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コラム 結婚

はあちゅうがしみけんと結婚した「本当の理由」

マイナビウーマン編集部

誰と、どんな結婚をしてもいい。結婚特集「ねぇ、先輩。結婚って幸せですか?」のテーマを決めたとき、どうしても彼女に話が聞きたいと思った。2018年7月、AV男優・しみけんさんとの事実婚を発表したはあちゅうさん。彼女が結婚を決めた理由とは? そんな本音に迫るインタビュー。

結婚するなら、私だけを愛してくれる男性がいい。だって、みんなから「大切にされてていいね」って言われたいし。それに、欲をいえば両親が認める大企業に勤めていて、女友だちに自慢できるような容姿であることだって外せない。文字にすると、改めて最低だと思うけど、これが本音だ。

でも、時々わからなくなる。「私、なんのために結婚したいんだっけ?」と。

■そこにあったのは好意じゃなくて、好奇心

7月15日、ゴシップが大好きな幼なじみから一通のLINEが届いた。そこに添付されていたのは、とあるインスタグラムのURL。ブロガーのはあちゅうさんが、AV男優のしみけんさんと寄り添う写真とともに、事実婚したことを報告していた。

有名人の誰と誰が結婚したとか、別れたとか。そんなことで盛り上がる私たちの日常。でも、今回だけはなんとなく気になってコメント欄まで読む自分がいた。たくさんの祝福の中に紛れ込む、いくつかの批判的な言葉。それを見た瞬間、今度の結婚特集はどうしても彼女に話が聞きたいと思った。

「彼は常に笑顔で、まわりを明るくするパワーを持つ人。物事をネガティブに考えてしまう私とは正反対だし、落ち込んだ気持ちを吹き飛ばしてくれる相手でした。彼が能天気でいてくれるからこそ、些細なことでくよくよしているのがバカらしくなってくる。そういうところがすごく好きです」

理知的でクール。はあちゅうさんと対面する前、勝手にそんなイメージを抱いていた。でも、しみけんさんのことを話す彼女の表情はものすごくキュートで、同性ながら思わずキュンとしてしまうほど。

「それに、愛情の深さを行動で示してくれる。私がSNSで炎上して落ち込んでいた時、撮影現場から片道1時間半かけてバイクで飛んできてくれたことがあったんです。現場と現場の合間で『10分しか会えないけどぎゅっとしに行くね』って。そんなことされたら、ますます好きになっちゃいますよね」

彼女がしみけんさんのことを知ったのは、とあるクイズ番組を見たことがきっかけだった。「地上派ではとても放送できないような内容のクイズにどんどん正解していく彼を見て、すごく興味がわいたんです」と、心底楽しそうに笑う。

それでいて、2人がはじめて会った日のことを振り返れば、「好きでもなんでもなかった」なんて本音を漏らすからちょっと驚きだ。

「ある日、彼のTwitterをフォローしたらDMをくれたんです。そこで連絡先を交換して、数カ月後に食事へ行きました。でも、第一印象はドン引き。だって彼、いいホテルで食事をしているのに、下品なことしか言わないんですよ? 私が人生で口にしたことのないような下ネタを連発するから、『この人と一緒にいたくない!』って思ったくらい(笑)。でも、それを上回るほどに彼との会話はめちゃくちゃおもしろかったのを覚えています」

そのときに抱いたのは、ものすごくはあちゅうさんらしい“野心”。

「はじめのうちは『この人といると人生のネタが増えそうだな』って打算的な部分がありました。そこにあったのは好意ではなくて、『この人の人生を盗み見てやれ!』っていう好奇心。一生分の刺激を吸収してやろうと思っていましたね。だって、彼のような人には今までの人生で出会ったことがなかったし、この先も出会うことはないだろうと感じたから。自分じゃ見ることができない景色を、彼の目を通して見ていきたかった」

刺激と好奇心。恋愛感情とは似て非なるものだ。じゃあ、そんな2人がどうして付き合ったかって? そこには、こんなエピソードが。

「何回も会っていくうちに、彼のパーソナリティに惹かれていく自分がいました。当時、会社員だった私は地獄のような満員電車での通勤が本当に嫌いでした。それを話したら、車好きな彼が『送ってあげるよ』と、毎晩迎えに来てくれるようになったんです。お互い深夜0時に仕事を終えて、それからごはんを食べに行くだけの関係が2カ月くらい続きました。私にとっては『気軽に会える相手ができたなぁ』なんて感覚。そんなとき、彼が言ったんです。『ねえ、この関係は付き合ってるって言っていいの?』って」

女性の扱いに慣れていそうなしみけんさんが、まさかこんなにもピュアな確認をするなんて。話を聞いていた私も、なんだか自分のことのようにくすぐったい気分になる。

「とにかく意外でした。『AV男優なのに、付き合ってるとか気にするんだ!』って。そんな真面目な部分に惹かれて、彼と付き合うことにしたんです」

■好きな人の仕事が「女性を抱くこと」だったら

もしも、好きになった人の仕事が「女性を抱くこと」だったら。

これは2人の結婚を知って、私がまず考えたこと。偏見とか否定とか、そんなつもりは決してない。それでも、ひとりの女性として「私だったらどうするか」と迷ってしまう。

だって、好きな人には自分だけを見ていてほしいし、ほかの女性に触れてほしくもない。失礼を承知でこんな気持ちをぶつけると、「そんなの、めっちゃ葛藤しましたよ」と苦笑いが返ってきた。

「私の生きてきた価値観では『誰かと寝ること=浮気』。彼に出会うまで、AV男優という職業に考えをめぐらせたことすらありませんでした。SNSで相手の名前をエゴサーチすると出てくるのは、ほかの女性とのプレイシーンばかり。そのことを考えて、夜に過呼吸を起こしたことさえありました」

彼の仕事に対して、周囲から否定的な言葉を投げかけられることだってあった。

「事実婚を公表したとき、彼のTwitterへ『しみけんさんは、はあちゅうさんと結婚したのに仕事をやめないんですか?』とコメントが寄せられました。そこで、はっとしたんです。彼が女遊びをするような感覚で仕事でのセックスをしている、と考える人も中にはいるんだって。私自身、結婚にいたるまでには『まわりはなんて言うだろう』『認めてもらえないかもしれない』という不安がなかったわけではありません」

自分のことは棚にあげるくせに、他人の特別な行動を目ざとく見つけては、ああだこうだ言いたくなるのは人間の悪いクセだ。私だって、そうしてしまった経験がないわけじゃない。だからこそ、周囲の目が気になって流されてしまう瞬間がある。

――「でも」。その接続詞を吐き出したはあちゅうさんの顔つきは力強かった。

「私の夫は下心で女性を抱いているわけじゃない。彼が仕事で苦労する姿をずっと見てきたからわかるんです。『女性と快感を得る行為をしてお金をもらってるんだろ?』と揶揄されることもありますが、そんな言葉じゃ片づけられないような葛藤や過酷な状況がある。それを乗り越えて、彼はプライドを持ってトップを張っている。こんなふうに、いつのまにか彼側の視点に立っている自分に気づいたとき、その人生をすべて受け入れる覚悟をしました」

そして、はあちゅうさんは冒頭で見せてくれた最高にキュートな笑顔を再び浮かべた。

「結婚しようと思ったのは、そんな彼の人生を見届けたいと思ったから」

後編「はあちゅうの『事実婚』を誤解している人たちへ」に続く

(取材・文:井田愛莉寿/マイナビウーマン編集部、撮影:洞澤佐智子)

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