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コラム 結婚

どうせ遊ばれてる。はあちゅうの「事実婚」を誤解している人たちへ

マイナビウーマン編集部

誰と、どんな結婚をしてもいい。結婚特集「ねぇ、先輩。結婚って幸せですか?」のテーマを決めたとき、どうしても彼女に話が聞きたいと思った。2018年7月、AV男優・しみけんさんとの事実婚を発表したはあちゅうさん。彼女が事実婚を選んだ裏にある思いって? そんな本音に迫るインタビュー。

私にとって結婚とは、化粧やおしゃれをすることと同じ感覚なのかもしれない。前回の記事でそれはそれは最低な本音を吐露してしまったとおり、やっぱりまわりが「納得する相手」や「うらやむ相手」と結婚したい。理由を聞かれたら、うまく言えないけれど。みんなもそれが現実じゃないの?

だけど、インタビューで向き合ったはあちゅうさんはちがった。

■2人の「事実婚」について、誤解していたこと

私は、恥ずかしながら「事実婚とは何か」をよく知らなかった。もちろん、とやかく意見を述べられる身でもない。だから、彼女にインタビューすることが決まったとき、できるかぎりそれを調べた。

それと同時に見つけた「遊ばれてるから事実婚なんでしょ」「入籍してもらえなかったんだね」というコメントの数々。ああ、なんだかな。はあちゅうさんの話を聞けば、その結婚のあり方について勘違いしている人が多いことはすぐにわかった。

「自分がなぜ彼と結婚したいのか考えたとき、それは周囲にパートナーとして認めてもらいたいからであって、法律婚によって付与されるものには興味がなかったんです」

そう話すはあちゅうさんは堂々としていて、本当にかっこいいと思った。事実婚を選んだ気持ちの裏には、家族とのこんなエピソードがある。

「昔、妹がお付き合いしていた男性から『お姉さんがAV男優の彼氏と結婚するなら、僕は君と一緒になれない』と、交際の解消を告げられたことがありました。その相手は、妹に『僕の両親は、お姉さんの彼氏の仕事を認めないと思うよ』とまで言っていたらしくて。それが原因で妹とは不仲になった時期もあったんです」

誰と一緒に生きるか。そんなの自分軸で決めればいいと頭ではわかっているけれど、なかなかそうはいかない。ましてや、家族と家族の結びつきである結婚は、自分ひとりだけでは整理できない問題がいっぱいある。

「母はけんちゃんが大好きで認めてくれているけれど、まだまだ父や祖母は価値観がちがうのも現実。2人は彼に会ったことがなくて、認めてもらっているわけでもないんです。だからこそ、“家と家”でのお付き合いではなく、“彼と私”のお付き合いをしたいと思った。事実婚を選んだのは、そんな個と個の結びつきに魅力を感じたから」

事実婚のことをたくさん調べて、やっぱり私は法律婚を選択したいと思った。これは、あくまで私自身の気持ちだ。それと同じように、はあちゅうさんは彼女なりの考え方と意思で自分の選択をしただけのこと。

事実婚を選んだ理由がもっと知りたくて、ほかにはどんなところが魅力的でしたか? と投げかければ、今度は「離婚するときに楽だろうなと思った」と変化球が。だけど、その先を聞けばやっぱりその言葉の本質はちがった。

「事実婚の場合、戸籍は変わっていないので住民票を異動したら解消になる。一方が嫌だと思って引越しをしたら、事実婚はそこで終わり。つまり、離婚ということです。お互いがつねに関係性への選択権を持っているのが事実婚。だからこそ、法律婚よりも愛の形を問われるんじゃないかなって」

■何を言われたって、本当に好きな人と結婚したい

インタビュー終盤、私はいちばん気になっていたことを思い切って聞いてみた。はあちゅうさんは、自身のSNSに寄せられた多くの言葉をどう受け止めているのか。そこに、私が知りたかったヒントがある気がしたからだ。

「あまり見ないようにはしていましたが、私の家族に『娘の夫は犯罪者だから、今すぐそいつを警察につきだすべきだ』と誹謗中傷が寄せられたときは胸が苦しくなりました。彼の仕事に対する非難に加え、大切な家族に心ない言葉を突きつけられたことが今後の苦難の前兆のように思えてしまったんです」

「でも、それと同時に周囲からたくさんの温かい祝福をもらった。もっとアンチコメントが届くだろうと思っていたし、仕事が全部なくなっても仕方ないという覚悟だってしていました。私が彼との関係を公表してみて思ったのは『こういう人と結婚しないと批判されるだろう』なんて、勝手に自分が作り出した杞憂にすぎないということ。それに、私たちの結婚に対して何かを言ってくる人とは縁を切ればいいとさえ思っています」

なぜ、そこまではあちゅうさんは強くいられるのか。返ってきたのは、こんな答え。

「だって、体裁では幸せになれない。それを気にした瞬間、自分の人生ではなく他人の人生を歩むことになってしまうんです。生活は地に足がついたものだからこそ、他人軸で見て条件がいい人より、一緒にいて自分の幸せが増える人との時間を費やしたほうがよくないですか? 世間体とは一生を暮らせない。そんなのを整えて結婚するくらいなら、私は誰に何を言われたって本当に好きな人と結婚したい」

■私たちは、なんのために結婚する?

“結婚する目的も、結婚相手も、タイミングも、そもそも結婚するかどうかも。ぜんぶ自分で決めていい”

結婚特集をやると決めたとき、編集部で掲げた言葉だ。だけど、まだ結婚を経験したことのない私たちが唱えるそれは、まるで呪文のようだった。休憩中のランチじゃ「あの子の彼氏、どう思う?」「いまいちだよね」なんて会話を懲りずに繰り返している。

で、いまのところ結婚の予定すらない私だけど。彼女の話を聞いて、やっぱり伝えるべきだと思った言葉がある。それは数行前の一文となんら変わらない。

“結婚する目的も、結婚相手も、タイミングも、そもそも結婚するかどうかも。ぜんぶ自分で決めていい”

ちょっと前とちがうのは、もう呪文じゃなくて「私の言葉」だってこと。

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(取材・文:井田愛莉寿/マイナビウーマン編集部、撮影:洞澤佐智子)

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