「パーマ」は化学薬品の反応によって、髪の毛にウェーブやカールをつける技術です。現在は男女を問わずパーマをかけている人がたくさんいます。しかし、パーマをかけたときに「思っていたのとちがう」なんてこともありますね。このようなパーマの失敗は、何が原因で起きるのでしょうか。そこで、パーマ失敗の原因や自分でできる対処法について、美容室「MINX 銀座二丁目店」のトップデザイナーである加茂愛仁さんに聞きました。
<目次>
パーマが失敗してしまう原因とは!?
・パーマ失敗の原因
・デジタルパーマは失敗しやすい?
パーマが失敗したときの対処法とは
パーマを失敗しないための選び方と伝え方
パーマに失敗したと思ったら、まずは美容師に相談しよう
パーマが失敗してしまう原因とは!?
美容院でプロの美容師にパーマをかけてもらったとしても、仕上がりがイメージとちがうということは起こります。では、何が原因で失敗してしまうのでしょうか。
パーマ失敗の原因
仕上がりのイメージとパーマのかかり具合がちがう(かかりすぎorかからなすぎ)
パーマの種類やロッド(パーマをかけるとき、髪に巻く器具)の構成はもちろん、薬剤のコントロールができていないと、仕上がりはイメージどおりになりません。また美容師に、仕上がりのイメージや髪質によって、パーマの種類を正しく選択してもらうこともとても大切です。
美容師の説明がしっかり理解できていない
乾かし方やスタイリング剤の使い方を、しっかりと理解してもらう必要があります。また事前のカウンセリングで、スタイリングの必要性を聞くことも大切だと思います。美容師が、お客さまのライフスタイルに合うヘアスタイルやスタイリング方法を提案することも大切です。
そもそも仕上がりのイメージとカットがちがう
私は「カットあってこそのパーマ」だと考えています。美容師のカットスキルも、パーマの仕上がりに大きくかかわります。ベースカットはもちろんですが、髪の毛をすかれすぎていたりするとシルエットに影響するのはもちろん、パーマもうまくかかりません。
過度なダメージ
薬剤のコントロールが原因のこともあります。デジタルパーマの場合は熱の力を使ってパーマをかけますので、機械の温度や時間の設定もポイントです。またロッドを巻く際の引っ張る力(テンション)も、かかり具合やダメージに大きくかかわります。
カウンセリングで、仕上がりのイメージの共有や毛髪診断ができていない
仕上がりのイメージの共有はもちろんですが、髪の毛の履歴を正しく知ることはとても大切です。特に今までの薬剤を使った施術履歴や、自宅でのケアやスタイリングの方法を美容師が正しく知るべきだと思います。
また髪がパーマをかけられる状態かどうかを美容師に判断してもらうことも大切です。髪にすでに過度なダメージがある、縮毛矯正がかかっている、カットが仕上がりのイメージよりも短いorすかれすぎているといった場合は、パーマを断られることもあります。その際は、別のヘアスタイルやメニューを相談しましょう。
デジタルパーマは失敗しやすい?
通常のパーマは変化があまりないため、使いこなせている美容師が多いです。そのため仕上がりが安定しやすく、成功しやすいと感じる人が多いと思います。髪の毛に優しい薬剤が主流のため、髪の毛を傷ませず、柔らかい仕上がりになりやすいです。
それに対して、デジタルパーマはここ数年でとても進化し、多様化しています。それを美容師が使いこなせていないことが、デジタルパーマに失敗が多い原因になっているのではないでしょうか? デジタルパーマは通常のパーマよりも薬剤の効き目が強い場合があり、また熱の力を使ってパーマをかけるため、使いこなせていないとパーマがかかりすぎたり、髪に余計にダメージを与えてしまう可能性があります。
ただ、デジタルパーマは通常のパーマではかけることができない髪質にかけられたり、通常のパーマよりも持ちがよく再現性が高かったりするという特徴があります。最近はデジタルパーマ向けのダメージが少ない薬剤が開発され、新しい方法を採用したデジタルパーマもありますので、今までよりもダメージレスでナチュラルなパーマが可能になりました。従来よりも幅広いデザインや髪質に対応できるようになっていますので、使い方次第ではとても優秀なパーマだと思います。
「MINX」では、通常のパーマとデジタルパーマのほかにも、「エアウェーブ」という種類のパーマを取り扱っています。それぞれの長所や短所を理解した上で、お客さまの仕上がりのイメージ、髪質に合わせたパーマの種類や薬剤をコントロールすることで、お客さまの理想どおりの仕上がりを提供しています。