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結婚費用の相場とは~男女の負担割合と結婚資金の貯め方~

刈谷龍太(弁護士)

ファナティック

結婚は婚姻届を出すだけでもできますが、式を挙げたり、新婚旅行へ行ったり、新生活のために引越しをしたりと通常は色々費用がかかるものです。結婚費用の相場とはどのくらいになってどのくらい貯金したらいいのでしょうか? 既婚者に実態を聞いてみました。また、男女で結婚費用はどう分担するのがいいのかも調査します。さらにグラディアトル法律事務所の刈谷龍太弁護士に結婚費用にまつわるトラブルを聞いてみました。

結婚費用の相場って? 既婚者のリアル

結婚しようと思ったとき、みなさんはいくらお金があれば満足するでしょうか。挙式の有無や新婚旅行の行き先など、結婚にかかる費用は人それぞれですよね。まずは20~30代の既婚男女に採ったアンケートをもとに、結婚費用の相場を調べてみることにしましょう。

結婚資金のためにいくら貯金した?

結婚費用のための貯金額。みんなどれくらい貯めて結婚したのでしょう。既婚男女のみなさんに、結婚費用のためにいくら貯金したか調査しました。男女別にご紹介します。(※1)

男性の貯金額

まずは男性のみなさんに、純粋に結婚費用としてのみ貯めたお金の額を聞いてみましょう。

Q.結婚のための貯金は、いくらぐらいしましたか?(結婚前の貯金全額ではなく、あくまで結婚関係の費用のための貯金額です)

1位:100万円ぐらい(19.29%)
2位:200万円ぐらい(14.21%)
3位:300万円ぐらい(14.21%)
4位:0円(14.21%)
5位:500万円ぐらい(9.64%)
※有効回答197件、6位以下略

男性の結婚資金としての貯金額は、「100万円ぐらい」が約2割。TOP3の割合を合計すると、約4割。4割の男性は100万円~300万円の間で貯蓄をしていたようです。平均額を出してみると「184万円」ほどとなりました。「0円」の男性も15%弱いて驚きですね。

女性の貯金額

男性が結婚のために貯金するお金がどのくらいなのか、わかりましたね。次は、女性に同じ質問をしてみましょう。

Q.結婚のための貯金は、いくらぐらいしましたか?(結婚前の貯金全額ではなく、あくまで結婚関係の費用のための貯金額です)

1位:0円(34.63%)
2位:100万円ぐらい(16.59%)
3位:300万円ぐらい(11.71%)
4位:200万円ぐらい(9.27%)
5位:50万円ぐらい(7.80%)
※有効回答205件、6位以下略

女性の結婚資金としての貯金額は、「0円」が約3割。次に多かったのが「100万円ぐらい」で、約2割ですね。半数の女性は「0円」か「100万円くらい」の結婚費用を貯蓄したようです。平均額は、「127万円」ほどとなりました。貯金0円で結婚した女性は3人に1人もいるとは、こちらも驚きですね。意外と、結婚にはお金は必要ないのでしょうか?

結婚資金の上手な貯め方

結婚資金を1円も貯めていなかった女性の多さに安心していてはいけません。では、結婚資金はどうすれば上手に貯められるのでしょうか? 既婚女性に、結婚式をどのように貯めたのか教えてもらいました。(※2)

会社の財形貯蓄を利用

・「会社の財形貯蓄預金を使ったのと、毎月余剰金を普通口座で貯めていた」(33歳/運輸・倉庫/その他)

・「財形で毎月定額を貯金。いつの間にか貯まっている」(28歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

・「財形で毎月コツコツと貯めていきました」(33歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

給与が振り込まれると、そのまま生活費や交際費などにすべて使ってしまうこともあります。毎月確実に貯金をしたいと思うなら、会社の財形貯蓄を利用するのが賢明ですね。

節約を徹底した

・「服や靴などは金額を気にせず高価なものを買っていたけど、節約できるところは徹底してやっていた。職場に水筒を持って行ったり、徒歩で行けるなら運動も兼ねて公共交通機関を使わなかったり」(32歳/その他/その他)

・「2人の収入を把握し、無駄なものは買わず、貯金できる金額を把握していった」(31歳/その他/販売職・サービス系)

・「同棲して、2人の収入で生活し、毎月だいたい決まった金額を貯金していました。買い物の際は、ポイント5倍デーの日に行って貯めたポイントで買い物をして節約して貯めていました!」(30歳/その他/その他)

