悪化する前に! コミュ障の原因と治し方
コミュ障は克服できる? 治し方の3ステップ
コミュ障の原因はその人の考え方のクセにありますので、それを修正することによって克服は可能です。
ただし、考え方のクセは心の深い部分に根を下ろしているので、簡単に一発で直るものではありません。
根気よく取り組み続ける必要がありますが、継続すれば必ず克服できますのでがんばってトライしてください。
最終目標としては、「完ぺき主義をやめる」「他人の目を気にしない」「悲観的な決めつけはやめる」となりますが、これらの考え方のクセは意識してもなかなかうまく変わりません。
そこでまずは、変えるためのベースづくりの方法をご紹介します。
ステップ1 何が問題なのかを考える
コミュ障はよくない。一般的にはそう考えられているかもしれませんが、実際問題、自分にとってどのような問題があるでしょうか?
たとえば、営業職でも管理職でもなく、それほど会話が必要でない内勤であれば、多少コミュニケーションが苦手でも大きな弊害はないはずです。彼氏や友だちができなくて寂しいと思う人は、寂しさを埋めるために彼氏や友だちを必要としているということでしょうか?
社会で生きていく上では人間関係は重要ではありますが、今のままでもなんとかなっているなら、それほど無理して変える必要はあるのでしょうか?
「コミュ障は治したほうがいいみたいだから治したい」といったような「ついで」のような気持ちでは、なかなか治すことは難しいのです。「自分にとって絶対に必要だから治したい!」という強いニーズがあるかどうか、自分自身に問いかけてみてください。
そして、「とりあえず今はこのままでもいいかな」と思ったら、無理して治そうとせずに、むしろ自分はコミュ障だと割り切って堂々と生活すればいいのです。いつか必要になったときに治せばいいだけのことです。
ステップ2 自分と他人への期待をキャンセルする
完ぺき主義は、「自分自身が理想とする人物でありたい」という自分自身への期待から生じています。高い理想を掲げて、それを目指すことは成長していく上でとても重要なことですが、現実もしっかりと見据える必要があります。
前述しましたが、完ぺきな人間は存在しません。また、人には得手不得手があり、すべてのことを完ぺきにできるとは限りません。それにたまたま運悪くうまくできないことだってあり得ます。
そういった現実があるにも関わらず、常に完ぺきをめざすのは無意味であることに気づきましょう。
もちろん、完ぺきを目指すことをやめる必要はありません。ただ、結果としてうまくいかなくても落ち込んだり自分を責めたりする必要はないだけで、「まあ、そういうときもあるさ」「次はがんばろう」とゆるく考えるようにすればいいのです。
また、「他人に悪く思われたくない」という考え方は、「そういう人物になりたくない」という自分自身への期待であると同時に、「他人には自分を嫌わないでほしい」という他人への期待でもあります。
これも現実を考えると、人それぞれ好みがありますので、誰からも嫌われないようにするのは無理です。たまたまその人の虫の居所が悪くて嫌われることだってあり得ます。
ですから、「他人に悪く思われたくない」ということは努力目標にとどめておいて、もし嫌われることがあっても「まあ、仕方ないかな」と思い詰めないようにしたほうがいいでしょう。
あなたは誰か他の人を喜ばせるために生きているわけではないのです。他人も同じく、あなたを喜ばせるために生きているわけではありません。
そう考えながら自分と他人への期待をキャンセルし、思い通りにならなくても現実を受け入れることができれば、必要以上に落ち込むことはきっと少なくなるでしょう。
ステップ3 自分の実力に見合った目標を設定する
運動が苦手な人がいきなりオリンピック出場を目指さないように、コミュニケーションが苦手な人がいきなりコミュニケーションの達人を目指すのは無理です。
大事なのは、自分の実力に見合った目標を決めて、それをクリアしたらまた次の目標を作ってそれを目指す、というスタンスです。
たとえば、まずは目を見て挨拶ができるようにする、今より大きな声ではっきり挨拶できるようにする、というレベルから取り組む必要がある人もいるでしょう。雑談ができるようにするという目標であれば、そういう本を探してきて参考にすればいいですし、人前でプレゼンができるようになりたいのであれば、話し方教室に通ってみるのもひとつの方法です。
ここでのカギは、自分の実力に合った小さな目標を設定するところにあります。この目標設定を誤って高い目標を目指してしまうと、挫折してしまってコミュニケーションへの苦手意識を強めることになりかねません。
早く上手にコミュニケーションできるようになりたい気持ちがあったとしても、一段一段しっかりと階段を上るようにレベルアップに努めましょう。焦りは禁物です。