれるか、お客さんが満足してくれるか、自分が満足できる評価基準がまわりにあるときってブレるんです。自分の中で演技の評価基準を作ることに集中してからだいぶシンプルになった」と自身の演技についても語っていた。蒼井の演技論には、売れっ子になっても非モテという芸風をブラすことがない山里とかぶる部分がある。

また、『テラスハウス』で披露される鋭い人間批評。山里の発言がいきすぎた際、YOU、トリンドル、徳井に「アンタ、まちがってるよ!」と総攻撃されることも。しかし、山里は「みなさん見ててください。そのうちコイツの本性わかりますから!」とブレない。自身の評価基準がよくも悪くもガチガチに固まっている。

非モテ芸人とモテ女優、一見アンバランスなカップルにも見える。しかし、過去の蒼井の発言を振り返ればお似合いの2人だとわかる。蒼井は自分と似た感性を持った山里を好きになった、それだけのことだ。

(文・イラスト:ヨシムラヒロム)

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