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専門家 不調

もしかして、避けられているのは口臭のせい? その原因と対策を歯学博士に聞いた

石原 亜香利

普段、自分の口臭が気になるという人はいませんか? きちんと歯磨きをしているのに、なぜかにおう……。人と話をするたびに大丈夫かどうか、毎回ハラハラしてしまいますよね。そんな口臭、実は歯周病が最大の原因です。そこで、口臭の原因や、歯周病を自分で簡単に見分ける方法を、愛知学院大学の歯学博士、野口俊英名誉教授に伺いました。
この機会に、お口の中をセルフチェックしてみましょう。

■口が臭う……もしかしたら歯周病かも?

口臭といっても、様々な原因があるといわれています。その原因によって対処法も変わってくるので、ぜひ自分の口臭は何が原因なのかをよく見極めたいものです。野口先生によれば、口臭の原因は2種類あるといいます。

「口の中の臭いは、口の中の細菌がタンパク質やアミノ酸を分解することで作り出す、“VSC(揮発性硫黄化合物)”と呼ばれる物質が主な原因です。このVSCが増える要因の違いによって、“生理的口臭”と“病的口臭”の2種類に分けられます」(野口先生)

☆生理的口臭:舌にある白くて薄い苔状の「舌苔」が主たる原因

☆病的口臭:歯周病によるものが主体ですが、他に、虫歯、粘膜の腫瘍、胃や肺の病気、耳鼻科領域の病気などが原因のこともある
(その他、実際に口臭は検出されない仮性口臭症、口臭恐怖症などもある)

「生理的口臭の原因である舌苔は、朝起きたときや絶食時に多くなる傾向があります。舌の奥のほうに白い苔のようなものがついていればそれが原因の可能性があるでしょう。一方、歯周病が原因の場合、虫歯のように痛みもないため、自分ではなかなか気づけません」(野口先生)

■歯学博士(歯周病専門医)に聞く!歯周病を簡単に見分ける方法

口臭の原因として考えられる歯周病。実は、簡単に見分ける方法があるそうなのです。

「歯周病を発症すると、歯肉(歯茎)に炎症反応が起こります。この結果、歯肉に発赤や膨張などが起こり、健康なときに見られる“スティップリング”と呼ばれるブツブツが消失してしまいます。ですから、“スティップリング”の有無は、歯肉に炎症が起きているかどうかを確認する一つの大切な判断基準になります」(野口先生)

–スティップリングとは、どのようなものなのでしょうか?

「健康な歯肉の表面には、みかんの皮のようなブツブツがあります。これが“スティップリング”です。このブツブツは、“歯肉”と歯を支える“歯槽骨”とをつなぐコラーゲン線維が、上皮を引っ張り上げるために生じるとされています。歯肉(歯茎)が元気な証拠です」(野口先生)

–スティップリングを確かめる方法を教えてください。

「多く存在するのは、唇側にある歯肉や、歯間乳頭部という歯と歯の間にある歯肉です。ここにちょうどみかんの皮にあるブツブツのような白い小さな点々が見つかれば、歯肉が元気な証拠です。ただし、スティップリングは年齢と共に変化するものですので、あくまで炎症があるかどうかの簡易的な判断ととらえましょう」(野口先生)

■歯周病を予防するために気を付けたい生活習慣

自分の口の中をチェックして、スティップリングが見当たらなかったという人は、炎症が起きている可能性があります。もしかすると、すでに歯周病が進行していることも!
そこで、歯周病を予防するために気を付けるべき生活習慣を、野口先生に伺いました。

1.生理的口臭の予防法

「生理的口臭は多かれ少なかれ、誰にでもあるものなので、それほどナーバスになる必要はありません。もし気になるようでしたら、舌ブラシなどを使って舌の表面から細菌を除去すると同時に、含嗽剤(うがい薬)などをこまめに使用してください」(野口先生)

2.病的な口臭の予防法

「病的な口臭の最大の原因は歯周病ですので、歯周病を引き起こす歯の表面に付着した生きた細菌(歯垢、デンタルプラーク)を歯ブラシやデンタルフロスなどを併用して除去し、お口の中をできるだけ清潔にしてください。歯ブラシだけでは、歯垢は6割程度しか落ちないといわれていますので、デンタルフロスなどを併用して、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目の歯垢まで除去しましょう。

また、病的な口臭は日常生活の乱れや体調不良などによるストレスによっても増悪しますので、健康的で規則正しいライフスタイルを継続するようにしましょう。女性は排卵日と月経による出血の時期に口臭が強くなるという研究もありますので、その時期には注意してください。

その他、胃や肺などの、口の中以外の病気でも口臭が生じることがありますので、定期的な健康診断などの結果も気にされると良いでしょう。」(野口先生)

歯周病は、普段の生活習慣にも深く関係しているようです。歯周病予防を意識した口内ケアと生活習慣を心がけると口臭も防ぐことができそうです。ぜひ気を付けて過ごしましょう。

(石原 亜香利)

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