結婚式を挙げるつもりなら、2人で出費を徹底的に抑えなくてはなりません。自分ひとりが節約するのではなく、2人で協力しあうことが大切ですね。

共通の口座を作った

・「お互い実家暮らしだったので、毎月決まった額を共同の口座に貯金しました」(32歳/その他/その他)

・「2人で共通の通帳を持ち、毎月同額振込した」(34歳/その他/事務系専門職)

・「2人で1つの通帳を作りそこにそれぞれの給与を振り込んでいた」(34歳/その他/営業職)

お互い別に貯金をしていると、実際にどれぐらい貯まっているか確認することができません。同じ目標を持つということで共通の口座を作ると、貯金もしやすいのではないでしょうか。

口座をもうひとつ作った

・「給料が入るものとは別の口座を作り、給料からの一定額(4~5分の1程度)とボーナスのほとんどをそちらに振り込んでもらうようにしていました。“これだけ!”という分だけが残ると、その中でやり繰りするようになるし、自然とお金が溜まっていくので。また、近くにあまり支店がない銀行を選んで、引き出しづらく・出来るだけ引き出さないようにしました」(27歳/学校・教育関連/専門職)

・「給与口座の残高他に貯金口座を持ち、必ず毎月定額を貯金口座に移すようにした」(30歳/金融・証券/専門職)

・「先取り貯金。給与が入ったら毎月一定額を別口座へ移動し、残ったお金で生活する」(30歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)

利用している口座がひとつだけだと、いくら貯まったか、いくら出費したかすぐに分かりません。貯蓄口座は別に設けておくと貯蓄額も一目で分かり、無駄遣いも抑えられそうです。

積み立て貯金していた

・「若いときから母親にすすめられて、積み立て貯金をしていました。彼は元々、将来設計を行っていて、きちんと貯金をしていました」(34歳/その他/その他)

・「積み立て貯金で先取り貯金をした。就職したときから、積み立ていたので、結婚が現実的になっても困らなかった」(26歳/学校・教育関連/営業職)

・「積み立て貯金! 給料から勝手に引き落とされるので絶対に無駄遣いしないから」(25歳/医療・福祉/技術職)

昔から積立貯金をしていた人も少なくないようです。お互いに積立貯金をしていたなら、結婚式を挙げる際にも資金的に困ることはないでしょう。

500円玉貯金をした

・「ブタの貯金箱で500円貯金をして楽しく貯めていった」(30歳/医療・福祉/販売職・サービス系)

・「500円玉貯金と、家計簿を細かくつけて無駄遣いをしませんでした」(33歳/その他/専門職)

・「子どもを授かってからの結婚だったのでこれといって結婚資金としての貯金はなかったです。でも、500円玉貯金で100万円程は個人的に貯めていました。お財布に500円があれば使わずに貯める、ただそれだけなので無理なく貯められむしろ重くなっていく貯金箱がうれしかったです」(29歳/小売店/販売職・サービス系)

ささいなことかもしれませんが、毎日500円玉貯金をしていると意外と大きな金額を貯めることができます。支払いをするときに小銭を出さず、あえてお札で払うなどすると、すぐにお金を貯めることができそうですね。

みなさん、いろいろな方法で結婚資金を貯めたようですね。結婚資金を貯められていない人、ためるじしんがない人は、ぜひ参考にしてみてください。

結婚費用に総額いくら払った?

既婚者が結婚費用として貯めたお金がどれくらいなのかが判明しました。ここからは既婚男女のみなさんに、結婚費用として実際にいくら払ったのかを聞いてみましょう。結果は男女別にご紹介します。(※1)

男性の支払い額

まずは、既婚男性が実際に支払った結婚費用をアンケート調査しました。

Q.結婚費用に自分はいくらぐらい払いましたか?

1位:100万円ぐらい(22.34%)
2位:200万円ぐらい(15.23%)
3位:300万円ぐらい(13.71%)
4位:50万円ぐらい(12.18%)
同率4位:150万円ぐらい(12.18%)
※有効回答197件、6位以下略

男性が実際に結婚費用として支払った額は、「100万円ぐらい」が約2割。TOP2以下の割合には僅差が続きますね。男性が実際に払った結婚費用の平均を出してみると、「162万円」ほどになりました。先ほどの貯金額と、ほぼトントンといったところでしょうか。

女性の支払い額

続いて女性のみなさんに、結婚する際実際に払った結婚費用を聞いてみました。

Q.結婚費用に自分はいくらぐらい払いましたか?

