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【栄養学講座】第4回:日光浴が妊娠力を守る!? “サンシャインビタミン”と妊娠力の知られざる関係

細川モモ

住んでいる場所によって望ましい日光浴時間がちがう!?

妊活を考えるとき、20代女性に意識してほしいのはやせ過ぎ(BMI18.5以下)を避けることです。不妊症の要因となる排卵障害のリスクが高まるだけでなく、卵巣年齢の高齢化リスクになることが私どもの共同研究で明らかになりました。30代女性に意識してほしいことはビタミンDを充足させることです。そのためにはまず、魚・卵・きのこ類といった数少ないビタミンDの供給源を不足させないように食べましょう。前章で述べた通り、それでおしまいではありません。適度な日光浴を習慣化しましょう

“適度な”というと曖昧ですが、どこに住んでいるかによって日照時間が異なりますので、一律ではないのです。ビタミンDの血中濃度を同じにしようと思うと、7月の正午なら沖縄で約3分、つくばで3.5分、札幌で4.6分の日光浴が必要になります。12月になると同じ時間帯でも沖縄で17分、つくばで約22分、札幌だと約76分と1時間以上かかります(※5)。

今の季節のようなお昼寝の気持ちいい時期は、顔はしっかりUVケアをして公園でお昼寝を楽しんだり、夏が近づいてきたらアクティビティを楽しむことを心がけましょう。

日照時間の短さや衣服の面積から血中ビタミンD濃度がぐんと下がる冬から春を過ぎ、これからの季節の過ごし方で血中ビタミンD濃度が上昇していきます。9月ころには血中濃度がピークになるでしょう。美肌にこだわるあまり手袋や日傘、サングラスなどをして徹底して日光を避けることはビタミンDの低値を招き、妊活だけでなく骨密度まで低下させてしまう可能性があります。

⇒【次ページ】ビタミンD以外の摂るべきビタミンって?

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