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悪化する前に! コミュ障の原因と治し方

笹氣健治(心理カウンセラー)

コミュ障の人に共通する特徴3つ

コミュ障の人には、ある特徴的な思考パターンが見られます。

それは考え方のクセといっていいものです。それは具体的にどんなクセなのでしょう。

コミュ障の人もしくはコミュ障になりやすい人の典型的な3つの思考パターンを見てみましょう。

(1)完ぺき主義

「99点じゃダメ、100点じゃなきゃ意味がない」。そういう考え方をしてしまう人は意外に多いものです。

まさかそんなバカなことは普通考えないでしょう、と思ったあなた自身も、知らず知らず完ぺき主義的な考え方をしているときがあるかもしれません。

たとえば、面接の場面で、ある質問に対してうまく答えられなくて落ち込んだことはありませんか? 大部分の質問にはうまく答えられたのに、ましてや面接が通ったにもかかわらず、たったひとつの質問にうまく答えられなかったことを引きずっているのは、「100点満点以外はダメ」と考えているからです。

あるいは、友人と話していてちょっとした失言をしてしまった。なんとかフォローはできたけど、これはマズイことをしたなぁと気まずさが残っている、というのも同じように、「自分は少しのミスもすべきではない」と考えているからかもしれません。

人は誰もがまちがいを犯すものですし、そもそも完ぺきな人間など世界中にひとりもいないにもかかわらず、ひとつの過ちを気にしてしまう。ときにはそのせいで自分に自信をなくし、会話をするのが怖くなってしまい、ついつい他人とのコミュニケーションを避けるようになる。

行き過ぎた自分へのダメ出しのせいでコミュ障になってしまう人は案外多いものです。

(2)他人の目を気にする

人見知りをする、人前で話すのが苦手、といった人が次第にコミュ障に陥っていくケースもよく見受けられます。

他人とうまく会話できなければならないと考えている部分があって、そこには「少しのミスも許されない」という完ぺき主義的な思考パターンも見られるのですが、それ以上に「自分のことを他人から悪く思われたくない」という意識が強く働きすぎている可能性が考えられます。

そういう人は、失敗のない完ぺきな会話ができなければ、自分はダメなやつだと思われてしまうのではないか、嫌われてしまうのではないか、相手にされなくなってしまうのではないか、といった恐怖心があります。要するに、他人の目がとても気になっているのです。

自分の考えを他人に伝えることがうまくできない、そんな自分をまわりはどう見るだろうか? 自分は容姿が悪い、そんな自分はまわりからどんなふうに見られているだろか?

このように他人から自分がどう評価されるかを過度に気にしていると、自由で気楽に他人とコミュニケーションできなくなってしまうので注意が必要です。

(3)悲観的な決めつけをする

悲観的な決めつけとは、コミュニケーションがうまくいかなかったときに、「こんな自分はもうコミュニケーションは無理だ」「二度とリカバリー(関係修復、汚名挽回)は無理だ」「他人はこんな私なんか絶対に相手にしない」といったように断定的に考えてしまうことです。

本当に無理かどうかは再びやってみなければわかりません。地道な努力を重ねることで、いつかできるようになるかもしれません。他人が自分をどういうふうに評価しているかどうかは、実際に相手に確認してみないことにはわかりません。それなのに、絶対にこうだと、自分が勝手に決めつけてしまっているのです。

悲観的な決めつけをしてしまう心理的背景には、防衛本能があります。あらかじめ最悪の状況を想定しておくと、そうならないように行動を回避できるので失敗することはありません。もし万が一そうなってしまっても、心の準備をしているためにダメージが少なくて済みます。

このように悲観的な決めつけには、それなりの理由やメリットがありますが、デメリットも大きいことを忘れてはいけません。

最悪の状況を考えすぎて身動きが取れなくなってしまうことは、未来の成功の可能性も放棄してしまうことになるのです。

以上の3つの思考パターンは、コミュ障の人はもちろん、コミュ障でない人の中にも往々にして見られることがあり、そういった人はコミュ障予備軍ということになります。

もし自分がこれらの思考パターンに陥っていることに気づいたら、その考え方を強制停止するように意識してください。

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