1位:0円(34.15%)
2位:50万円ぐらい(15.61%)
同率2位:100万円ぐらい(15.61%)
4位:30万円ぐらい(12.20%)
5位:10万円ぐらい(5.37%)
同率5位:150万円ぐらい(5.37%)
※有効回答205件、7位以下略

約3割の女性は、結婚費用を支払わなかったようです。先ほどの貯金額の結果から見ても、「払えなかった」という方が妥当かもしれません。TOP2以下を見ると、結婚費用を払った女性の中では、数10万円~100万円ほどを出した女性が多いですね。女性が実際に払った結婚費用の平均額は、「68万円」でした。男性に比べると半分以下の支払いで済んでいるようです。女性の社会進出は進んでも、賃金格差はいまだにあるもの。そういったところが影響しているのかもしれません。

結婚費用の内訳は?

既婚者のみなさんの結婚費用の相場がわかりました。続いて、支払った結婚費用の内訳について詳しく聞いてみたいと思います。既婚男女のみなさんに、総額別の内訳を聞きました。(※1)

50万円ぐらい支払った人の内訳

・「新婚旅行20万円。結婚式20万円。指輪10万円」(男性/38歳/その他/事務系専門職)

・「指輪15万円。引っ越し10万。生活費用25万円」(男性/37歳/医薬品・化粧品/その他)

100万円ぐらい支払った人の内訳

・「新婚旅行の一部30万円。新生活費用10万円。結婚式の前払い分? 50万円」(女性/39歳/その他/その他)

・「100万円全てを披露宴にのみ使った」(女性/36歳/その他/その他)

150万円ぐらい支払った人の内訳

・「夫が結婚の3年前に家を建てており、夫の貯金がほぼなかったので、結婚式費用150万円ほど出した」(女性/35歳/商社・卸/営業職)

・「結婚式100万円。旅行費20万円。ドレス30万円」(女性/37歳/その他/その他)

200万円ぐらい支払った人の内訳

・「結婚式170万円。新婚旅行に30万円」(男性/28歳/その他/その他)

・「結婚式100万円。旅行100万円くらいだと思います」(男性/39歳/医療・福祉/専門職)

300万円ぐらい支払った人の内訳

・「結婚式150万円。新婚旅行50万円。旅行先での買い物代50万円。新生活費用50万円」(女性/34歳/その他/その他)

・「旅行40万円。結婚式200万円。その他で60万円くらいじゃないかと思う」(女性/35歳/その他/その他)

披露宴に200万円使う人もいれば、新婚旅行に100万円割り当てる人もいるのですね。披露宴をしない場合は食事会と指輪にかかる費用だけでも済みますので、自分で用意できる結婚費用に合ったプランを立てるとよいのではないでしょうか。

親からはいくら援助を受けた?

ところで、結婚は家と家とのつながりでもあります。結婚する際に親から資金援助を受ける人もいるかと思うのですが、実際はどういった状況なのでしょう。既婚男女に次の質問をしました。(※1)

Q.結婚費用に親はいくらぐらい援助してくれましたか?

1位:0円(34.33%)
2位:100万円ぐらい(23.38%)
3位:50万円ぐらい(9.45%)
4位:30万円ぐらい(7.96%)
5位:200万円ぐらい(7.71%)
※有効回答402件、6位以下略

約3割の親は子どもの結婚のとき資金援助をしなかったようです。続いて約2割の親は「100万円ぐらい」を援助したようですね。「500万円ぐらい」を援助した親もいましたが、全体の1.49%。稀なケースと言っていいでしょう。親の援助費用の平均は、「73万円」となりました。援助をもらった人限定で見てみると、平均額は「111万円」ほど。援助はもらえないか、もらえるなら100万円ぐらいというの現実のようです。

理想の結婚費用の負担割合

結婚費用のために500万貯めた人もいれば、貯金0円で結婚した人も。男女で結婚費用の負担金額に差があっても、揉めたりしないのでしょうか? 続いては、社会人男女に「結婚費用の負担割合」について聞いてみました。

