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そのつらい肩こり、「スマホ」が原因かも? 肩こりや腰痛を引き起こす「スマホひじ」って?

橋村望+ガーラボ

及川浩良

ドアノブを回したり、バッグを持ちあげたりするときに、ひじが痛むとしたら、それはスマートフォン(スマホ)が原因かもしれません。長時間スマホを使うことが原因で、ひじに痛みが生じる「スマホひじ」が増加中。放っておくと重度の肩こり、頭痛などを引き起こすのだとか。どうすれば、「スマホひじ」を予防できるのでしょうか。なかのぶ整体院副院長の及川浩良さんに聞きました。

スマホを使うときの不自然な姿勢が「スマホひじ」を引き起こす

「“スマホひじ”の正式名称は『上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)』と言います。よくテニスなどラケットを使うスポーツがする人がかかる“テニスひじ”と同じタイプのひじの炎症です。肘を曲げた状態で長時間スマホを使い続けると、肘から前腕にかけての筋肉に負担がかかります。また、スマホ操作によく使う親指も肘の筋肉と連動するため、疲労がたまりやすいんです」(及川さん)

激しい運動をしているときより、同じ姿勢を保っているときのほうが、実は筋肉にかかる負担は大きいと、及川さんは続けます。

「とくに1日5時間以上デスクワークをしている人は要注意です。日中のデスクワークに加えて、行き帰りの電車や、休憩時間にもスマホを使うことで、手首やひじにダメージを与え続けることになります」(及川さん)

スマホひじの特徴は、安静時には痛みがなく、ドアノブを回すなどのひねる動作や、重たい荷物を持ち上げたときに痛むこと。症状に波があるため、不調の原因に気づかないケースも少なくないのだとか。

「肩こりや頭痛がするといって来院された方でも、お話を聞いていくと、実はひじが原因だったというケースは多いです。特に女性は筋力が弱いので、症状が出やすいと言われています。個人差はあるので一概には言えませんが、1日1時間以上連続してスマホを使うことが数カ月続くと、痛みが出てくる傾向が見られます」(及川さん)

手首のストレッチでリラックス、疲れを蓄積させない

では、そんなスマホひじを予防するには、どうしたらいいのでしょうか? 一番は「スマホの使いすぎを避ける」ことでしょう。とはいえ、スマホをまったく使わない生活を送るのも、現代では難しいもの。どのような点に気をつければいいのでしょうか。

「まず、スマホを連続して使い続けないよう、意識しましょう。『30分使ったら、ちょっと休憩する』といったように操作時間を分散し、1時間以上同じ姿勢をとらないよう、心がけましょう。また、ひじに痛みを感じたときは冷やすより、温めましょう。温かいタオルを巻いたり、お風呂に入ったりするのもおすすめです」(及川さん)

また、スマホの持ち方にもコツがあるとのこと。手首を反らさず、手と腕の関節が一直線になるようにすると、ひじにかかる負担を減らせるのだそうです。さらに、スマホひじを予防するには、ストレッチが効果的だそう。

「まず、スマホを持つ側の腕を前にのばし、肘はのばしたまま手首を下に折ります。次に、反対側の手で、手の甲から下をおさえ、手前に引いて前腕をのばします。力を入れすぎず、気持ちいいと思うところでとめるのがコツです。手首や肘に疲れやだるさを感じたら試してみましょう。」(及川さん)

スマホひじを予防ストレッチ

「スマホひじ」予防ストレッチ

まとめ

スマホの使いすぎが原因で、ひじに痛みが生じる「スマホひじ」。安静時は痛くないのに、ドアノブを回すなどのひねる動作や、重たい荷物を持ち上げる時などに痛む人は、要注意。「スマホひじ」かもしれません。「スマホひじ」は放っておくと、重度の肩こり、頭痛などを引き起こす可能性もあるそうなので、重症化するまえに対処しましょう。「スマホひじ」の予防法はこちらです。

<「スマホひじ」の予防法>

●1時間以上スマホを使い続けず、適宜休憩をとる
●ひじに痛みを感じたら温める
●ストレッチで腕の筋肉をほぐす

筋肉の負担は知らず知らずのうちに蓄積していきます。スマホの使いすぎ防止&早めのストレッチでスマホ肘を予防しましょう!

(橋村望+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年11月02日に公開されたものです

橋村望+ガーラボ

はしむら のぞみ

フリーライター。編集ライターユニット「ガーラボ」所属。デザイナーとして広告、雑誌、SPツール、Webデザインなど制作業務に携わりフリーに。2014年からWeb媒体を中心にライティング業もスタート。日本酒愛飲家。SSI認定利き酒師・焼酎利き酒師。美味しい酒肴に出会えると幸せです。Twitter/@KIKIZAKEJP

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及川浩良

大川カイロプラクティックセンター なかのぶ整体院 副院長。JACM認定カイロプラクター、体幹回復ストレッチ・インストラクター。テニス肘を患った自らの経験を活かし、肘の痛みの治療や予防に取り組む。

なかのぶ整体院(http://www.nakanobuseitai.com/)

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