男女別! 結婚にまつわるお金の負担割合ランキング

男女別に「結婚にまつわるお金(挙式代や新婚旅行代など)の男女の負担額は何対何が理想ですか?」聞いてみました。(※3)

女性の理想ランキング

1位 男性5:女性5 43.9%
2位 男性7:女性3 19.5%
3位 男性6:女性4 15.1%
4位 男性がすべて出す 10.2%
5位 男性8:女性2 6.8%
※6位以下省略
平均値……男性6.3:女性3.7

男性の理想ランキング

1位 男性5:女性5 52.7%
2位 男性7:女性3 15.1%
3位 男性がすべて出す 14.4%
4位 男性6:女性4 11.6%
5位 男性8:女性2 5.5%
※6位以下省略
平均値……男性6.3:女性3.7

男女共に「結婚費用は割り勘」と思っている人がもっとも多いようですが、女性は全体の4割程度。男性では過半数の人がそう思っているのに対し、少ない印象は受けますね。ただ一方では、「男性がすべて出す」と思っているのは男性の方が5%ほど多いようです。そのため、男女の平均値は「男性6.3:女性3.7」でまったく一緒の結果となりました。

女性の結婚のお金に対する本音

続いては、女性の「結婚費用の負担割合」についての本音を見てみましょう。(※3)

「男女半々」派の意見

・「男性5:女性5。2人の共同作業だから、割り勘じゃないの?」(26歳女性/食品・飲料/販売職・サービス系)

・「男性5:女性5。結婚してからはお互い差をつける必要はないと思う」(35歳女性/医療・福祉/専門職)

・「男性5:女性5。基本は半分ずつだと思うが、呼ぶお客の数にもよると思う」(33歳女性/その他/その他)

「結婚したら家計はひとつ」と考える女性は多いようです。デート代でも割り勘が当然と考える女性もいるので、結婚となると「割り勘が当然」な女性がさらに増えるというイメージでしょうか。

「男性多め」派の意見

・「男性6:女性4。嫁をもらう側の男側がちょっと多めに出して欲しい」(30歳女性/通信/販売職・サービス系)

・「男性がすべて出す。女の人がお金を貯めといた方が、将来的にいいと思う」(34歳女性/医療・福祉/専門職)

・「男性がすべて出す。迎え入れる側の歓迎度合いをはかる、ひとつのものさし」(28歳女性/電機/技術職)

・「男性7:女性3。結婚式は女性のためのものなので、プレゼントとして男が多く払う」(25歳女性/医療・福祉/専門職)

・「男性8:女性2。できれば全部出してもらいたいけど少しは払うべきかな? と思う」(28歳女性/小売店/販売職・サービス系)

「男性が多め」派の意見としては、ちょっと古いかもしれませんが「嫁をもらう側の男側が多く出してほしい」と考える人もいるようです。中には結婚後の家計を考えて「女の人がお金を貯めといた方が、将来的にいい」と考える人も。結婚を機に仕事を辞める女性もまだまだいるもの。その場合女性側の貯金はその先増えません。男性以上に大事なものですよね。

男性の結婚のお金に対する本音

続いて、男性の本音を見てみましょう。(※3)

「男女半々」派の意見

・「男性5:女性5。大きな金額なので、お互いに出した方が、無理なく生活出来ると思う。生涯一緒に過ごす人なので、嫌がるはずがないと思う」(34歳男性/運輸・倉庫/その他)

・「男性5:女性5。一緒に結婚資金を貯めて払うべき!」(30歳男性/運輸・倉庫/販売職・サービス系)

・「男性5:女性5。半額負担することで新しい生活が始まることに対する認識の機会、けじめの一種になってくれればと思う。配偶者としての責任を考える機会。」(33歳男性/機械・精密機器/販売職・サービス系)

割り勘が理想だとした男性は5割を超えましたが、その理由の多くは「結婚するなら家計は一つ」を理想とすることにあるのではないでしょうか。これまでデート代を多めに払ってきた男性でも、結婚となると話は別だと考える人がいるでしょう。

「男性多め」派の意見

・「男性がすべて出す。結婚式は女性が主役なので、女性に払わせるのは失礼だと思う」(33歳男性/マスコミ・広告/クリエイティブ職)

・「男性7:女性3。お互いが出すのは普通だがやはり男が多く出すべきだと考えているから」(28歳男性/機械・精密機器/技術職)

・「男性7:女性3。少し男性の負担が大きいほうが良いですが、全額は無理」(27歳男性/医療・福祉/専門職)

・「男性8:女性2。新婚旅行でも、デートと同じで男性が負担する」(35歳男性/建設・土木/技術職)

ただ、昔ながらの「嫁をもらう側がすべて用意すべき」というのがあれば、結婚費用を多く出したいと思うこともあるようです。もちろん、デートと同じで「ちょっとかっこつけたい」というのは男性の行動原理に深く浸透している場合もあるので、結婚費用も「ちょっと多めに払う」というところにおさまるカップルも多いかもしれません。

覚えておきたい結婚費用にまつわるトラブル

結婚費用は、カップルがそれぞれ納得して負担できればいいですが、そうとは限らないのが人間です。刈谷龍太弁護士に、結婚費用にまつわるトラブルの実態と、もめたときの解決策について伺いました。

結婚のときに起こりがちなお金のトラブル

結婚する際のお金のトラブルってどのようなものがあるのでしょうか? 結婚前の女性が覚えておきたい想定トラブルをいくつか教えていただきました。

結婚の際のお金のトラブルとしては、結婚式・新婚旅行の費用や、夫婦での新生活のための諸費用(退去費用、引っ越し費用、家具家電の購入費用、家賃)をどちら側がどれだけ負担するかというトラブルや、結納の金額や婚約指輪・結婚指輪の金額、結婚後の新生活における財産や生活費の分担についてカップルの一方の側から不満の声が上がるというトラブルが挙げられます。

いずれについても、結婚費用の分担割合について法律上の決まりがあるわけではないので、トラブルが生じた場合には両家でよく話し合う必要があります。

他方で、法律上、夫婦財産契約といって、結婚費用や結婚後の財産関係についてのトラブルを未然に防止するための約束事を契約化しておく制度があります。夫婦の財産関係についてしっかりと取り決めをしておきたい方にはおすすめの制度です。ただし、この契約は、婚姻届の提出前までにしなければならないので注意が必要です。

結婚費用でもめた際の解決策

結婚費用でもめた際の解決策と、お金のトラブルを未然に防ぐ方法を詳しく教えていただきました。

結婚前に弁護士等の専門家に相談をして間に入ってもらうというのは、角が立つと思われるので、まずは当事者間で話合いをして、ましょう。それでも埒が明かないという場合は、互いの親に相談し、場合によっては親を交えて話をするという程度が穏当かと思われます。

他方で、夫婦財産契約をしたい場合には、弁護士に相談し、公正証書の作成と登記をしておくのがよいでしょう。

いずれにしろ、結婚を意識し始めた段階で、早めに当事者間でやんわりと諸費用のことを話し合っておくのが望ましいでしょう。

「結婚費用の相場や男女の負担割合」まとめ

結婚費用の相場や、男女でスマートに結婚費用を分担する方法を解説しました。幸せなはずの結婚。門出のときですから、新婚生活は堂々と迎えたいですよね。何にどれくらい予算を割り当てたいのか、事前によく相談しておきましょう。

(刈谷龍太、ファナティック)

※画像はイメージです

(※1)『マイナビウーマン』にて2017年4月にWebアンケート。有効回答数402件(22歳~39歳の既婚男女)

(※2)※マイナビウーマン調べ
調査日時:2018年7月20日~7月21日
調査人数:123人(22~34歳の既婚女性)

(※3)マイナビウーマン調べ(2016年4月にWebアンケート。有効回答数女性205件男性292件(25歳~35歳の働く男女))

※この記事は2016年04月26日に公開されたものです

刈谷龍太(弁護士)

1983年千葉県生まれ。中央大学法科大学院修了。弁護士登録後、都内で研鑽を積み2014年に新宿で弁護士法人グラディアトル法律事務所( https://www.gladiator.jp/ )を創立。代表弁護士として日々の業務に勤しむほか、メディア出演やコラムの執筆などを行う。男女トラブル、労働事件、ネットトラブルなどの依頼のほか、企業法務においても顕著な活躍を残す。アクティブな性格で事務所を引っ張り、依頼者や事件に合わせた解決や提案力などに定評がある。

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ファナティック (編集プロダクション)

2011年10月創立の編集プロダクション。マイナビウーマンでは、恋愛やライフスタイル全般の幅広いテーマで、主にアンケートコラム企画を担当、約20名の女性ライターで記事を執筆しています。

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